第95話
「ただいまぁぁ」
「ミツル様、おかえりなさいませ。かなりお疲れのご様子で」
俺は校門前で生徒達を解散させ、俺も家に帰ってきていた。玄関ではポールが出迎えてくれた。
「ポールか。まぁ少しだけ厄介な事があってね。なんとかできて良かったわ」
「それはそれは」
「あれ、そういえばルナと子供達は?」
「お嬢様はテルーナ様、リン様と冒険者ギルドで仕事をしてくると仰っていましたね。子供達は昼過ぎまでは私たちの手伝いをしてくれていたのですが休憩を与えたら眠ってしまいまして。いまは部屋でみんな寝ています」
「そうか、ルナ達はそろそろ日も暮れるし帰ってくるだろ。帰ってきたら子供達も起こそうか。ちなみに夕飯は準備してある?」
「もちろんです。メリッサ達が腕によりをかけて作りました」
「それは楽しみだな!じゃあ俺はゼノの部屋にいると思うから、ルナ達が帰ってきたら呼んでくれ」
「かしこまりました」
そう言ってポールはリビングの方へ向かっていった。
「ゼノに一応確率変動者の効果を知らせないとな。アドバイスがあるなら貰いたいし」
俺はライリーの運命を操作した時にこのスキルの扱いに慎重になるべきだと判断した。
俺はゼノの部屋の扉をノックしながら扉を開けた。
「ゼノ、いるかー?」
「ミ、ミツル!?ノックしながら入って来たらノックの意味が無いじゃない!もしタイミングが悪かったらどうするつもりなの!?」
「タイミング.....?まぁ、とりあえずすまん。以後気をつけるわ」
「本当に気をつけなさいよ.....こほん、で?何か私に用があるんでしょ?」
俺はそう言われ目的を思い出す。
「あぁ、そうだった。確率変動者の効果についてだ」
「なんかあったの?」
「いや、あれは確かに確率をねじまげることが出来たがかなり危険だったんだ」
俺がそういうとゼノは真剣な声音で訊ねてきた。
「それはどんな風に?」
「.....2つあるんだ。まず1つ目、これは俺に関することなんだが、あまりにも極小確率をつかみ取ろうとすると俺の頭が焼き切れそうになる。そして2つ目これは俺じゃなくてその対象になった人に関することだ。そもそもこのスキルの使用が成功するとその確率に向かって事態は進行していくんだ。たとえどんな障害があろうとな」
今回は運良くライリーも俺も大きな怪我を負うことなく終われたが毎回そう上手くいくとも限らない。それに今回だってライリーが属性解放で大怪我をおわなかったのは奇跡だ.....何か忘れてるような気がするぞ?まぁいいか。
「確かにそれは危ないわねまず1つ目はミツル自体が死にかねないんじゃないかしら。私にはどれくらいの確率なのかは分からないけどそこまでの激痛ならかなり少ない確率を引っ張ってきたのね。そして2つ目は.....その確率を掴み取るために本来その人が行うことのなかった行動を取ったりするから危険がつきまとうってことね.....」
「だな。ゼノ、このスキル俺は緊急時でない限り、使うのを止めようと思うんだが、ゼノはどうしたらいいと思う?」
「私もそれでいいと思うわ。まずミツルが死んだら悲しいもの」
サラッと嬉しいことを言ってくれる。
「ミツル様、お嬢様方がお帰りになりましたので夕飯にしたいと思います。すでに食事の準備が完了しておりますのでいつでも食べられますが、いかがなさいますか?」
「あぁ、今行く。ゼノ、行こう」
「分かったわ」
その夜、子供達とルナ、テル、リンから今日の出来事を食卓を囲みながら話した。
料理はとても美味しかったです。




