大図書館の宿
「はぁ~さっぱりしたぁー」
沐浴儀を着て旅の服を持ち、マルクたちに話しかける。
「あいたよー」
「「おー」」
マルク達は借りてきたトランプで遊んでいた。
「じゃあ、俺はいってくるな」
「「はーい」」
マルクは何も言わずに風呂へ向かう。
ミナたちは今ライディン砂漠へ向かう途中の宿にいる。
あの後、
「覚悟していてください」
マルク達は黙っている。
「なら、置いて行かれたら追いつけばいいんだろ」
マルクは当然のように言う。
「・・・・、そうですね。そういってくれると助かります」
ミナはにっこり笑い、マルクに言う。
「ま、俺は置いてかれるなんて事は無いと思うけどな」
カリクはにやりと笑い、自信満々に言う。
「ふふ、そうだといいですね。では、」
ミナはそこで一度言葉を切った。
「途中で≪大図書館の宿≫寄ってからライディン砂漠いくよ」
いつもの調子に戻った。
「了解!」
「はいよ」
その後、ミナはマルクに聞こえないように
「もう、時間は残されていない」
と言った。
という事でミナたちはいま、≪大図書館の宿≫に居る。
『やっぱり気づきませんでしたね。マルクさん』
『せやなぁ。精霊持ちにしか見えへんのやろか』
「そうなんじゃない?」
「なら、あと一人は誰なんやろか」
あと一人というのは、カリクの家に伝えられている伝承の話だ。
【女神旅する時、精霊の力用いて助けよ。精霊は四匹。サファイア、ルビー、琥珀、エメラルドの精。
サファイアは、女神様に。ルビーは女神様に選ばれし勇者に。琥珀は我ら一族に。エメラルドは、精霊に選ばれし者に】
「そーえばさー、ミナちゃん」
「なに?」
「なんで、ここ泊まってからいくん?時間はもうないんやろ」
「あ、きこえてた?」
「うん」
「何も知らないままじゃ、何もできないでしょ」
ミナは立ち上がり、扉へ向かう。
「ここで、できる限り知っておかないと」
扉を開ける。
「図書室にいるから」
ミナは部屋から出て行った。
「うーん」
私は、図書室で迷走していた。女神に関する本を探していたんだけど・・・・
(あれぇ?なんで?あの物語さえない)
女神に関する本が一冊も無かったんだよね。
代わりにライディン砂漠の本は大量にあったけどね。
(ライディン砂漠についてだけでも調べとくか)
ライディン砂漠。
約1000年前から砂漠化が始まり、すぐに完全に砂漠化してしまった。
砂漠になる前は何処よりも産業が発達しており、フェアルの森に負けずとも劣らない緑だった。
が、1000年前の伝説の大火により、緑地が一気に炎上し砂漠化が始まった。
そして、この地域では時の狭間が良く見られるようだ。
私がライディン砂漠について調べていると、
「ミナ」
「あ、マルク」
カリクから聞いたのだろう、マルクがやってきた。
「おい、ずっとしらべてるのか?」
「そんなに時間たってないと・・・」
時計を見たら、私が入ってきてから四時間は経過していた。
「おもったんだけどな~」
「ミナ、寝ないと死ぬぞ」
マルクは、心配そうに私を見る。大丈夫だよ!
「カザルムでゆっくり寝さしてもらったからね」
クスッ
マルクは小さく笑った。女の子達がカッコイイって言うのが今分かった気がする。
「確かにな。結局ミナは見張りしなかったもんなぁ」
「うん、だからマルク達は寝といていいよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
マルクは部屋に帰っていった。
マルク、カリクゴメンね。私は、あなた達を・・・




