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同居生活(シェアハウス)の願い事   作者: オモリん&トミー
1/1

プロローグ

「やっとついた〜」

「つかれた〜」

冬が過ぎ、少し暖かさを取り戻してきた春のある日。小学2年生ほどの幼い少女が2人、町の中心の丘の上にある、〈願いが叶う〉と言われている一本桜の木の下に来ていた。

「うぅ〜、さむいねぇ〜」

「ねぇ〜」

2人は身体をブルッと震わせた。春とは言っても、時刻は深夜の12時。まだ冷たさを残した春風が、少女達の頬をなでる。

「やっぱりかってに来たのバレないかな?おこられないかな?」

「いそいで帰ればだいじょうぶだよ」

2人の会話が聞こえていたのか、桜の木がサワサワと、笑うようにゆれた。少女達に、花びらが舞い散って降りかかる。

「きれいだね」

「うん。ずっと見てたいかも」

「でも…そろそろ…」

1人の少女が、先に木に右手を置いた。それを追うように、もう1人の少女も木にふれる。

「それじゃあ、いい?」

「うん。いいよ」

2人はお互いの意志を確認するように目を合わせ、空いている手を握り合う。

そして、願った。


『私たちに、家族を下さい』

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