第三話 ~手を繋ごう~
どもども、皆様おはこんにちばんわ。
変態です( ゜∀゜) ドモッ
今回は聡の話ですね。
コイツはこんなに良い彼女が居て幸せだなー、とつくづく思います。
作者である変態が思わず嫉妬してしまうほどに。
チクショウ、憎いっ!!
まぁ、そんな感じで、今回もコイツラがイチャつきます。
ぜひとも、読んで行って下さい!!
今日は奈央さんに呼び出されて、奈央さんの住むマンションの前まで来ている。
奈央さんの部屋はこのマンションの九階にある。
確か、903号室だったはずだ。
『ピンポーン……』
マンションの入り口に取り付けられているインターホンを押す。
『ピンポーン……』
返事が無い。
まぁ、これはいつもの事だ。
奈央さんの親は共働きで、いつもは9時半まで家に居ない。
だから奈央さんは、家に帰ると一人きり、と言う事が多いそうだ。
そんなことを考えると、先程の電話の内容を思い出す。
~十分前~
『~♪~♪~♪~』
『お? ケータイが……』
『~♪~♪~♪~』
『あ……奈央さんからだ……』
『ガチャッ』
『はい、もしもし』
『……………………』
『あの、奈央さん? ですよね?』
『………………さと…し……?』
『はい、そうですよ。俺です、聡です』
『良かった…………繋がった…………』
『はぁ……(なに考えてるか良く分からん……)で、なんですか?』
『あの……あの、ね……?』
『はいはい』
『きょ、今日も……親が居ないの………………私の家……来て……?』
『は? いえ、今日も奈央さんのご両親が居ないのは分かりますが……なぜに?』
『…………寂しい……だから、来て……』
『そうですか……分かりました。何時までにそこに行けば良いですか?』
『……出来れば……六時……ぐらい……』
『はい。分かりました。じゃあ、あと十分ほどで奈央さんの家に来れるようにします』
『ごめん……ね……?』
『いえいえ。こちらも好きでやっているので』
『ありがと……』
『はい。ではまた』
『うん……』
~十分後~
「で、来て見たは良いものの……返事がこねえ……」
『…………さとし……?』
「あ、奈央さん」
『……今、ドア開ける……』
『ウィイイイイイイン……』
奈央さんの声のすぐ後、目の前のドアが自動で開いた。
自動ドアだからに決まっているが、奈央さんの声を聞いた後だと、妙にビクついてしまう俺……
『はいって…………』
「はい……お邪魔します……」
『どうぞ…………』
インターホン越しに奈央さんの声が聞こえ、後ろでドアが閉まる。
うむ。マンションに閉じ込められたみたいでとても怖い……!!
今は六時で、まだ外は明るい。
夏だからだろうか。昼よりは少ないが、蝉も鳴いている。
「さて、ご自宅訪問と行きますかっ」
エレベーターに入り、九階のボタンを押す。
一分とせずに、エレベーターは九階についてしまった。
恐るべし、科学の力!!
ま、そんな事は置いといて。
「さて、奈央さんの部屋の前まで着いたんだが……」
奈央さんの部屋の前でおろおろしてしまう……
どうしよう……
どうやって入ろう……
取り合えず、チャイムを鳴らしてみた。
『ピンポーn『ガチャッ!!』
「うおぁっ!?」
チャイムを押すと同時に、ドアが開いて奈央さんが出てきた。
「…………はいって…………」
「は、はい……」
奈央さんに手を引かれ、彼女の部屋に足を踏み入れた。
「へぇ、ここが奈央さんの……」
「……あまり……面白く……ないよ……?」
「いえ、そんな事は無いです。綺麗な部屋ですよ、これは」
「……そう……かな…………?」
「はい」
「…………あり、がと……(照れ)」
「はい♪」
奈央さんが照れたと同時に、繋いでいた手を、強く握られた。
奈央さんなりの照れ隠しか?
さて、どうしよう……
『
①テヲ、ニギリカエス
②ダキシメル
③『今日、暑いね。あ、そうだ。俺と一緒に風呂入らない?』ト、サソウ
』
なるほど、三択か……
って、おかしいだろコレ!!
しかも最後!!
なんで最後だけ日本語なんかなー!?
しかも18禁のエロシーンフラグ立っちゃうねっ!?
そして多分だけど、奈央さんそれ断らないと思うよっ!?
『…………ここは、一番か……』
『いやいや、三番も捨てがたい』
おや?
頭の中で悪魔と天使が出てきたよ?
天使『ここは一番でしょう……普通に考えて』
悪魔『いやいや、そうとも言い切れないぜ? コイツの性格上、こういう事に憧れているはずだ』
天使『それもそうだな……いや、だが……ここは人間的に……』
悪魔『止めてけ止めとけ。こう言う時は獣になってなんぼだ。
それに、多分だが、こいつの言う事に対して、奈央は断らねーぜ?』
天使『そ、それもそうですね…………分かりました。ここは三番!! それ以外は認めません!!』
悪魔『話が分かるじゃねぇか……っと言う事だ。ここは三番にして……』
俺『おお、分かった分かった…………って、ざけんじゃねーーーー!!
こっから帰れテメーら!!』
天使と悪魔が話し合ってそれかよ!!
