10.死刑
第十話
気づけば10話です。
ミズーリ飛行甲板
「ではcommander、クレールを基地へ送りますが何か指示などありますか?」
「あぁ、俺が基地に着くまで彼を起こさないでくれ。あとちゃんと拘束しとくように」
「了解しました。ではそのように伝えますね」
「頼んだよー」
クレールを乗せたヘリを見送ると艦隊は第二戦略港へ向かった。
8時間前
ランディア王国 ラグーナ島
輸送船ローレンは一部浸水しながらも目的地のラグーナ島へ到着していた。
乗員達は北の海に現れた謎の艦隊のことで司令部に呼び出されていた。
「本当なのかね。鉄でできた巨大な船の艦隊が現れたとは」
「はい。これがその時に撮った魔晶画です」
「ふむ….確かにどれも信じられんほど巨大な船だが。偽造なんてしてないよな?」
「するわけないだろ!こっちは死にかけたんだぞ!!」
「船長!落ち着いて!!」
「しかも巨大な大砲で攻撃してきたと書いてあるが…」
「はい。我々に撃ってきたのはこの中央にいた船でこの三本の大砲がこちらに向いて撃ってきたんです」
「ふむ…しかしよく帰って来れたな」
「おそらく我々を沈めるつもりは無かったのだと思います」
「ほう。なぜそう思う」
「何言ってんだよあいつら撃ってきたんだぞ?」
「船長。考えてみてください。我々を沈める気だったら何度も撃ってきたはずですよ?」
「確かに…」
「となると、わざと君たちを逃したわけか。また謎が増えたな」
「しかしこれほど大きな船見たこと無いぞ?一部鉄板を貼った艦は聞いたことあるが…」
「海軍屈指の大きさを誇るローレンがちっぽけに思えるほど大きさでした」
「そうだろうな。それと君たちに聞きたいんだが、その艦隊は南に向かっていったと報告書には書いてあるが本当か?」
「はい。確かにあの艦隊は南に向かって行きました」
「そうか…」
「何かあったんですか?」
「いや、何でもない。とにかくよく帰ってきてくれた。ゆっくり休んでくれ。一応哨戒を出しとこう」
「では失礼します」
バタン
「…まさかな」
翌朝 旗艦 大和
「お、見えてきたな」
防空指揮所から第一戦略港が見えていた。
「司令官、昼には第二戦略港に着く予定です」
「りょーかい〜」
昼 第二戦略港
「おぉ皆んな来てくれてるのか」
岸壁には大勢の人が集まっていた。
大和が接岸した後、整備兵が乗ってきた。
「司令官、後は我々にお任せください」
「わかった頼むよ」
「司令!」
「おー!書記ちゃん!会いたかったよー!」
「私もです司令。それより司令が無事で本当に良かったです。あの時司令に何かあったら私…」
「ごめんな書記ちゃん。皆んなも心配かけてすまなかった」
「では司令、今夜は一緒に寝ましょうね」
「ぜひお願いします」
「それで司令、あの男の件ですが」
「あ、ちゃんと眠らせてる?」
「はい。司令の命令通りにしてます」
「じゃあ会いに行こうか」
地下室
「ん….?」
「あ、起きた?」
「君、生きてたのか」
「この通り無傷だよ」
「やはり…」
「やはりって?」
「君からとてつもない魔力がダダ漏れだったのでね」
「え、まじ?」
「自覚ないのかね。だから君たちが攻撃したと確信したのだよ」
「マジかぁ今度から気をつけよっと」
「私の下半身が全く動かないのだが…」
「麻酔をしたから動かないよ」
「ますい?」
「あぁ。薬って言ったほうがわかりやすいかな。というか、あんたエルフだったんだな」
「そうだが別に珍しくはないだろう」
「いや初めてみたからびっくりしてるんだよ」
「まぁ良いそれより、ここはどこなんだね」
「あぁ、ここは俺らの拠点だよ」
「私は捕まったのだな」
「そうだねまぁもう少ししたら死刑になるらしいけど」
「そうか、ならさっさと死刑にするが良い」
「いや、その前にあんたに聞いておきたいことがある」
「何を聞きたいんだね」
「今の世界情勢を教えてほしいかな」
「別にそのくらい良いが、知らないのか?」
「人間と魔王軍が戦ってるのは知ってるが魔王軍がどんな人間の国と戦ってるかとか知らないんだ」
「そうか、まぁそのくらいのことは答えよう」
基本、人間も魔族も魔力は持っていて魔族は人間よりも魔力が異常に高いそう。そして魔王軍はヴェルシア帝国と名乗っておりこの国はランディア王国、グレーシア共和国、ユーグランド帝国、リトバール王国、テール公国の連合軍と戦っているらしく俺たちが艦砲射撃したのはランディア王国の東沿岸部だったらしい。ちなみに連合軍はヴェルシア帝国を国家とみなしていなく魔王軍と呼んでいる。そしてグレーシア共和国の北西に位置しているテール公国は世界で最も技術力が飛び抜けて高く魔力を使わない兵器もあるとのこと。
↑テール公国&VFE
