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第11話:ちょっとおバカな女の子

 「なんで俺たちは部屋に籠もっている!? 誰のせいだ? 国のせいか!? それとも教師たちのせいか!? 否! それは断じて否だ!」


 急に秋馬は何を言い出すんだ?

 ×ゲームは・・・・・・からじゃなかったか?


 「そう。全ては藤井のせいだ!」


 そー来たか。まぁ藤井のせいだと言えなくもない

 なんせ原因の九割は藤井だからな。だけどあえて残りの一割を言うなら多分秋馬だぞ


 「で、それがどうしたの?」


 「藤井をやっちまおうぜ」


 そんな物騒な……


 「ということでやってこい岡辺」


 「なぜ俺!?」

 

 「×ゲームだろうが」


 「藤井はトメさんよりヤバイよ!」


 「いいから行けよ」


 可哀相な岡辺。自ら地獄に進んでいくよ

 しかし、またこうやって時間のかかる×ゲームをやらせるから、1人欠けて麻雀ができなくなる

 今回は確実に藤井は無理だし、時間的には大丈夫だろけどほかに麻雀やりそうな奴は……


 「石田でも呼ぶか」


 「カモだ」


 西は嬉しそうだ。多分この流れで行けば次に負けるのは自分であることが想像できていたのだろう

 ただ……石田は分からないぞ

 もしかしたらなんだけど……まぁ勘だけどあいつは強いんじゃないかな




 『もしもし。どうした?』


 「お前麻雀打てる?」


 『まぁ、多少』


 「じゃあ一緒にやらない? 3人しかいなくてさ」


 『承知した』


 相変わらずかたっくるしい男だけど、とりあえず石田が来てくれるから続行はできるな

 ただ……石田は強いんじゃないかなぁ


 「石田来るって」


 「っしゃあぁぁー!!」


 「西元気だな」


 「カモがのこのこやってくるぞぉー!!」


 カモなぁ……

 何回も言うけど。僕は石田は賭け事は強いと思うなぁ


 ん? ドアが開いた

 そこには石田が立っていた。やっぱりこいつ強そう


 「よし。石田も来たし始めるか」


 秋馬がそういって麻雀が始まった

  

 


 ジャラジャラジャラジャラ


 パチン、パチン!


 パチン


 「ツモ。満貫。これで私の勝ちだろう」


 つ、強い……

 これがメガネっ子+読唇術……ではなくて読心術の使い手石田

 というか相手の心が読めるんなら、こんなんで負けるわけないんだけど


 「ちきしょう! 石田どうなってやがる!」


 何とか一度ずつ上がれた僕と秋馬の2回以外は全て石田が勝って終わっている

 それも全てかなり上位の役で。さっきのはツモで上がったが、基本的にロンで上がっている


 「石田強いね」


 「ちくしょうちくしょうちくしょう!」


 「そこまで悔しがるなよ西」


 「そうだぜ。冬貴の言うとおりだ。正し、×ゲームはお前だけどな」


 「ちくしょう!」


 「じゃあ岡辺を手伝って来い」


 ×ゲームはトップの成績の奴が決めるんじゃないのか?

 まぁいいけど。西だし


 「お、憶えてやがれよ!」


 西は走っていた

 可哀相な西……だけど2人がかりならなんとかなるかもね

 岡辺がまだのびてなかったらだけど……


 「でもまた×ゲームのせいで3人になったね」


 「なら私に心当たりがある。人を集めればよいのだな?」


 石田に友達なんていたっけ? 

 いや失礼。石田の周りに賭け事が好きそうな奴なんていたかなぁ……というか賭け事が好きそうなやつが思い当たらないけどな


 「もしもし。洞沢君今大丈夫か? 暇なら311番の部屋に来てくれないか? ……まぁちょっとした遊戯をしている」


 洞沢って……僕確か他のクラスの結構陰気な奴じゃなかったかな……

 確かコンピューターの部活やってなかったっけなぁ


 「来るって」


 「すぐか?」


 「30分くらい待てということだ」


 なんの30分?




