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あっ、これ最強だわ  作者: 白銀次
第二章 イクシルベニア侯爵領
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綾人大暴れ

 再び物語を書き始めると楽しすぎて手が止まらない今日この頃です。


 では、本編どうぞ。

 クサいセリフを吐いた後、綾人はすぐに動き出した。気絶させる順番なんて関係ない、とにかく近くにいる人間から気絶させていく。そして、その異常に気付き始めた者たちが騒ぎ始め、それは一瞬で地下内に伝染した。


 「何だ!何が起こっている!?」


 「侵入者か!?だが、敵はどこだ!」


 状況をすぐさま把握して動き始めた者もいるようだが、倒れていく人間の付近を見てもそれらしい人影すら見当たらない。その事実によりますます場は混乱していく。ついには何者に何がされているのかもわからない恐怖でメンタルの弱い人間は悲鳴を上げながら唯一の出入り口であるハッチに殺到し始めた。


 「お、押すんじゃない!邪魔するな!わしが先に逃げるのだ!」


 「ふざけんな老害が!老い先短いじじいはさっさとくたばってろよ!」


 「どきなさい!レディーファーストでしょ!そんなことも分からないの!?クズども!」


 そんな汚い光景を「あーあー」と言いながら元凶である綾人が眺める。しかし、すぐに切り替えて、都合よくまとまってくれた人間たちを次々と気絶させていく。以外と上手に手加減ができているようで、今のところ誰も殺していない。誰がどんな重要な情報を持っているかわからない今その結果は重畳と言っていいだろう。と、順調に進んでいたところで他とは格の違う気配を背後に感じた。


 だが、感じただけでどうせこちらの姿は見えないだろうと思ってそのまま手刀を振り回していると、


 「!!!」


 綾人は咄嗟に身を低くした。その綾人の頭上を剛腕が通り抜ける。それをすぐに確認すると、綾人は大事をとってその剛腕を振るった人物からバックステップで距離をとった。


 「あんれ?おかしいな、確かにここにいると思ったんだが」


 男は青髪を短く切りそろえた頭をボリボリとボリボリとかく。男は、腰に曲刀を佩いており、タンクトップにボロボロのズボンという何ともガサツな格好だった。


 だが、実力は確かなようだな。あの感じ、完全に俺の姿を補足できたわけではないようだが、勘なのだろうか、それともスキルなのだろうか確かに俺に攻撃を当てるためにあの腕は振るわれていた。


 綾人は男を冷静に見据え、分析しつつ周りの状況も把握する。100人ほどいた人間たちは、今や五分の一ほどとなっており、残っているのは肝の据わった戦闘員だけのようだ。


 「おいおい、隠れてないで出てきたらどうだあ?」


 状況の分析を適当に済ませたところで、ガサツな格好の男が間違いなく綾人の方向を向いて声を投げかける。


 方向だけは何となく分かっているようだな、だがやはり完全に補足できている訳ではないらしい。...こいつが『鑑定』したときにいた唯一のSランク級か。レベルは367だ。俺の知らないスキルはどうやら持っていないようだ。これなら意表を突かれた未知の攻撃が飛んでくるということはないだろう。だが、それと同時に一つ厄介なことが分かった。こいつ、ヴィランは索敵や探知系のスキルを持っていない。つまりこいつが今俺を補足できているのは勘のおかげということだ。俺のレベルはイクシルべニア侯爵領に来てからの二か月半ですさまじく上がっている。その果てしないレベル差があってもこちらの気配に気づけるということはそれだけの勘が養われるほどの場数を踏んできていて、ここまでのレベル差があっても気配に気づかれてしまう程俺が場数を踏んでいないということだ。この場数の差が大きなゆがみを生み出してしまう可能性は十分にある。気を引き締めてかかろう。


 「なあ、だんまりじゃ困っちまうんだが?」


 余裕そうな声だが、しっかりと警戒を含んだ声でヴィランが再度問いかけてくる。だが、綾人がそれに応じることはない。当然だ今の敵が完全に姿を補足できていない状態は絶好のチャンス、普通に姿を現して戦っても負けることはないと思うが、無駄に手間をとる必要はない。少なくとも相手は危険かもしれないというリスクをはらんでいるのだ。姿を現すことにはなんのメリットもない。


 そう決めた綾人は一言もしゃべらず、当然姿を現すこともなく行動に移った。


 まずは取り巻きからだ。約20人ほどの取り巻きはヴィランが向いている方向を見ているだけでその目は明らかに見えない敵を探そうと泳いでいる。この中には危険なものは一人もいなさそうだ。


 「構えろてめえら!」


 こちらが動くとわかったのだろうヴィランが声を張り上げて取り巻きに忠告を投げる。


 それを聞いた取り巻きは各々武器を構え、周囲に気を張り巡らせている。だがその努力は全くの無駄だった。


 「かはっ......」


 取り巻きの一人が突然倒れる。勿論綾人の仕業だ。


 「ぐっ......」


 「うぁっ......」


 次々と倒れていく取り巻き達、仲間の様子を見て取り乱し、武器を周囲に振り回す輩もいたが、何の問題もなく綾人は同じように首に手刀を叩き込む。


 「これは......くそっ」


 ヴィランはその光景を見ながら悪態をつく。今ここにいる奴らは自分には届かないとはいえ、それらなりに場数を踏んでいる猛者ばかりだったのだ。だが、そんなこと関係ない、知らない、というかのように姿の見えない敵は仲間たちを屠っていく。気配だけは追えているが、正直追えているだけで実際に戦ったらそのスピードについていくことは絶対に不可能だ。人より何倍もの場数を踏んできて、人より何倍も強くなっていると確信していたヴィランは今日初めて、自分に強さを与えていた場数に裏切られた。場数を踏んでいたがゆえに、この相手には勝てないと確信できてしまったからだ。まだ戦ってもいない、自分よりも弱い仲間が屠られているだけのその光景を見ているだけなのに。

ブックマークや評価、感想をしていただけると作者のモチベに繋がります。してやってもいいだろうという方はぜひお願いします。


レイスト「そういえば、主殿は今レベルはいくつなんだ?」


 綾人 「知らね」


レイスト「知らね、ってどういうことだ。自分のレベルだろう?確認していないのか?」


 綾人 「うん、してない」


レイスト「何故?」


 綾人 「俺苦労の成果は後で一気にばぁっと見たいタイプだから」


レイスト「なるほど......スキルのおかげであって別に主殿は苦労していないのではないか?」


 綾人 「・・・・・・」

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