1、出会い
俺、中村りょうは普通の高校生だ。日々、友だちとバカ話をして盛り上がり、勉学に励み、部活にも精を出しているような。しかし、最近ある悩みがあったのだが…
「ゴフッ」教室に入ると、後ろからメチャクチャ強い衝撃を感じた。それはもう一瞬朝飯を吐きそうになるくらいには‥てか、喉元まで出かかってたし…
「朝から突っ込んでくんじゃねぇよ!?危うく朝から吐くところだったわ!」
「ぶーーーーーー、けちーーーーー」
コイツは佐藤まなみ。俺の幼馴染である。てか、よく見るとぶつかったんじゃなくて、抱きついてきていた。距離高すぎだろ!と思うし、なんならちょっとときめくが、(こいつ学校でも随一の美少女だしな)いつもの光景だぁー、とでもいうように、クラスメイトたちからの反応は薄い。そんなこんなでまなみと話していたのだが、突然、クラスメイトが窓から飛び込んで来た。「美少女転校生が来たゾォぉぉぉ!!!」
らしいが、いや、窓から飛び込んでくんなや。ここ三階やぞ、と思うままなくその転校生やらがクラスに入ってきた。クラスメイトからの反応はまちまちである。突如叫び出す者もいれば、己のモノを握りしめ、覚醒してる奴もいる。うちの学校にはやべぇやつしかいねぇのか?てか、窓から入ってきたやつになんか反応してやれよ…かわいそうだろ…
で、その転校生とやらが自己紹介しようという流れになったのだが…
今気づいたけど、転校生2人いるんやな。ここは1人の美少女転校生がクラスのヒロインになるところじゃね?とか思うが、まぁいいや、てか、なんか1人は闇のオーラ放ってるし。まぁ、両方とも可愛いからええけど結局男はかoh ) ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
まなみにぶん殴られた。悲しき。
そんなこんなで、自己紹介をすることとなったのだが、やっぱりヤベェ奴しかいなかったわ。
1人目、なんか輝いてる方、
「私は北条ゆい、りょう様の彼女です!私こそがりょう様を一番愛してますわ!どうぞよろしく!」
いやいやいや、待て待て待て待て、言ってなかったけど俺の彼女まなみだし!アンタ誰やねん!隣からすげぇ冷たい視線送られてきてるし!
俺は弁明しようとゆいに近づいたのだが、逆に抱きつかれてしまった。
「ほら、私こそが正妻に相応しいのですのよ!」
いや、話を聞けい!
んで、もう1人、暗いオーラのやつの方は、
「私は成瀬ゆき、よろしく、」
そして俺を見るなり、「今すぐ消えてもらっていいかしら?あなたという存在自体が穢らわしい。世界中の伝染病もウイルスも全部あなたの穢れのせいよ」
おぉう、俺散々な言われようですね。隣にいる最愛の彼女ですら笑ってるし、ひでぇ、最近俺の扱い雑すぎん?
そうして、俺はこのぬるま湯な日々を楽しんでいた。