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私が暮らす縦、横、高さの三つの座標で表せる世界では、非日常なんてものは存在せず、難易度に差はあっても、ありふれた日常がそれぞれにランダムに与えられている。

この世界には全身黒ずくめの構成員ばかりの謎の組織なんてものは存在しないし、私の知る限りでは、かの名探偵ホームズ顔負けの推理力を持った人間もいない。仮想現実のゲーム世界で狂気のデスゲームに巻き込まれることもなければ、吸血鬼と遭遇したことをきっかけに怪異がついて回ることもない。もちろん私は魔法少女ではない。

突飛なことなんて起こらない、そんなありのままの世界で私は寝ることが好きだった。夢の中ではなんでもありだ。眠ればいつも壮大な夢を見ることができるわけではないけれど、たまに見る現実では起こりえない出来事は目が覚めてからも、脳裏にこびりついて離れない。本当になにかすごいことをしたという漠然とした達成感に包まれる。巨大ロボットを操縦して戦った夢を見た次の朝には、手に汗握る緊迫感がベッドの上の体を支配していたし、魔法のターバンに乗って空を飛びまわった夢を見たときには浮遊感と向かい風を浴びる感覚を体が覚えていた。



つづきます……。

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