第43話
周りから声が聞こえてくる。
「ーーーー!ーー!?」「ーーーー!」
何やら言い争いをしているようだ。しばらくすると音がだんだんクリアになっていく。
「ふざけるでない!何故わらわがこやつの下につかねばなるまい!?」
「だからさっきから何度も言っているじゃないですか.....」
ここでようやく俺の意識が覚醒していく。辺りを見回すとそこに居たのは全能神メルリアと見知らぬ女性だった。
「あ、ミツルさん目覚めました?」
「あ、あぁ.....まずいくつか聞きたいんだがいいか?」
「どうぞー」
「なんで俺はまたこの世界に呼ばれたんだ?死んだわけじゃないだろう?」
今充がいるこの場所は神の世界である。これでこちら側に来るのは3回目になる。
「そこら辺はテトちゃんに聞いた方が早いかもですね」
「そのテトちゃんって言うのはそこの女性のことでいいんだよな?」
俺はそう言いながらこちらを鋭い目付きで睨んでくる女性に目線をおくる。
「貴様にテトちゃんなどと呼ばれとうない!よいか、わらわは技能神テトリぞ!」
技能神テトリと名乗ったその女性はすらっと長く伸びた肢体に整った顔立ちをしており、少し気の強そうな目付きに瞳の色と同じ燃えるような赤い髪をしていた。
「技能神.....あれ、どこかで聞いた神様だな.....あぁ!転生時に受け取るスキルを調子に乗りすぎて作りすぎた神様だったな!」
充がそう言うとテトリは少し俯き気味に震え出す。
「...じゃ...もん.....調子乗ったわけじゃないもん!」
瞳に涙を滲ませながらそう反論してくる。
「はいはい、ミツルさんそこまでにしてあげてください。テトちゃんも本当のことを言われて激昴しないの」
テトリはまだ納得していないようだがとりあえず怒りを収めてくれたようだ。
「では本題に戻りますね?なぜこの世界に呼ばれたか、でしたっけ?」
「そうだな。最初は死んだ後だったし二回目は教会からこっちに来たよな。ならなんで今回俺が呼ばれたのか分からなくてな」
「んー.....まずミツルさんはこっちに来る前に何をしていたか覚えてます?」
充はそう聞かれ逡巡する。
「確か、属性値操作のスキルを覚醒させようとしてたな」
「それです。今回私がミツルさんを呼び出したのはその事についてなんです」
「ちっ.....仕方ない、ここからはわらわから話そう」
おい、今確実に舌打ちしたよな?
「してないぞ」
「心の声を読むのは神様の十八番なのか.....?」
「コホン、まぁそれは置いといてじゃ。ありのままを話してやろう」




