崩壊:終章Ⅲ 生死
「ってぇな、この野郎!」
俺は思い切り腕を振ってゾンビを振り払う。
状況をすぐに理解できなくて、すぐに立ち上がれなかった。
「ッ!」
俺はその場を走り去ろうとして……コケた。
ゾンビが足を掴んでいたのだ。
「はなせ!はなせよぉっ!」
何度も蹴りつけるが、足にも噛み付いてくる。
「がぁぁぁっ!」
体を駆け巡る激痛に、俺は声を抑えることができなかった。
「ッ!クソッ!」
俺は未だ噛み付いたままのゾンビを引きずりながら、近くの工事現場にあった鉄パイプで思い切りゾンビを殴る。何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
どれくらい時間が経っただろうか。眼下にはドロッとした謎の液体が出ているバラバラのくさった死体と謎の液体がついた鉄パイプが落ちていた。
俺はそのまま家に帰った。
とても買い物なんてする気になれなかった。
脚を噛みちぎられていたため、帰るのが大変だった。
気がついたら、家の玄関だった。自分の姿を見ると、学校帰りと思われる荷物。
脚と腕はタオルでくるんでいたため、家の外には血は垂れていないようだった。それ以外に、身体に異常はない。
それと同時に昨日のことが思い出される。ゾンビに襲われたことと、腐った死体がばらばらになった様と……
「ウッ!?」
俺はトイレに這っていき、胃の中身をぶち撒ける。
「俺は……俺は、人を、殺した……」
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