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ラウンド2.


にっこり笑った直後。


「・・・・ぶっっ・・・・・・・あはははははは!!!!」



部屋の中に金眼さんの大爆笑が響き渡った。ついでに言えばお姉さんの方も震えている。



えー、そんなにおかしなこと言ったかな?

ちょっと思い返してみたが、うん、大ジョブだ!



ひーひーと、金眼さんは笑い転げている。

ちなみに美人さんは笑い声で意識が戻ったのか、超絶仏頂面だ。



暇なので、アイスティーを飲む。

美味しいなぁ。



「あぁ、面白かった。・・・・最高だよ、イズ。いい花嫁になりそうでよかったじゃないか」




(勝手に)ほのぼのしていたら金眼さんがようやく立ち直ってきた。

額面通りに受け取れないのは、やっぱり金眼さんのいたずらっ子顔のせいだと思う。



「・・・・なにがだ。」


美人はいまだ立ち直れていないようだ。ざまーみろ!ってんだい。



「笑いのご提供ありがとう、お姫様。僕の名前はキリィグ・エスク・シブリエド。神官兼時期宰相候補だ。よろしくね」



にっこりと手を差し出されたので、こちらも差し出しつつ、



「よろしくお願いします、神主さん。」



「カンヌシ?そういう名前じゃないけれど・・。」



「私の世界での神官は神主っていうんですよ」



「名前で呼んでくれて構わないよ?君はイズのお姫様なんだしね」



「とんでもないです。宰相候補の見習いさん」



「・・・・なにか怒ってるの?」





「いえ、初対面の人の名前を呼ぶのはなんだか抵抗があるし、それに、私はお姫様なんかじゃないですから。」




怒っている、と聞かれれば違うと答えるが、気分を害している、ならイエスだ。

この年にもなってお姫様などバカにされてる気しかしないし、そうでなくてもお姫様、ましてや花嫁になどなりたくないのだし。





「・・・では、タチアナさん、でどうだい?」


タチバナとは言いにくいようだ。ちょっと片仮名の名前っぽいが、まあいいだろう。

この世界で使うだけの名前なら。



「ええ、いいですよ、シブリエドさん。」



「僕のことはキリィグでいいよ。」



「わかりました」



私も名前でいいよ、なんていうかと思ったのにというつぶやきはスルーだ。

だって、男性に名前を呼ばれるのはこそばゆいじゃないか。



キリィグさんの自己紹介が終わったと思ったら、お姉さんがすっと前に進み出て腰を深く折った。



「ぶしつけにもお名前をお呼びいたしましたこと、お詫び申し上げます、タチアナ様。


私はミリディア・イシス・ヨヴィエフと申します。どうぞ、ミリディアとお呼びください。」




お姉さん、もとい、ミリディアさん、完璧だ・・・!



すごいわー、出来る女って感じ。これも才能だなぁ・・そのほか二名の男共にも見習わせたい。




「よろしくお願いします、ミリディアさん。私のことは立花と呼んでください。

アイスティーご馳走様でした。」



にっこり(他意なく)笑うとミリディアさんもほほ笑んでくれた。


いいわー、やっぱり。アイスティーにぴくっと眉が上がった男とか、名前を呼んで言ったときにずるいって叫んだ男なんぞ知らない知らない。



もう一杯いかがですか?あ、ぜひいただきます。

これはなんのお茶なんですか?こちらはククルの実のお茶でございます。

リッカ様のお国ですと、モモという果物に似ておりますね。

そうなんですね、どうりでさっぱりとしながらほのかな甘みがあるなぁと。

リッカ様は舌が肥えていらっしゃるのですね。

いやいやとんでもない。




「いい加減にしろ!!!!」



あ、美人が切れた。

楽しくガールズトークしてたのに。



ってか、アンタがいい加減にしろってのー。



一時休戦でしょうか・・。

とりあえず三人の名前がはっきりしてほっとしました。

立花はマイペースです。ミリディアさんはわざとです。(笑)

次回、イズの逆襲、なるか?

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