 待つこと30分。この部屋のドアを叩く音

 陰気な男子代表。洞沢……なんだっけ。名前


 「洞沢? はじめまして?」


 違うだろ。どう見ても陰気な男子代表じゃないだろ

 どうみても女子だろ。女子だったら心当たりあるな。学年の女子バカ代表の洞沢奈央うろさわなおだったね

 絶対に関係ないと思っていた

 あと化粧濃すぎ……


 「てか奈央かよ!! 男子の洞沢とかいうのが来ると思ってたし」


 呼び捨てなんだ

 かくいう僕も呼び捨てで呼んでる数少ない女子かもしれない。全校生徒のほとんどは奈央のバカなキャラもあって抵抗なく名前で呼んでいる


 「流磨るまは私の双子の弟だし」


 「そう、流磨君っていうんだ……」


 初耳だ


 「奈央は麻雀経験あるの?」


 「ない」


 それでやる気満々と……

 その顔は完全に勝てる気だもんね、その自信はどこから来るのさ


 「負けたら×ゲームだよ?」


 「余裕!」


 よく言う……




 ジャラジャラジャラジャラ


 パチンパチンパチンパチン



 

 「結論。ルールを知らないと麻雀は無理だな」


 「そうだねー」


 「でも×ゲームは奈央だな」


 「ひどっ! なにそれ? 裸は無理だからね!」


 「バカかテメェ? 誰も見ねぇよんなもん」


 奈央の発言もバカ丸出しだけど、秋馬の言い草もどおかと思うぞ?

 というか裸って……なに想像してたんだよ


 「まぁ、奈央は女子なんだし、肉体労働的なのは無しにしとこうよ」


 「分かってるって冬貴。とりあえず奈央にはミッキーを呼んできてもらおう」


 それって、どの道藤井のところに行って来いってことだよね

 多分そこには屍が2つ転がっているはずだからね……


 「それで、その部屋に屍が転がってたら、ミッキーと協力して運んできてくれ」


 「? それって×ゲーム? ま、いいけど」


 奈央は走っていった

 それにしても奈央の言う×ゲームとはどういうものだ?




 待つこと5分。ミッキーと奈央が帰ってきた

 だがそこに西も岡辺も、屍も無かった。そしてミッキーから驚くべき事実が告げられた


 「バカ2人? そんな奴来てねぇよ」


 と、いうことは……


 「逃げやがったなあのシャバ増がぁ!! とっ捕まえんぞオイ!」


 「まぁ、ホテルからは出ていないだろうし。絶対にこの建物の中にいる」


 これは……大規模の鬼ごっこの予感


 「くくく……西と岡辺よ。そして俺たちをホテルに押し込んだ教員どもよ。後悔するがいい……祭りだ」


 なんというか、ホテルのスタッフの方々に申し訳ないゲームが始まりそうだ

 なんか秋馬は悪に染まっていっているし、石田も奈央もミッキーもやる気だし、かくいう僕も結構おもしろそうかなぁとか思っているし

 これはやるしかないだろう。まぁ一応岡辺に電話を入れておいてやろう


 「おい岡辺? 秋馬はかなり怒ってるぞ?」


 『……マジかよ。ばれた? どうしたらいいと思う?』


 「……とりあえずさぁ。逃げ回ってくれ。ホテルの中にはいるだろ? なんか鬼ごっこだと思って逃げてれば秋馬も楽しめて丸く収まるだろうし」


 『オッケー。まかせろ!』


 やっぱり逃げてたんだな……

 まぁいいや。その方が楽しそうだ


 「バカ狩りだ。やるぞ!」


 「「「おー!」」」


 今回は僕もかなり乗り気だ。なぜってすっごく楽しそうじゃないか? ホテル全部使って鬼ごっこなんて(これを読んでいる人は、絶対にやらないだください)

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