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俺が愛した女は、背中に刺青が入れたヤクザの親分の妻だった!?

作者: 七瀬







俺は、数人の男友達と一緒にオシャレな割烹料理屋に

連れて行ってもらったお店で、綺麗な女将さんと出会う。

俺は完全に、彼女に“一目惚れ”をしてしまった。

彼女は俺よりも、10歳は上のお姉さんだと思っていた。

女性に歳を聞くのは? デリカシーにかけている。

きっと聞かれた女性かたも、答えにくいのだろうと思う。

だから直接、俺から聞く事はなかったがこのお店に連れて来てくれた

男友達に後でこっそりと聞くと、歳は32歳らしい。

俺が今、24歳だから8歳俺の方が年下だけど。

全然、俺の恋愛射程範囲にドンピシャだった。

俺は年上の女性ひとの方が包容力があり付き合うなら年上と決めていた。

俺はこの日から、一人でもあの割烹料理屋に通うようになった。

少しでも、お姉さんに俺の事を見てほしい、知ってほしいという

想いがそうさせた。





・・・勿論だが、割烹料理屋の女将であるお姉さんは俺の事を

弟ぐらいにしか見てくれなかった。




【いらっしゃいませー!】


『あら? 信乃君じゃない? また来てくれたの?』

『お姉さんがいるなら毎日俺は、ココに来たいぐらいですけどね!』

『あらあら? 可愛い事、言ってくれるのね。』

『俺! 本気ですよ!』

『はいはい、分かったわ! ビールでいいかしら?』

『・・・あぁ、はい。』




・・・お姉さんは、いつも俺を【弟】扱いする。

どうやったら? 俺をお姉さんが“恋愛対象”として見てもらえる

のだろうか?





そんな時、強面の男性2人がお店に入って来た。

その男性の一人が、お姉さんに絡みはじめる。



『おや、おやおや? 可愛らしい女がここの女将か?』

『おれにもサービスしてくれないか!』

『失礼ですよ、お客さん。』

『はぁ!? 客に失礼だとか言うんか! おい女将こっちに出てこんかい!』

『やめてください!』

『どうした坊や、何かおれに言ったか?』

『言いました、失礼な事を女将さんに言わないでくれますか!』

『失礼なのはどっちだ! オイ、コラッ、』

『やめてください! ココはお店ですよ。』



強面の男の1人が、女将さんの何かを見てもう一人の男にコソコソと

何か話したかと思えば、何事もなかったみたいに店を出て行った。

俺は何が何だか分からなかったが、アノお客が帰ってホッとした。



『結構、信乃君! 男気があるのね、見直したわ!』

『本当ですか?』

『えぇ、』






 *




これがキッカケで、俺とお姉さんの関係が少しづつ深まっていく。

お姉さんも、俺の事を【男】として見てくれるようになってくれた。

そしてやっと、俺とお姉さんの関係が一線を越えようとした時。



まさか!? お姉さんの背中に刺青が大きく描かれていた。

【登り龍】の絵が背中一面に描かれている。

俺は恐る恐る、お姉さんに背中の刺青の事を聞いてみた。




『背中の刺青って? ひょっとしてお姉さん、ヤクザ関係のひとなの?』

『・・・どうして?』

『い、いや? お洒落で背中にこんなに大きなタトゥー入れるかなって?』

『素敵でしょ!』

『カッコいいよね! 俺、こういうの好きだよ。』

『ありがとう、そう言う信乃君も私は好きよ。』

『・・・お姉さん、』





・・・一線を越える。


















 *







・・・数日後、俺がお店に居ると? 強面の男達に俺は囲まれる!



【姉さん! お久しぶりです!】

『えぇ!?』



『お前か? 姉さんと“ヤッた奴は?”』

『・・・えぇ!? お姉さん、』

『私ね、この子の事を好きになってしまったの! だからヤクザの親分

とは、キッパリ別れる事にしたわ。』

【姉さん!】

【コラッ、テメー殺すぞ! 何やってんだよ!】

『やめて、怖がってるでしょ!』

『落とし前つけてくれるんだよな!』

『俺?』

『勿論そうだろうが!』

『・・・・・・』




俺はビビり過ぎて、顔が顔面蒼白状態でおしっこをちびってしまう。

まさかだけど? これで終わった。

いろいろ終わった。



・・・俺の人生! ここで終わったんだよ。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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