第61話
俺はまず新歓闘技大会に出てもらうことの確認をとるためにエリック、モルト、フォン、レーシャ、ライリーの5人を授業の後に呼び出した。
「先生、話ってなんですか」
最初に疑問をなげかけてきたこの男の子がエリックだ。
「私何も悪いことしてないよ.....?」
この少し涙目になりながら、心配そうな顔をしているのがフォン。
「大丈夫よ、フォン。もし怒られるとしても私達もいるからさ!」
このちょっとずれた慰めをしているのがレーシャだ。
「この僕も呼ばれているんだ。きっと悪い話ではないさ」
このやたらと自信家なのがモルトだ。こんな事を言っているがかなりの努力家でもある。
まぁモルトの予想はあたっている。怒る訳でもないし、別に悪い話をする訳でもない。
「僕は委員長だから呼ばれたのかと思ってたけど.....」
ライリーは少し困惑した顔をしていた。
「うん、そんなに固くならないで。別に悪い話をするわけじゃないんだ」
「ふん、やっぱりか。ほら僕の言った通りだろ、フォン?」
モルトは俺の言葉を聞いてフォンに向き直りそう言葉を発した。さてはこいつフォンのこと好きだな?さっきから横目でチラチラ見てるし。
「うん、じゃあ話を続けるね。みんなも知っていると思うけど二週間後に新入生歓迎闘技大会があるんだ」
その言葉を聞いて五人とも軽くうなずく。
「そして五人にはその大会に出場して貰う」
その言葉を聞いた五人の顔には色々な感情が見え隠れしていた。
「それは俺がその大会に出場できるという事ですか!?補欠とかではなくて!?」
別に正す所もないのでそのまま肯定してやる。
「そうだけど?」
するとエリックは感極まったのか涙を流し始めた。
「まさか出場できるなんて.....」
「そんな嬉しいのか?」
「そりゃもう!とても名誉なことなので!」
そう言ってしばらくは喜んでいた。どうやら新歓闘技大会出場というのはとても名誉なことなのだそうだ。せっかくならいい思い出にしてやりたいな。
ほかの三人もその言葉を噛み締めて、喜んでいた。
そこにライリーから声がかかる。
「えっと、僕で大丈夫?この間全力の『四属性全放射』を完璧に封じられちゃったけど 」
と、少し不安そうな声で聞いてきた。
「大丈夫だ。あれを防げる奴なんてそうそういない。自信を持っていい。それと今回の五人の中の代表はライリーにまかせるからな」
俺がそう言ってやると頬を紅潮させ、うつむいてしまった。
「えへへ、僕頑張るよ!」
顔をあげ、ハツラツとした笑顔でそういった。
「うん、じゃあみんな受けてくれるってことでいいか?」
『はい!』
「よし、じゃあ放課後特訓をするから空けておくように」
「分かりました」
そう言ってこの場は解散した。