ってか、フラグ回避出来てねーじゃんっ!!
思いっきり突っ込んでんじゃん!!
つか、俺の天使役に立たねぇーーーー!!
ここは一番だろ、常識的に考えてっ!!
『ぎゅっ』
「っ!?」
おわっ!?
奈央さんに驚かれた。
まぁ、いきなり握り返されたら驚きますな、そりゃ。
「あ、すいません……つい……」
「……ううん…………いいの…………ねぇ……このまま……」
「は、はい……」
「…………あったかい…………今日は、このまま……」
そう言った奈央さんは、握った俺の手に頬ずりをした。
は、恥ずいっ!!
「え!? いやいや、もう奈央さんの部屋の前ですよ?」
「大丈夫……中に、入っても…………このままで……」
「えっ? 中でもですか……?」
俺が奈央さんの言葉を否定する様に言うと、
奈央さんの目が、悲しそうに細まった。
「……ダメ…………?」
やべっ!! 泣きそう!!
「いえいえ、良いですよ! 大歓迎です!!
だから、ほら、もう泣きそうな顔はしないで下さい! お願いします!!」
土下座しそうな勢いで俺が奈央さんに頭を下げると、
奈央さんは嬉しそうに、まるで子供の様に笑った。
チクショウ、可愛い……
「……やった…………えへへ……許して……やろう……(照れ)」
「はいはい……じゃ、入りましょうか」
「うん…………いらっしゃい……」
「失礼しまーす…………」
「どう……私の…………部屋……」
「うわ、すっげえ……めっちゃ綺麗ですよ……!!」
いざ、お部屋突入!! とか考えていた俺は、
あまりの現実の厳しさに目を見張った。
……綺麗過ぎる!!
俺の部屋がまるでゴミの様だ!!
チクショウ、もっと散らかってて欲しかった……
「えへへ……でしょ…………? がんばって……片付けたの…………えらい……?」
「はぁー、すっげ。俺の部屋とは比べもんになんねぇ……ああ、えらいですよ? えらいえらい」
『なでなで』
「ん~♪…………えへへ……褒められ……ちゃった…………」
褒めたついでに、奈央さんの頭を撫でてやると、奈央さんは気持ち良さそうに目を細めた。
……まるで猫みたいだな。
そう思いながら、奈央さんに先程から疑問に思っている事を聞いてみた。
「あの、奈央さん。寂しい、って言うから来たんですが……
具体的に、俺は何をすれば良いのですか?」
「え……? ………………ん~……?」
不思議そうに、首を左右にかしげる奈央さん。
あまりの可愛さに萌えたが、そこは黙っておく。
「もしかして、考えてない、とか?」
「…………ごめん……」
「あ、いえ、大丈夫ですよ! 俺は気にしてませんからっ!」
「…………でも……寂しいって……理由だけで……」
「だから大丈夫ですって! むしろ、そんな理由だけで呼んでもらって、
ありがたいと思ってますから!!
奈央さんに頼ってもらって、本当に嬉しく思ってますから!!」
「…………ほんと…………?」
「はい。本当です」
「………………じゃあ……頼んで、いい……?」
「はい。どうぞどうぞ」
「じゃあ…………そばに……いて……?」
「……分かりました。気が済むまでずっと、奈央さんのそばに居ます」
「……ありがと…………」
『ぎゅっ!』
あ、また、奈央さんが俺の手を握ってきた。
どうしよう。
また、握り返すか?
『
①ニギリカエス
②アイヲ、ササヤク
③ダキシメル
』
出たな、三択肢!!
つーか、二番恥ずっ!!
あー……
どうしよ……
隣に座っている奈央さんを見る。
安心しきった様に、俺の肩に頭を乗せている。
ううむ……
しょうがない。
今日ぐらいは、二番を選んでやるか。
もちろん、その後の俺のHPはほぼ0になるがな……!!
まったく、奈央さんが可愛すぎて生きるのが辛いぜ!!
「奈央さん……」
「? …………!? ……………………(真っ赤)」
「今日は、このままこうしていましょうね……」
「……………………う、うん…………(真っ赤)」
「……好きですよ、奈央さん」
「!? ……………………わ、私、も…………好き……だよ……?(照れ&真っ赤)」
「はい。分かってます」
「………………ずるい、よ…………?」
「承知の上です」
「うう……………………じゃあ…………今日は…………このまま…………♪」
「はい。ずっと、このまま……」
奈央さんが嬉しそうに、えへへ……と笑う。
その顔を見ただけで、今日の苦労が全部、報われる気がした。
まったく……俺って本当に幸せ者だな……
そう思い、俺は奈央さんを抱き寄せた。
今回は奈央さんが可愛すぎます。
多分、奈央さんのキャラ設定の99%は変態の妄想で出来ています。
うーん、なんだろうか……
なんだか、聡と、『脇役』の方の竹内が妙にキャラが被ってるんだよなー……
作品が違うだけマシだが……
ま、いっか☆
あっちはあっちで頑張ろう。うん。
ではでは、皆様からの文章ストーリー評価、ご感想の方、お待ちしております。
以上、変態でした( ´∀`) マタアオウッ!!
…………脇役が大変すぎる……!!