召喚魔法
クーラーで冷えた部屋から外に出るときに一々絶望している今日この頃です。今日六時投稿無理でした。ごめんなさい。
小話というより一言、では、本編どうぞ。
『ファイアーボール』は『魔法師』を取ると自動的に取得する火炎魔法系最弱魔法だ。魔法の加減は一応できるが、最弱だから大丈夫だろうと普通に打った。しかし、綾人は基礎能力UP補正を舐めていた。
いや、正確には計算違いをしていた。綾人は元の能力×2+元の能力×3、のような計算をしていたが、実際には元の能力×2×3といった計算になるのだ。こうなると数値は全く違ってくる。今綾人に掛かっている基礎能力補正は、『称号』の『人域の踏破者』、『人外の到達者』、ジョブの『聖騎士』、『暗黒騎士』、この二つのジョブはジョブレベルを15まで上げており、レベルが1上がると倍数が0.1倍上がるため補正が結構増えている。
さて、グダグダと説明したが、結果的に言えば、
綾人が唱えた瞬間綾人の目の前に巨大な火球が顕現した。
「はえ?」
あまりにもびっくりしすぎて綾人はマヌケな声を出してしまう。
「ちょっ、待て待て待て!」
綾人は急いで魔法を離散させる。
「すまない、加減を間違えた」
「あ、ああ、そうか」
一瞬とはいえ見えた超高火力魔法に兵達は引いている。
「今度は加減して...『ファイアーボール』」
さっきの火球よりはるかに小さくなった火球が現れる。
「流石に加減しすぎたか?まあ、いいやとりあえず打ってみよ、ほい」
火球が陣形を組んでいる兵達に飛んでいく。
「くるぞ!防御を固めろ!」
こんな小さい火球に大げさじゃないか?と綾人は思ったがファラスの指示は大正解だった。
火球が大盾を構えた一人の兵士に着弾した。その瞬間、
ドゴオオオオオオオオン!
大爆発が起こった。
「はっ!?いや、え?」
小さな火球が引き起こした大爆発に綾人は呆然とした。が、すぐに負傷者が出ているであろうことに気付き、急いで兵士たちのいる場所に向かった。
兵士達の中には多少怪我をしている者もいたが幸い大怪我をしたものはいなかった。綾人は怪我をしている兵士達に『ヒール』を掛けて回った。
・・・・・・・・・・・・
「すみませんでした」
綾人はファラスに頭を下げていた。
「いや、何構わんよ。手加減をしようとはしていたのだろう?」
「ええ、まあ、ですが...」
「大丈夫だ。怪我をしたのは兵士達の練度が低かったせいだ」
「分かりました。もう私は練兵場の訓練に参加するのは止めておきます」
「別にもうあの訓練は止めるというだけで模擬戦には参加してもいいんだぞ?というか参加してほしい」
「では、そのように」
「ああ、また頼むよ」
ファラスとそう言葉を交わして、綾人は練兵場を後にした。
・・・・・・・・・・・・
午後はずっと練兵場にいるつもりだったし。勉強を教えてくれている教育係の人もそのつもりだったようで、暇になってしまった。なので魔法の練習をすることにした。
まず手始めに、
「『転移』」
綾人の足元に黒い魔法陣が現れる。それと同時に綾人の見ていた景色が一瞬で変化した。イクシルベニア侯爵家の自室から草原へと景色が移り変わった。
「ちゃんとシュベルク草原に飛べたようだな」
周囲を見回すと一面が草原だ。少し離れたところに街道がある。
「ちょっと近いか?」
魔法を使う。つまり加減しても高火力な魔法を使うということだ。下手したら街道を破壊しかねない。
街道からある程度距離を取り、早速実験だ!
・・・・・・・・・・・・
地形を破壊してしまった...。
始める前は一面草原だったのに、『ファイアーボール』で爆散した場所、『アイシクルスピア』で穴だらけの場所、『ウィンドカッター』で大きく切り裂かれた場所、『ロックバレット』で穴だらけの場所。各属性の最弱、初級魔法で被害が無かったのは『ウォーターウォール』くらいだ。これでも土が緩み大きな水たまりができているが。いや、これも地形破壊と言えるのだろうか?
とりあえず初級魔法でこんなもんだからMPが余っていても中級以上はとても使えない。
どうしようか...。この惨状を放置していたら強力な魔物が出たとでも思われるんじゃないだろうか?
まあ、とりあえず放置しておこう。どうしようもないし。
「次は、...ん?これって地形も操作できるのか?」
なんとも都合のよさそうな魔法があった。
「『再構築』」
みるみる荒れていた地形が元に戻っていく。
「おお!これは便利だ!...これ再構築の仕方って変えられるのか?」
もう一度『ファイアーボール』を放ち地面を爆散させる。そして、イメージをしながら『再構築』を行使した。
数秒後、そこには土壁が存在していた。再構築の仕方をもとに戻すのではなく別の形に再構築する、という方向に目を向けた結果だ。
「これはいろんなことが出来そうだな。レベルによって操作できる物質があるようだが、とりあえず土は大丈夫と言うことだろう。これ以上試すことも無いし、次の魔法行くか。次は、これ行こうかな。今一番期待してる魔法」
綾人は口角を上げる。その表情は悪戯を思いついた子供のようだった。
「『召喚』」
綾人は手を前にかざし、唱える。すると、綾人の前に魔法陣が描かれ、そこから凄まじく禍々しいオーラが上った。そのオーラは綾人を超えるものだった。
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