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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約8年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

イドの仮面と嘘吐きソピアー


『嘘は人を騙すものであり、決して混乱させるものであってはならない』

 そんな信条めいた空言を抱いているふりをして抱いていない、塵(ちり)よりもありふれた高校生――僕は、あの春のある日、不可思議な少女に出会った。

 首の無い死体の傍にたたずむその少女の右手には、血で刃を研いだかのように妖しく光る凶器。

 優し過ぎる殺人鬼に遭遇した瞬間であり、僕が忌常(いじょう)に回帰した刹那だった。


 『嘘を吐けない代わりに、どんな嘘をも見抜くことができる“忌能”』を持つ少女。

 そんな、僕の天敵とも言える彼女との出逢いをきっかけに、僕は『イド』と呼ばれる忌端者達の存在を知る事になる。

 そうして始まった、冬の曇り空のように沈んだ春。

 少女のような先輩と出会って。友達のようなものが死んで。柄にもなく必死になって。人を殴れば自分も痛いなんて、当たり前のことを文字通り痛感して。最後まで救いは微塵もなくて。それでも、人の体温というものを初めて知って。

 結局のところ。

 あの春の出来事は、たった二十文字に要約できてしまう。


『僕はあの春、生まれて初めて人生を生きた』
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