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L/三度の飯より駆逐隊  作者: 天音唱吾
1/1

#1

 L「今日も大量大量タイ料理」

 M「うるへー」

 H「うっひょ〜これ未使用の声帯ユニットあるぜ〜転売ヤーはこれだからたまらねぇな!」


 時は2241年。2188年に人類がアンドロイドに打ち勝ち、情勢は一転。

 アンドロイドは以前のように人間より下位の存在に退化した。

 人は勝ち誇り、前より一層アンドロイドの扱いは酷くなると思われた。

 が、敗戦を経験している70代〜110代が共存を呼びかけたため、今も平安が保たれている...はずだったのだが。


 L「今日はこれで211体かぁ」

 H「湧きすぎなんだよなぁ...頭も沸いてるし」

 M「それはお前にも言えることなんだよなぁ...」


 僕たち幼馴染三人衆は65年戦争があった混乱期に生まれたため、やはり出来は酷かった。

 ろくに進学もしない、個体名「KUSOGAKI」なんちって。

 Hーそう呼ぶのは彼が覚えていた本名の頭文字が「ヘ」であったことに起因するーは、僕らのリーダー格にして

 期待通り(?)の転売ヤーだった。アンドロイドを僕らと共に駆逐し、部品だけ掻っ攫っていくやつだ。

 軍のアンドロイド駆逐隊は、真っ先に彼を採用した。

 その理由は明かされていないが、実際にアンドロイドを破壊する時の速さが物語っている気がする。

 Mー道本匠(みちもとたくみ)ーはおそらくこの幼馴染三人衆のなかでは最年長であろう。

 彼の特筆するべき特技はその異端な基礎能力の高さだろう。

 軍に入る時に基礎体力テストがあったのだが、彼は過去最高のスコアを全てにおいて記録し、

 軍に入った時から伍長スタートだった。

 対する自分ー天音唱吾(あまねしょうご)ーは平凡な人間だった。

 特に才能もなく、常軌を逸した上記2人の状況で、情けをかけてもらったに過ぎない。

 強いて言うならゴミ処理係。筆記が上手いため、このように書記をやらされている。

 ゴミ処理ってなんだと思った人は、おそらく想像している通りのことを僕はしています。

 ...ゴミを僕が食うわけではないぞ、念のため。"相棒"に食わせるんだ。

 ゴミを食うだけ、八流アンドロイド、有咲美琴(ありさきみこと)

 なんでアンドロイドがアンドロイド駆逐隊にいるんだよ!とツッコミを

 入れたくなった人、あなたは人生に悩みがありますね?そうですよね?(無駄な圧力)

 彼女(?)は僕ら三人衆が生まれ育った藤真の町の廃棄されたアンドロイドだった。

 八流と言うのもここからきている。

 藤間の修繕センターのお姉さんに修繕してもらい、僕の助手兼相棒兼友達兼道具になった。

 ただ、一つ問題点があるとすれば、電子頭脳のチップの一部分がショートしており、

 恐ろしすぎるMになっていることくらいだった。

 ゴミと言っても彼女(?)にはご馳走らしいので、ゴミ処理を担当させている。

 本人の話によると、バッテリーが一番おいしいんだそう。 控えめに言おう。キモい。


 A「ゴミはありますか?」

 L「たっぷりな。3kgくらいあるんじゃねーのか、これ」

 M「余裕であるね」

 H「256TBとか本当にうまっすぎる!」

 L「256かぁ...ついこの前まで128が主流だったのになぁ」

 M「なかなかおいしいね」

 H「それな」


 アンドロイドが自然に沸く。

 それは一体何を示唆するのか、お分かりいただけるだろうか?






 汚染。汚染汚染汚染。

 町は出所不明のアンドロイドが大量発生し、汚染された。

 汚染の事案のうち8割を占めるのが、悍ましいことに自滅、なのである。

 しかし、自滅原因は見ていてとても面白い。

 エネルギー不足はなんの面白みもないが、一度機体の損傷があると

 そこからさまざまな自滅原因に分岐するので結果から見ても十分に面白い。

 人間から暴力を受け続け、機体が損傷。溶液が流れ出し、地面を腐食させ、落下死。

 姉妹機と共にエネルギーを分け合っている最中、ケーブルを人間に切断され、爆死。

 この面白さがあるのも、この駆逐隊の楽しみの一つでもある(たしなみ、と言うべきだろうか)。


 H「今回のこの機体は商用機種だな。型番に一般ロットがある。」

 M「へー、随分機能が抜け落ちてたから住民機種だと思ったよ〜」

 A「私のようなオーダーメイドのものはなんと言うのですか?」

 L「独一機種...じゃなかったっけ...何にせよ僕らオーダーメイドのものに触る機会はほとんどないからなぁ...」

 S「そうですなぁ...このご時世、オーダーメイドなどに金を出す金持ちがこんなところに捨てるわけがありませんしなぁ...」

 H「誰だこのおっさん!?」

 S「あ、どーも。坂田ですー」

 L「坂田さんですか...びっくりさせないでくださいよ...」

 S「それだけが私の生き甲斐なんですよ...ふふふ」


 急に出てきたこのおじさんは坂田誠一といい、アンドロイド社会学の第一人者として名を馳せたが、

 世論の圧力で一般人へと退化したおじさんである。お じ さ ん で あ る 。

 自身のことを永遠の53歳と語り、この世界の神と自称しているが、

 絶対に僕は彼が中二病の末期患者の妄想増強期で、もうじきショック死すると思う。


 A「最近は枠量が増えたからご馳走がいっぱいでウハウハですよ!死にかけの機体から取ったオイルは本当に美味しいです!」

 L「...一体何をしたらそこまで思考回路がひん曲がるんだ...」

 M「暴行だけじゃないだろうな...」

 H「どうでもいいぞ」

 S「そうですな」


 今日のノルマを達成し、一行が帰路につく時に、そのアンドロイドは現れた。

平田少尉「ちょっとこれ面白過ぎないか?」

山田軍曹「まぁ大丈夫でしょう。」

平田少尉「そうか。」

山田軍曹「本当にあの兵たちはよく仕事ができますよ。彼らが入っただけで処理数が7倍に増えたんですからね」

平田少尉「周りの奴らがサボっていただけだ。」

山田軍曹「そうですかねえ?」

平田少尉「そうだぁ。」

山田軍曹「そんな平田少尉も今回の働きで二階級特進ですか...羨ましいです...」

平田少尉「俺の部下は必ず出世する。仕事のできるやつしか残さないからな。」

山田軍曹「ひぇ〜」

プルルルルルル プルルルルルル プルルル

山田軍曹「もしもし、山田です。あーお前らか、うん。で、どした?え?27型?廃盤になったんじゃないのか?え?現在交戦中?ちょっと待て、支援する。」

平田少尉「27型だって?面白いことを言うな。」

山田軍曹「2165年に反乱を起こして全ての同型期が処分された型ですよね...」

平田少尉「私も現場に赴こう。」

山田軍曹「これはまずいことになった...」

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