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あっ、これ最強だわ  作者: 白銀次
第二章 イクシルベニア侯爵領
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日常パート?2

 総合ptが500ptに到達しました!読んでくださっている方々ありがとうございます!


 500pt到達しても小話のしょうも無さは変わりませんよ?


 この暑い日々の中エアコンはほぼ必須だと思うのですが。そのエアコンの設定温度を28とかにする人がいるのを知ってそれ何か意味あるの?と思った今日この頃です。28℃って普通に暑いですよね。30℃超えよりはいいかもしれませんが。


 では、本編どうぞ。

 車窓から見えるのは、大都市というだけあって賑わっている商店街だ。ここはいくつかの区に分けられた中の商業区にあたる。様々な商人が商いをしており、大概の物はこの区画でそろうらしい。


 「凄い賑わいだな」


 馬車の中には綾人とルナ、ベルの三人なので綾人はいつもの口調だ。


 「当然よ。イクシルベニア侯爵領は王都に次ぐ大都市だもの。その中でもこの商業区は大半を占めているわ」


 「へぇー、リルクも他国からの輸入品があるので賑わっている方だと思っていたんですけど、こことは比べ物になりませんね」


 「まあ、リルクは国境沿いということもあって軍事に資金を多く投入しているようだから。街の発展にはあまり力が入っていないのよ。...それにしても国境沿いにしては小さい街な印象があるわね」


 「結構大きかったと思うがあれでも小さいのか?」


 「隣国と友好的な国境沿いの街にしては、ということよ。隣国と友好的であれば多くの人が行き来する貿易都市となりうるから大きいことが大半だけど、余程軍事に資金を注いでいるのでしょう。別に極端に小さいという訳でもないわ」


 「そうなのか」


 とりあえず綾人は納得の色を示した。どうやら綾人に説明した本人は納得していないようだが。何に納得していないのかまでは綾人は分からなかった。




 「さあ、最初の目的地はここよ」


 ベルがそう言って到着した場所は服飾店だ。どうやら今日の予定は全てベルが組み立てているらしい。


 外見から見てもとても煌びやかでおそらく貴族御用達の店舗なのだろう。


 「さっ、入るわよっ」


 ベルの声がいつもより分かり易いレベルで弾んでいる。ベルは街に出るのは久しぶりらしく、いつもの落ち着いた印象とは違って外見通りの楽しそうな顔をしている。


 「はいっ、早く行きましょうっ」


 ルナもハイテンションだ。美少女二人がはしゃいでいるのを見ると癒されるものだ。御者もほんわかした雰囲気になっている。


 女子二人の気分を害さないために言われた通り素早く三人で服飾店に入店した。ちなみに今回の外出、御者を除けば綾人達三人だけでの外出だ。王都の学院に入学すればどうせこうなるのだからと練習のために三人で送り出された。


 「いらっしゃいませ。今日はどのようなご用向きで?」


 店に入ると紳士的な恰好をした人が出迎えてくれた。とても服飾店の店員とは思えない。あっちの世界で例えるならホテルマンだろうか。それも高級な所の。


 「今日は唯ゆっくり服が見たいだけよ」


 「承知いたしました。ごゆっくりご覧ください」


 そう言って店員は下がっていく。


 「さあルナ、とことん見るわよ」


 「はい!」


 どうやら綾人の居場所はここには無いようだ。大人しく店の隅っこで待機しておく。勿論仮にも護衛なので危機には気を張っておく。


 「ククク、女子(おなご)というのは自らを着飾るのが好きよなぁ」


 「うわっ、ビックリした。突然話しかけてくるなよ」


 肩身が狭そうにしている綾人を見て面白そうなレイストが話しかけてきた。


 「姿を現すわけにはいかないのだろう?だったら合図も何も出来まい」


 「それは、まあそうだな。というかさっき他人事みたいに女子は着飾るのが好きとか言ってたけどお前も女だろ。お前は自分を着飾るのは好きじゃない...よな。うん」


 綾人はレイストがしていた恰好を思い出して聞くまでもなく納得した。


 「なんだか聞かれるまでもなく納得されると、当たっていても釈然としないのだが...」


 「で、何か用か?」


 「何、主殿が暇そうだったから話相手になってやろうと思っただけだ」


 「それはそれは、殊勝なことだ。じゃあ、いつまでかかるか分からないショッピングの間話し相手になってもらおう」


 「ククク、どんとこいだ」


 それから女子二人がきゃぴきゃぴしながら服を選んでいるのを視界の片隅に置いておいて、レイストと話し込んだ。




 日が暮れている。


 「えっと、アヤトごめんなさい。そのついつい夢中になっちゃって...」


 「ごめんなさい...」


 綾人の前で女子二人が先の、いや、数時間も前の綾人と同じように肩身が狭そうにしている。


 「いやいや、俺も流石にここまでかかるとは思っていなかったけど別に怒ってないよ。ただ、時間の把握はちゃんとしような。そりゃあ、昼飯も抜きで二人の服選びを見ているだけでこれ休日って言えるのか?とはちょっと思ったけど、ほんのちょっとだけね。試着室に入って、出てくるたびにやっと終わりかなって思ってもその期待は何度も裏切られて途中からはもう何も考えるのをやめたけど別に怒っては無いよ。うん」


 「やっぱり怒って...」


 「怒ってないよ?」


 「おこ」


 「ってないよ?」


 「え、ええ、だったら、よかったわ」


 間違いなく怒っている。顔には笑顔が張り付いているが、どう見てもアルカイックスマイルだ。感情が何一つ乗っていない表面だけの笑顔。


 「えーっと、も、もろもろの予定は潰れてしまったけどご飯を食べて帰りましょうか」


 「そうだね。行こうか、誰かさんたちのせいでお腹がペコペコだからね」


 「やっぱり...」


 「怒ってないよ?」


 「そうね、怒ってないわね。じゃあ、行きましょうか」


 ベルが御者に合図して馬車は走り出した。

 ブックマークや評価、感想をしていただけると作者のモチベに繋がります。してやってもいいだろうという方は是非お願いします。


レイスト「主殿よ災難だったな。怒りも相当なものだろう」


 綾人 「ん?何が?別に怒ってなんてないけど?」


レイスト「いやいや、隠さなくてもいいのだぞ?」


 綾人 「だから怒ってなんて無いぞ?」


レイスト「だから隠さなくても...」


 綾人 「影に『聖属性魔法』ぶち込むぞ」


レイスト「.........」

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