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ミナの冒険  作者: おおさんしょう魚
第五章打倒魔王
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精霊の住み場

「広!」

「つか、れた」

「そろそろ、休憩するか?」

 日は暮れ落ち、そろそろ周りが見えにくくなる時間帯だ。

「そうだな。このあたりで野営するか」

 カリクが手際よく野営の準備を始める。

「マルク、その辺の枝とってこい」

「はいよ」

 マルクが落ちている枝を拾いにいく。

 マルクが拾ってきた枝に火をつけて座る。フェアルの森に来る前にとっておいたフルーツを食べる。

「はぁ。これだけ探して見つからねぇとか、何なんだよ」

 いらだったように言うカリク。

「カリクさぁ。本当にそのモードだと柄悪いよな」

「そうか?」

「うん。無愛想って言うんだろうな」

 また、ため息をつく。

「とりあえず今日はもう寝ようぜ。俺が、見張っとくから」

「サンキュ。じゃあお休み」

 カリクは横になり。そのままスースーと寝息を立てて眠ってしまった。

「マルクも寝たら?」

「疲れてるけど、ねむれなくてな」

 二人で弱くひかっている火を見つめて黙っている。

「そういえば」

「なに?」

 マルクがユウに向く。

「昔のミナってどんなだったんだ?」

「今のままだよ。あいつ何にも変わってなかった」

 薪をかき混ぜる。弱くひかっていた火は少し強くひかった。

「大切な人のためなら何をするのもいとわない。その結果誰が傷つこうとも」

「そうか」

 ゴブリンが寄ってきそうになったため、火を消す。

「でも、前より笑わなくなってたよ。あんな状況なら笑っているほうがおかしいんだろうけど」

「笑わなくなってた。ね。それは同感だな」

「そうなのか?」

「騎士学校にいたころはどんなときでも笑ってた。周りのみんなを明るくするみたいに」

「騎士学校?」

「あぁ、ミナが空から落ちてきたとき預かったのが騎士学校なんだ」

「ふーん」

 それっきり黙ってしまった。そしていつの間にか二人とも眠りこけていた。

「そろそろ。交代の時間・・・。って寝てんじゃねぇか」

 カリクは起き上がって座る。そしてしらけ始めているひがしの空をじっと見つめていた。




「おい、起きろ」

 ユウとマルクをおこす。

「ん?あぁ、ごめん。寝てたみたいだ」

「それはしってる」

 ユウはおきた。マルクは・・・。

「起きろって」

 頭を思いっきり叩く。

「!?な、なにごと?」

「なにごと?じゃねぇよ起きろ」

「あ、あぁ」

 まだ、寝ぼけているようだ。

「はぁ。とりあえずさっさと行くぞ。囲まれてる」

「え!」

 ユウは周りを見渡す。

「うっわ。ゴブリンだらけじゃん」

「だから叩きおこしたんだろ」

 剣を構える。

「むこうがわから、とっぱする。ついてこいよ」

「誰に言ってるんだよ」

 ユウがにやりと笑う。

「いくぞ」

 

タッ


 走ってゴブリンの群れに突っ込む。チラリと後ろを見る。ゴブリンで見えにくいがユウもちゃんとついてきているようだ。

 片っ端からゴブリンを倒していく。

「ユウ!」

「なんだ!?」

「マルクついてきてるか!?」

「ぱっと見いねぇ!」

「ちっ。あいつ・・・」

 ゴブリンの相手をしつつユウのもとまで行く。

「くそっ。無駄に多い・・・」

「めんどくさ」

 倒しても倒しても湧き上がってくる。

「!」

「どうした?」

「いや、なんでもねぇ」

 そういいつつも、口元がにやりと緩む。

「うぉらっ!」

 上から、マルクが群れに飛び込んでくる。

 三人でゴブリンを倒していくと視界が開けてきた。

「よし、走るぞ!」

 全力ダッシュでゴブリンの群れから逃げきった。

「はぁはぁはぁはぁ」

 ユウが肩で息をしている。

「大丈夫か?」

「ちょ、休憩・・・て」

「あぁ、わかった」

 息が整うまで休憩。

「あんな、大群カザルム以来だな」

「あぁ、カザルムの方が多かったけどな」

 ユウの息が整った。フェアルの森の探索をはじめた。

「この当たり昨日探さなかったか?」

「それなら昨日フェアルの森全体探索したよ。もう一回探索しなおすしかやることがねぇんだよ」


ヒュン


 すると、ユウの目の前を何かが通っていった。

 俺とユウはそれを目で追いかけた。

「精霊?」

「みたいだな」

 その精霊をマルクも呼んで追いかける。

「なぁカリク」

「なんだ?マルク」

「あれ、なんだ?」

「あれ、見えんのか?」

「見えるけど?」

「あれは精霊だよ。今までお前が見えていなかった、な」

「へー、あれが?」

 途中精霊を見落としそうになったがなんとか追いかけた。

『うわっ。追いかけてきた!モミジー!』

 精霊は真っ直ぐ飛んでいった。

「え?」

「ここは?」

 精霊が飛び交い、神秘的な何かを感じさせる場所にたどり着いた。

「ここだけ、明らかに空気が違う」

 後ろを振り向く。後ろにはさっきまで走っていた、フェアルの森があった。

『おい!貴様ら何者だ!!』

 こえをかけられたから、振り返ってみるとルイのような精霊がいた。

「俺は、カリク。で、こっちがユウ。その隣が」

「マルクだ」

 俺のセリフをさえぎってマルクが言った。

『おれは、コウヨウ。だが・・・。怪しいな。お前ら』

 コウヨウが持っている小さな槍を突きつけてくる。全然全く怖くもないし痛くも無い。

『ここは、神聖なる精霊の住み場だ!ここら先に人間を通すわけには行かない!!』

『そういわず通してあげてください』

 ソフィーがコウヨウに声をかける。

『これはこれは、ソフィー様!ソフィー様のお供でしたか』

 コウヨウがソフィーに向かって敬礼する。

『俺達もおるんやけど?』

『ハクさん!ルイさん!』

『俺らは、さん付けなんだよな』

 ルイたちに向かっても敬礼する。

『そういうことでしたら、どうぞ』

 内側へと招く。入ったとたんにルイが聞いた。

『単刀直入に聞くけどメアルいるか?』

『メアル様は・・・』



『なんだい!コウヨウ!アンタは人間を通さないこともできないのかい!?』

 カリクたちは精霊の住み場で一番大きい木の中に居た。

『だって、ばっちゃん』

『言い訳は聞きたくないよ。今はメアル様には会えないよ。誰であろうともね』

『カエデ。いれてあげなよ』

『モミジは黙ってな!メアル様の主治医はあたしなんだよ。メアル様の容体は深刻なんだ。いくらソフィー様方でも会わせないよ!』

『ならば、メアルに私達が来たことだけでも伝えてく・・・』

『カエデ。お客様に無礼はダメよ』

 カエデの後ろから精霊が一人出てきた。見るからに病弱そうだ。

「あの人は?」

『あ、あの方は・・』

『メアル様!!』

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