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3-6. 心の葛藤

己の罪の意識を感じ始めると、それは心の中へと溜まっていた。


彼女の優しさには力がある。

俺のような、誰かを傷付けることしか出来ない存在とは違うのだ。

彼女の背中の羽は俺が奪ってしまった。しかし、彼女は今こそ羽ばたくことが出来るのだ。


「俺は彼女のために何が出来るのだろうか」


こう言い訳を続けて、いつまで俺は彼女の側にいるつもりなのだろう。


彼女は外の世界に触れたことで、確かに一人で生きる力を身に付けた。

俺に残されたことは、彼女をあの大空に放つことだけなのだとは分かっている。


分かっているのだが……


俺の中で、二つの心が悲鳴を上げている。

一つは罪に苦しむ心。

一つは別れに苦しむ心。


俺が選ぶべき選択は……。


ある日、夢の中に彼女が現れた。

彼女はあの日のように俺を包み込むと、そっと一言だけ囁いて消えていった。

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