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属性値チートで異世界無双  作者: 陽兎月
18/106

第18話

今回は区切り的に短めになっています!

 充達は宿についた。


「あっ!ミツル!大丈夫だったの!?いや、別に心配はしてないけど......」


「あぁ、大丈夫だったよ」


「ミツル様?その方はどちら様でしょう?」


 充はその声を聞いた瞬間背筋から冷や汗が吹き出すのが分かった。


「この子はゼノ。路地裏で拾ったんだけど、身内がいないそうだから俺が保護者代わりになる」


 充は引き攣った笑顔を浮かべながら元々決めていた言葉を述べる。


「あら、そうでしたか。私はてっきりそっち方向の趣味なのかと.....」


「私も思っちゃった....」


「ご、ごめんなさい、私も少しだけ......」


「あれ?俺の評価ってそんな感じなの?」


 という会話をしたあと、5人で充の部屋に集まり、なんであいつらに捕まったのか話してもらうことにした。


「で、どうして捕まったの?」


「んー.....依頼を達成して街中に入った途端眠気が襲って来たんだよねぇ」


「あの時魔力反応があったので恐らく闇属性魔法のヒュプノかと.....」


「確か、対象を眠らせる魔法でしたよね?」


 リンはすっと頷く。


「で、そのまま倉庫まで運び込まれたのか」


「はい。このことはお父様に報告させていただきます。これで恐らく、ミツル様は晴れて爵位を貰えるはずです」


「いや、本気でいらないんだけど」


「まぁそれは置いといて、充様改めてありがとうございます」


「気にしなくていいよ。俺がみんなと別行動したのが悪いんだし」


 そして充はパンッと手を鳴らし、無理やりこの話題を終わらせる。


「はい、湿っぽいのはここまで!じゃあゼノ。改めて自己紹介しようか」


「わ、分かったわ。ゼノs......ゼノよ!これからよろしく!」


「私はルナリア。一応このアスメル王国の王女で、ミツル様の将来のお嫁さん。ルナって呼んでね」


「おい、いきなりぶち込むのやめい」


「じゃあ、私。私の名前はテルーナ!テルって呼んでね。こっちは相方のリン!引っ込み思案だけど可愛いから仲良くしてあげて。2人で冒険者しているわ」


「リ、リンです!お願いします!」


「よし!じゃあ終わったな!寝るか!」


「ミツル様もしっかりしましょうね?」


 ルナの冷たい笑顔に負け、充は自己紹介をする。


「えーと....みんな知ってるけど荒木充だ。アラキがファミリーネームでミツルが俺の名前。これからもよろしく」


 こうして自己紹介が終わり、皆部屋に戻り、眠りにつくのだった。


「金に余裕もあるし、そろそろこの宿出て家でも買うかなぁ.....」


 充は今後の計画に胸をふくらませながら眠りについた。


 翌日、充は食堂で朝ごはんを食べながら今日の予定について話し合っていた。


「俺は今日家を買いに行く!」


 充はみんなに宣言した。


「家を買うって.....小さい家でも白金貨20枚くらい必要でしょ?」


「テルーナにしてはまともな意見を......」


「ちょっ!?私をなんだと思ってるのよ!」


「まぁそんでもって、今の俺の貯金額は白金貨950枚弱です!」


「充いつの間にそんなに稼いでいたの?」


「まず指名依頼だろ?それから昨日ので950枚行ったぞ?」


「えぇ......」


「いきなり家を買うと言い出した時はどうしたのかと思いましたが、そろそろ爵位もさずけられる頃でしょうし、拠点も欲しいですね」


「だから、俺は爵位とか要らないんだよ」


「で?充はどれくらいの家を買うつもりなの?私も住むんだからしっかりしたの選んでよね?」


「それはもちろん。というかみんなの拠点にしようかと思ってるんだけど」


「みんなのってことはクランでも立ちあげる気ですか.....?」


「クランって何?リン?」


 充はそのクランとやらを知らなかったのでリンに尋ねた。


「クランとはパーティとは違い、ホームがあり、そこで共同生活します」


「メリットとかは無いの?」


「クランランクが上がっていくと依頼達成報酬の上乗せなどいい事がありますよ」


「よし作ろう。で、ここにいる5人がとりあえずのメンバーだな。まぁ増やすかどうかはぼちぼち決めていこう」


 充はここで話を区切り、コーヒーらしき飲み物を飲む。


「で、俺が家を買う条件としては3つくらいあるんだ」


「3つですか?」


 ルナが首を傾げて聞いてきた。


「あぁ、まず広い庭が欲しい。つまり家も必然的におおきくなるな。そしてギルドから近いところがいい。そして最後、これが一番重要だ」


「重要.....んー....分からないなぁ......」


 テルがうんうん唸りながら考えている。


「ミツル様、答えは?」


「あぁ、風呂だ。これがないと俺は絶対その家を買わない」


「そこまでお風呂にこだわる必要はない気がしますが.....ミツルさんがそれでいいならそれでいいです」


「じゃあ俺は今日不動産屋に行ってくる。万が一昨日みたいなことが起こっても、何かあれば探知魔法で知らされるように設定しておくから安心して依頼に行ってきてくれ」


