第88話
「わぁぁ!!!なんですか!なんなんですか!あの黒いの!」
「分からない!でもあの黒い物体が浮いたと思ったらいきなり俺の足元にクレーターを作った!」
その物体は俺がついさっきいた場所にめり込んでおり、その周囲に直径5メートル程のクレーターを作っていた。
俺とライリーは一旦、部屋と廊下の境界を跨ぎ廊下側に出た。
「この境界線が攻撃のトリガーになってるのか」
その境界を跨いだあとその物体が動き出す気配はない。
俺とライリーは一旦落ち着く事にした。
「あの攻撃も危ないですがそのあとの衝撃波も脅威でした.....」
「だな、あと数俊ウインドガードが遅れていれば俺もとい、ライリーの体は吹き飛んでいたな.....」
「やめてください、考えただけでもゾッとします」
あの黒い物体が突っ込んできた瞬間、充はウインドガードという魔法で衝撃波を吸収していた。それが無ければ充の言う通りになっていただろう。
「よし、とりあえず試練って言うのはあれだろうからあれを倒す.....いや、壊す方法を考えよう。とりあえずあれに鑑定かけれるか?」
「やってみます.....鑑定!」
ライリーはその鑑定結果を見て眉を顰めた。
「どうしたんだ?何か変なことでもあったか?」
「そう.....ですね。多分これはおかしいですよ」
そう言ったライリーは黙々と俺に聞こえるようにステータスを読上げていく。
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レベル ・・・***
HP ・・・***/***
物攻・・・***
魔攻・・・***
魔力・・・***/***
防御力・・・***
俊敏・・・***
属性値
火・・・***
水・・・***
風・・・***
土・・・***
光・・・***
闇・・・***
スキル
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称号
神の試練
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「うーん.....何もわからない.....か。ん?まてよ、このステータス.....どこかで.....」
ミツルにはどこかでこのステータスを見た覚えがあった。
「こんなステータスに見覚えあるってどういうことですか.....」
ライリーは呆れたように苦笑しそう言う。
「これは確か.....チヅルのステータスと同じ.....ってことは.....!?」
「なにか分かったんですか?」
「ライリー、もしかしたらこいつが戦うべき相手じゃないかもしれない」
「と、いうと?」
「いや、戦う相手はこいつなんだがそうじゃないというか」
ライリーが俺の言葉を聞き、首をかしげたその時だった。
『ステータス、その他必要とされる情報の採取に成功。現在をもって第2フェーズへと移行します』
そう、チヅルのステータスが読み取れなかったのは、変動し続けていたからだ。そしてそれと同じステータスになったということはステータスが変動し続けているということの証明にほかならない。おれは油断なく構え、魔力を練り始めた。




