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4-6. 〈旅行記〉

彼女の荷物を整理してみると、残ったのは日用品と一冊のノートだけしかなかった。

見送る者もおらず、大事な物はこんなノート一冊だったのかと思うと、彼女の人生は何とも味気のないものに思えてしまう。


彼女のノート〈旅行記〉を開いてみる。

そこには今まで回った様々な国の風土や習慣、そして彼女の感じたことが書かれていた。

内容は気まぐれで、時には食べ物の事や動植物の事でページが埋められている事もあった。

文脈に統制は無く、箇条書きになっていたり、走り書きで書かれていたり、時には単語だけが羅列されていたりと、それは旅行記というよりはメモ帳に近かった。


俺はそれらのページをパラパラと捲っていったが、あるページで指を止めた。

そのページは〈貴方へ〉の一文から始まっていた。

そのページには所々に赤い滲みがあり、最後の方は文字が掠れていて読めなかった。

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