「あ、私はミツルと行くわ」


「ん?ゼノ来るのか?」


「家が全部充のセンスだと私達が不安じゃない」


「そ、そうかなぁ......」


 そして充と、ゼノは不動産屋に行き、残りの3人は依頼をこなすことになった。


「さて、じゃあ行くか」


 充とゼノは不動産屋を探し歩いていた。


「ミツル?不動産屋の場所って分かってるの?」


「いや、知らんから一旦商業ギルドまで行こうと思う」


 商業ギルドとは、その名の通り物を売買し、商いをする者達のギルドである。充は不動産もこの商業ギルドで取り扱ってるのではないかと踏んだのだ。

 商業ギルドは冒険者ギルドの裏手にあり、魔物の素材などをすぐに買うことが出来るようになっている。

 充は扉を開け、商業ギルドの中に入っていく。ゼノもそれについて入っていく。


「いらっしゃいませ。本日はどのようなご要件でしょうか?」


 冒険者ギルドとは違いすぐに対応するスタッフが出てきた。


「家を買いたくて不動産屋を探してるんですが、いい店を知りませんか?」


「でしたらポルト不動産屋に行くといいでしょう。少々お待ちください」


 そして2分ほどして戻ってきた。


「こちらがポルト不動産屋までの地図と紹介状です」


「ありがとうございます」


 そして充とゼノは商業ギルドを後にした。


 そしてポルト不動産屋に向かっている途中ゼノが口を開いた。


「ミツルって無駄に手際がいいわね」


「そうか?普通だよ普通」


「ふーん.....あ、そう言えばさ」


「ん?なんだ?」


「あの3人って充からしたらとても弱く感じない?もちろん通常の人と比べるとそこそこ強いけどね」


「んー......弱いかぁ.....確かにゼノからしたらそうかもしれないな」


「充はそうは思わないの?」


「『俺からして』弱くないって言えば嘘になるけど、『この世界の基準』だとそこそこ強いんだよ。確かに俺と張り合うことは出来ないかもしれないけど、自分で身を守れればいいと思ってるよ」


「ふーん....でも、あの3人だけでも活動できるように少し強くしたいと思わない?」


「まぁ思わないことも無いけど実際そんなこと不可能だろ?」


「いいえ、可能よ?だってミツルは神になったのよ?」


 ゼノはキョトンとした顔でこちらを見つめてくる。


「神だからってなんでもできるわけじゃないだろ?」


「そうだけどミツルはそれに特化して神様になったのよ」


「もしかしなくても俺に『転生神』とか『技能神』とかついてる感じか?」


「そゆこと!ちなみにミツルは能力神よ」


「なんだそれ......と言うかそれとどう関係が.......あー、なるほどな」


「分かった?」


「あぁ、要するに加護を与えるってことか」


「そうなるわね」


「俺まだそんな神様じみたことしたくねぇよぉ」


「まぁミツルの判断に任せるけどね.....っと着いたみたいよ。くよくよするのは後にしなさい?」


 ゼノは少し困ったような表情で充を見ている。


「まぁ心の準備が出来たらやるかもしれないなぁ」


 そして充はポルト不動産屋の扉を開けた。


「お邪魔します」


「いらっしゃいませ!ポルト不動産屋へようこそです!」


 そう言って出迎えてくれたのは頭に猫耳を生やした女性であった。


「俺はミツルと言います。.....,えっと、今日は家を買いに来たんですけど....」


「ご丁寧にどうも!私はこのポルト不動産屋を取り締まってるポルトです!で、家でしたね。ちなみにご希望の条件と、予算を教えてもらえますか?」


「はい、予算は白金貨50枚です。で、希望何ですが庭が広くてギルドが近い風呂がある家を探しています。もし全ての条件を満たせない場合風呂だけを最優先してください!」


「は、はい!承りました。しばらくお待ちください」


 そう言うとポルトさんは机を漁ったり本棚を漁ったりしてバタバタとせわしなく動いていた。


「ミツルってやっぱり向こうから来たからお風呂が恋しくなったの?」


 ゼノが首を傾げて尋ねてくる。なにこれ超カワイイ。


「まぁ、こっちに来て王城で浴びたお風呂が最高でなぁ.....」


 するとどうやら資料をまとめ終わったポルトが声をかけてきた。


「お待たせしました!こちらがご希望をすべて満たした家になります。ただ、この家1軒しか条件をすべて満たせる家がないんですが.....その.....」


「何か問題でも?」


「その、なんと言いますか....いわくつき何ですよ.....なんでも死者の魂がここに集まるとかなんとか.....」


「ちなみに値段は?」


「こういう噂が無ければ白金貨50枚は下らないのですが....白金貨10枚で提供させていただきます」


「んー.....じゃあ1晩泊めてもらえないか?それでダメならもう少し条件緩めるから」


「はい、ではこちらがこの家の鍵と地図です。私は近づくのも怖いので....その、頑張ってください!」


「じゃあまた明日来るので」


「はい、お待ちしてますね!」


 そう言って充は店を出て、一旦宿屋に戻るために来た道を引き返した。

面白かったらブクマ、評価お願いします!

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