「これで良いかね」
「色々と教えちゃって大丈夫なのか?」
「こんなの常識だろう」
「あーそうなのか。まぁ助かったよ。じゃあ最後になるけど何か言い残したいことある?」
「では私の家族に伝えてほしいのだが」
「あ、じゃあ手紙でも書く?」
「良いのかね?」
「そのぐらい良いよ」
「ありがとう。伝えたいことは全て書けたよ」
「手紙は俺が預かっておくよ」
「頼むよ」
「じゃ、俺はもう行くからね」
「あぁ。もしあの世があるなら、そこでまた会おう」
「はは、随分と先になりそうだな」
ガチャッ
「後は任せるよ書記ちゃん」
「わかりました。彼には私が思いつく限りの苦痛を味合わせて死んでもらいましょう」
「おーこわいこわい」
「司令を危ない目に遭わせたのですから当然です」
「そうかぁ…クレールも運がないなぁ」
「うーん。書記ちゃん、クレールは普通に銃殺刑にして」
「ダメです。銃殺刑では甘いです」
「これは命令だからね」
「っ…わかりました」
夜
「司令、クレールの刑が終わりました」
「そうか、遺体はちゃんと収容したな?」
「はい、ちゃんと保管してます」
「では寝ようか」
「その前に、いつもの耳かきしましょうか♪」
「待ってました書記ちゃんの耳かき!!」
翌朝
「おはようございます司令」
「もう少し寝かせてくれ〜」
「司令起きてくださーい」
「眠いんだって〜」
「起きないといたずらしますよ〜」
「ちょやめふっ…あはははははは!!」
「ほら起きてくださいー」
「わかったから!やめっあははっ…ひゃっ!」
「「!?」」
突然部屋に女性の声が響く
「し、司令?」
「…な、なに?」
「今のは司令の声ですよね…?」
「多分…?」
「司令は女性の声も出せるのですか?」
「わからん…急だったから…あーあー。出ないな」
「もう一回意識してやってみてください」
「そう言われてもなぁ。こほんっ。あっあー」
「あー」
「「!」」
「できましたね」
「あ、あぁ。自分で言うのもあれだが結構この声好きだわ」
「自分で言っちゃうんですね」
「だって可愛いんだからしゃーないだろ?」
「確かに可愛いです。もう一回くすぐっても良いですか?」
「ダメに決まってるだろ」
定例会議
「おはよう皆んな」
「「「おはようございます」」」
「じゃ、報告することがあれば頼む」
「では司令官殿よろしいですか」
「お、じゃあ頼むよビクター」
「はい、核攻撃の件なのですが、非常に謎なことに放射能濃度が一気に下がったのです」
「下がった?放射能濃度が?」
「はい。本当に謎なんです」
「ヒューマンエラーとかじゃなくて?」
「何度も計測しましたが同じでした」
「マジか…」
「はい。あと依然として濃度は高く人間が行けるような状態ではないです。しかし航空機などは一万メートル以下でも飛べるようにはなりました」
「わかった。他に何かあるか?」
「今回の作戦が終わった後、艦隊が通った周辺で人間、魔族双方で偵察と思われる行動をしているのが確認されました。特にガレオン船と遭遇した翌日、周辺でドラゴンと思われる生物が二匹現れそのドラゴンには人らしき者が乗っていました」
「わかった。他にも何かあったらまた報告してくれ」
「了解しました」
「他に何かあるか?」
「司令官よろしいですか」
「良いよー」
「衛星の発射準備が来週に完了すると航空宇宙基地から報告がありました」
「お、来週か。わかったありがと」
「あと俺からの報告と指示だけど…」
「よし、じゃあ解散!」
昼 執務室
「お、これかぁ」
「どうしました?」
「なぁ書記ちゃん。俺からオーラとか出てる?」
「可愛いオーラなら出てますね」
「そういうことじゃなくてさ、魔力とか感じない?」
「いえ、感じないですね」
「うーん…」
「何かあったのですか?」
「昨日クレールが俺を見た時凄い魔力を感じたって言ってたからさー」
「なるほど。それで私に確認したんですね」
「YES。あーあ、クレールに聞いとけば良かったわ」
「それで司令、その魔力を抑制する方法は分かったんですか?」
「あぁ、防御魔法にある霧纏いの結界ってやつを使えば魔力を隠せるらしい」
「では早速使ってみましょう」
早速魔法を発動させると和宏の体から霧のようなものが現れそれは徐々に薄れていった。
「これで魔力が薄まったのか?」
「私はなにも感じないですね」
「うーんやっぱこの世界の人間か魔族に会って確かめるしかないのかな」
「では司令、人間と魔族を何人か拉致しましょうか」
「良いけど人間はなるべく殺しちゃダメだからね?あの爺さんになに言われるかわからんから」
「わかりました。では早速指示しますね」
「ありがとー」
コロナの後遺症キツいっすね。




