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Pandemicafter  作者: 鈴花雪嶺
第一章 Pandemicafter
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日常:中章Ⅲ 少年の決断

 俺が男に襲われて、襲った男が逃げてから数秒後。


 「おい、待てよ」


 俺は男を見つけて後ろから声をかける。


 「!?な、なんで、お、おま、おまえぇ、おまえ、おまえ、……ッ」


 男は声のした方を振り返り、俺の姿を確認すると驚いたような、怯えたような様子で声を上げる。


 突然の出来事に驚いてうまく話せない男に、俺は不敵な笑みを浮かべながらゆっくりと近づいていく。というか、逃げた男を見つけられなくなる前に探さなければと全力疾走していたからなのだが、男は俺の上がった息にも気づいていないようだ。


 「おまえ、何者だ?」


 「ヒ、ヒィッ」


 男が情けない声を上げて一歩後ずさる。


 俺は一歩前に出る。


 「や、やめろ……」


 男はつぶやきながらまた一歩後ろに下がる。


 「俺もそう言わなかったか?」


 俺は不敵な笑みを浮かべたまま、恐怖を煽るようにまた一歩前にでる。


 「……ぁ」


 ついに何も言えなくなった男が一歩下がろうとしてその場に尻餅をつく。


 「……」


 俺は黙って男との距離を詰めると、男のコートの内ポケットを漁る。


 「!?……や、やめろ……」


 そこは、男が俺に打った注射器を取り出した場所だった。


 「……」


 俺は無視してポケットの中を漁り、目当てのものを取り出す。


 それは、俺に打ったものと同じ、透明なケースに入った注射器だった。


 何も言わずにケースを開け、注射器を取り出し、男に向ける。


 「ま、まて……やめろ……」


 男がこちらを見ながら、すがるよう表情で言ってくる。


 俺は、それを見ながら、心を痛めながら、やるせない表情をしながら、恐怖で体に力が入らず抵抗することもできない男に注射器をゆっくりと刺しその中の液体を一気に男の体内に流し込む。


 「ガァァァァァァァア!!」


 男は叫び、苦しみながら、みるみるうちにゾンビになっていった。

今回も読んでくださりありがとうございます。高評価、ブックマーク登録もありがとうございます。いつも励みになっています。

不定期投稿ですが、次回も読んでくださると嬉しいです。

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