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利用者さんの誕生日勘違い事件~大騒ぎの二重祝福~

 杉本さんは、福祉施設で働き始めてまだ数ヶ月の新人だ。


 真面目で心優しいが、少し天然な部分もあり、ちょっとしたミスで大騒ぎを起こすこともしばしば。


 そんなある日、先輩職員から「今日は利用者さんの誕生日だから、お祝いの準備をお願いね」と頼まれる。


「誕生日!」とテンションが上がった杉本さんは、何よりも完璧に準備しようと決意。


 ケーキを2種類、フルーツタルトとチョコレートケーキを注文し、プレゼントも「どちらの利用者さんにも喜んでもらえるように」と二つ買ってきた。


 そして、飾りつけや音楽の準備まで完璧に整え、誕生日の祝福ムードを盛り上げようと張り切っていた。


 しかし、杉本さんが施設内を歩いていると、何やら二人の利用者さん(植田さんと大竹さん)が談笑していた。


 植田さんが「やっぱり今日は私の誕生日だから、楽しみにしてるのよ」と言った瞬間、大竹さんが「え、だって私も今日誕生日じゃない?」と真顔で答える。


 杉本さんはその会話を耳にしたとき、「あれ?まさか、今日が二人の誕生日なの!?」と気づき、頭がフル回転。


「あわわわ…二人とも!?うっかりしてる場合じゃない!」と心の中で焦る杉本さん。もちろん、二人が誕生日だということは知らなかったので、誕生日の準備が二重になってしまうのだ!


 慌てて、まず一つのケーキを植田さんの部屋に運ぶと、「お誕生日おめでとうございます!」と笑顔で渡す。


 しかし、部屋に入ると、大竹さんも同じタイミングで入ってきて、「わー、ケーキだ!私も誕生日だから!」と大声で叫んで大興奮。


「え!?あれ?でも私は植田さんのために…!」杉本さんは瞬時にパニック。


 すぐに「二人ともお誕生日なんですね!?」と声をかけ、ケーキを取り出す手が震え、「じゃあ、もう二つ持ってきます!」と一旦部屋を飛び出し、さらに二つ目のケーキを持ってきて部屋に戻る。


 ところが、戻ると植田さんが「でも、私の誕生日だよね?」とちょっと不満そうにしており、大竹さんも「え、じゃあ私の?」と本気で混乱している。


 杉本さんは二つのケーキを持って両手をふらふらさせながら、「う、うっかりしてました!」と大慌て。


 ケーキを持ちきれず、片手に両方のケーキを抱えたまま「誰が先に誕生日ですか?」と尋ねようとするが、なぜか逆に全員が「じゃあ合同でお祝いしよう!」と言い始め、さらに混乱。


「ええ!?合同!?こんなにケーキもプレゼントも…どうしよう!?」杉本さんの頭の中はまるでおかしな計算式がぐるぐる回る。


 とりあえずケーキをテーブルに置いて、なんとかプレゼントの包装を開け始めるが、その瞬間、スタッフが「杉本さん!実は植田さんは今日じゃなくて来週が誕生日でした!」と伝えに来る。


 杉本さんは青ざめて「えええ!?」と声を上げ、さらに焦りが加速。


 次々と解決策を思いつこうとするが、利用者さんたちはどんどん盛り上がり、誕生日ソングを歌い始めてしまう。


 杉本さんが「待ってください!まだ本当の誕生日は…」と言おうとした瞬間、みんなが一斉に歌い出して、杉本さんはまるでお祭りのような状況に拍子抜け。


 最終的に、二人の誕生日と知ったスタッフたちが急いでデータを調べ、「実際には植田さんの誕生日は来週、大竹さんの誕生日は昨日だった」と発表する。


 しかし、そのまま全員で合同誕生日パーティーに!ケーキはもちろん、プレゼントも全員で開けて、「誕生日おめでとう!」と大きな声で祝うことに。


 杉本さんはホッとしたような、でも結局笑い話になったことに少し肩を落としながらも、「まぁ、皆が喜んでくれたからいいか」と、全員で笑いながらケーキを食べるのだった。


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