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第4話:最悪の初日

 炎天下。なんていう言葉はもう似合わない夜の沖縄

 でも暑い。真っ暗だけど汗が吹き出てくる。なんだこれ? 実に嫌な汗だ


 「なぁ? 藤井? そして秋馬? 冗談だよな?」


 冗談だと言ってくれ……


 「「んなわけねーだろ」」


 そんな2人で……

 だいたいカラフル軍団は10人くらいいたのに、こっちは……

 そりゃ秋馬と藤井は強いんだろうけど、あとは馬鹿とツルッパゲと僕だけだよ?


 「いでっ!!」


 後頭部に衝撃が……


 「はげではねぇーよ」


 あ、そりゃどーも。すみません


 まぁでも。そうそううまいこと昼の不良達と出くわすことも無いだろう

 いくら沖縄が狭いからといって、そこまで遭遇率が高いことはないはず……


 「あぁ!? テメェら喧嘩ふっかけてきやがった修学旅行生!」


 嘘だー! マジですかい!


 「出たぞカラフル! 街頭の下に立つな。目がチカチカするんだよ」


 「ぶっ殺す」


 藤井恐いよ。そして秋馬もなんか嫌なこと言うな

 そんなに敵を煽らなくてもいいじゃん


 「「「「コロォス!!」」」」


 ほら、ボルテージ上がってるし


 「ピンクと赤と青と黄色と金は俺に任せろ」


 「じゃあ水色と真っ黒と銀と緑とカラフル頭は俺が殺す」


 僕らの出番は!? いやいらないけどね

 じゃあついてきた意味無いじゃん! 沖縄制覇はお前等2人でやれよ!




 何があった? 分かることはカラフル軍団が全員伸びていることだけだ


 「え? 勝ったの?」


 「当たり前だろうが。弱いんだよ」


 「えーじゃあ何があったか分からないじゃん」


 別に知らなくてもいいけどさぁ。生喧嘩なんて滅多に見れないのに

 いや見ないに越したことはないけどさ


 「よし! 順番にどうやってやられたか解説しろ」


 ……藤井なに言ってんの!? そんなのこいつらやるわけ無いじゃん!


 「えー……酒井涼です」


 説明始めたよ……


 「あー。名前いらん。頭の色でいい」


 「藤井ひどくない?」


 「あ? 知るか」


 本当にひどい。そして気の毒な人たち……


 「ども、ピンクです。そちらのショートヘアの方に開始早々顎を蹴られて……」


 「赤です。ピンクと同じく顎に1発」


 「青です。顔に「あ? いつまで喋ってんだ? とっとと失せろよ」


 藤井ひどぉ! 説明させといてさっさと失せろって!

 あーあ。帰っちゃったよ。後姿が寂しいよ。でも確かに目はチカチカするな


 「よし! せっかくの夜の沖縄だ。もうちょい遊ぼうぜ」


 「やることある?」


 「海だ!」


 ……は? 自信満々で海かよ

 男6人。一体なにをしようというのだ?




 「海だーーーー!」


 なぜ叫んでいるか? そこに海があるからだ

 しかし勘違いしてはいけない。叫んでいるのは馬鹿その1の西だ


 「うるせぇ黙れ!」


 「っすいません!」


 藤井は恐いし……


 「塩の匂いがするなー」


 「そーだな。夏帆たちもつれてきてもよかったかもな」


 「「夏帆さん!」」


 「呼ばないよ」


 呼ぶわけ無いじゃん。夜の沖縄で女子を連れまわせるか!

 しかし、暑いのに寒いな

 え? 矛盾している? なんていうかなぁ……なんだか急に寒気が


 「シャメ撮ろうぜ!」


 なぜ夜の海で? 写るのか? そうか、秋馬のケータイはカメラが凄かったな


 「いいけど」


 「じゃあ西、撮れ」


 「俺!? 写りてぇよ!」


 「早くヤレ」


 「はいぃ!」


 藤井の一声でカメラマン西の誕生だ。それにしても藤井は恐い


 「あー全員入ってない。ちょっと一番右の子内側によってー……はいはいいいよー」


 「うゼェ」


 「はいぃ!」


 確かに鬱陶しかった


 「ここの海ってアレだよなー」


 「どれ?」


 「第二次世界大戦で大変だったとこだよな」


 「……」


 何てこと言うんだ! タイミングを考えろ秋馬!

 今からここで写真撮るんだぞ! しかも時刻は丑三つ時

 ヤバイ恐くなってきた……


 「よし。6人全員入ったな」


 「あ? テメェ抜けてんだから5人だろうが。間違えんな」


 「え? ……?」


 なぜ黙る馬鹿?

 …………マジ?


 「ふざけてんのはテメェかぁ!!」


 「グアァァッ!」


 なぜ馬鹿その2岡辺を殴ったんだ藤井!

 岡辺は最初からいたぞ! じゃあ6人目は誰だ?


 「藤井なにする!」


 「お前は生贄だ!」


 「ハァ!?」


 「走るぞテメェ等!」


 本当にすまないと思う。さようなら岡辺


 僕も余裕はないしな。とにかくホテルまで全力疾走!

 後ろから岡辺の叫び声が聞こえるが、今は気にしなーい




 「ハァ、ハァ、ハァ……」


 「だ、大丈夫か冬貴」


 「な、なんとか……」


 なんとか岡辺という生贄を犠牲にしホテルの近くまでやってきた

 秋馬は居るな、藤井もいる

 まぁ岡辺は居ないが他は居るな

 

 ……あれ? 女子なんて居たっけ? でもなんで制服じゃないんだ……?


 「アハ。アハハハ……アハハハ!」 


 「「「「「ヒィヤー!!」」」」」




 翌朝。ホテルの入り口付近で寝ている僕と秋馬と藤井とミッキーと西が、トメさんに発見された

 なんだか大変なことがあった気がするけど、なんだか思い出せないな……


 「そういえば岡辺は?」


 「しらねー」


 まぁ秋馬も知らないみたいだし、まーいっか!

 

 

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