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幽霊譚  作者: 月影 ゆかり
3/3

女将の孫

あれは、夏休みの時の話です。


***


敬語はあんまり好きじゃないからタメ口で話していいですか?


僕は旅行が好きで、色々な旅館やホテルに泊まるんだけど…


たまには、民宿もいいかなぁって思って泊まったんだよ。


かなりの田舎だったけど、自然が多くて空気も綺麗ですごい楽しかったなぁ


民宿も、外見はどこにでもある普通の小さい旅館みたいな感じで、結構綺麗だったし…


そこの民宿は女将のお婆さんと夫婦が経営していて、3人ともすごく優しくて。


それに なんと言っても、ご飯が美味しかった。


山菜の天ぷらやタケノコご飯は、絶品だった。


今も覚えてるよ、あの味…


ご飯を食べてる時は、お婆さんと話をするんだけど…


まぁ、お婆さんの話し相手みたいな感じかな。


でも、僕静かに食べるの苦手だから 逆に良かったんだけどね。


お婆さんの話は大抵、孫の話でさ。


「孫が、絵の賞状をとったのよー」とか


「今年で小学2年生になるのよー」とか


他愛もない話だよ。でも、それだけ孫が可愛かったんだろうね。


孫は女の子で、いつもニコニコしてて可愛いって笑顔で話してたよ。


「その料理に入ってる山菜も、私の孫が採ってきてくれたのよ」


って嬉しそうに話してて…


「へぇ、僕もお孫さんに会いたいです。どこにいるんですか?」


そしたら、お婆さん何て言ったと思う?


「あら、嫌だ。私の孫ならいるじゃないですか。私の隣に」


もう、すごく怖かったよ。


だって、お婆さんの隣には誰もいないんだよ?


「あ、えと、そうでしたね……」


とか、話合わせるのに必死で。


後で、夫婦に聞いたんだけど……


そのお孫さん、3年前に亡くなったんだって…


轢き逃げらしい。


本当に可哀想だよね…


***


あれから、あの民宿には行ってない。


ていうか、怖くてもう行けないよ。


それに轢き逃げって聞いた瞬間どきりとしちゃってさ。


だって、俺も轢き逃げしたことあるもん。


すごい ど田舎で街灯も無くて真っ暗…


間違えて小さい女の子、轢いちゃったんだよね……


あれ、今思うとあそこって……


あんまり、怖くないなぁ

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