第14話:解放
「どうやったら強くなれるんだ?」
「あぁ?」
思い切って秋馬に僕の一番大きな悩みというか、謎をぶつけてみた
というか、本当にどうやったらそんな化け物級の強さが身につくんだろう
「夏帆か」
「ばれたか」
「当然だ」
以前夏帆の理想のタイプというものを耳にしたことがあった
『強い男』だそうです
「どうやってといってもなぁ……空手やら喧嘩なんてのは本当に経験値がものをいうからな」
「やっぱりそれかぁ……」
場数踏んでいくしかないってことだよな……
まぁ分かっていたことなんだ。藤井や秋馬の強さは多分必死で戦ってきた結果のものなんだろうし、そうそう身につくものではないだろう
「ただな、強さっていうのは一概に力であるとは言えねぇ」
「……聞いたことのある台詞だな」
「心の強さも、体の強さも、両方持っていて強さだ。お前の思いやりは十分強さと言えるだろ」
思いやりが強さなぁ
そりゃぁそんなことを、……言われたこともあるな。かなり昔だ
「でもまぁ。なんでこんな話してんだろうな」
「多分僕らが鬱だからだよ」
ホテルに押し込まれて一週間
ついに解放される日がやってきたのだが、僕らの心は終わってしまいそうだったけど
久しぶりの娑婆まであと少しなのだ
「やっと解除かよ。しかもインフルエンザなんて上陸してなかったらしいじゃねーか」
「まぁ、いいだろ。帰れるんだし」
空港までのバスがやってきた
僕たち全員乗り込み空港を目指す
そして、飛行機は僕らを乗せて飛び立った
目指す僕らの故郷はもうすぐだ
「やっと……この景色を見れた」
「本州は涼しいなぁ」
「最悪の修学旅行だったんじゃねぇか?」
「そうだったか? 俺は楽しかったぜ」
「そうだね、僕もだ」
「「「「「2時旅行と行こうぜおい!」」」」」
だろうと思った
どうぜゲーセン巡りの旅になったり、カラオケ行くだけだろうけど
こんなことやってるから、僕まで不良のレッテルを貼られる羽目になるのかな……
などと心の中で文句は言っていたが
2時旅行という名で男友達とバカをやるのは楽しかった。そして旅行も楽しかった
明日からはなんだかんだ授業だけど、今日は楽しもう
カラオケも行った、ゲーセンも行ったしなんかプリクラも撮った
ビリヤード、ボウリング、ダーツ……やば……もう2時……
「お前ら何やってる!」
「警察じゃん。逃げようぜ」
夜の通りを全力で走り抜けた
人通りは少ないが、やっぱり一般の人からは冷ややかな視線
だけど、今日は楽しいからまぁいいか