ミナの覚悟
「カリクーーーーーー!!」
ガン
岩が見えない壁にぶつかったかのようにカリクに当たる寸前で弾かれる。
「おっらあ!」
そして剣が壊れていたはずのカリクが剣を横に一閃。
グガガッ
カリクの剣はレッドラビリンスを横真っ二つにした。レッドラビリンスは黒い煙を出して小さくなり消えていく。
「よしっ」
カリクはガッツポーズを決める。
「カリク!!」
マルクがカリクに飛びつく。
マルクとカリクがなにやら騒いでいる。それをミナは離れた所から見ていた。
『ミナさん』
「なに?」
『カリクさんが持ってるあの剣・・・』
ミナはカリクの持つ自分のとは違い、淡く黄色を帯びた剣を見る。
「あの剣がどうしたの?」
『あれは・・・』
「ミナちゃーん入るでー」
「あ、今行くー。話は後でね」
ミナはカリクたちの下へいく。
「にしてもこれどうやって入るんだ?」
扉のような壁をぺたぺたと触る。
「あ、それマルクは入れないと思うよ」
「なんで?」
「事情は色々あるのよ」
ミナがその壁に近づくとブゥンと低い音を立てて消える。
「じゃ、まっててね」
ミナはその奥へと進む。
「じゃ、俺もいこかな」
カリクも奥へと進む。
「じゃあ、俺もー」
ガンッ
「なんで俺はいけないんだよ!!」
数歩進んでミナは振り返った。
「やっぱり、あなたは連れていたのね」
「?」
振り返った先にはもちろんカリク。
「ここは、女神カルミナに選ばれた者しかとおれないはず」
「選ばれた印は精霊をつれていること。やろ?」
ヒュン
『おっひさー!!ソフィーちゃん!!』
『あれ?ハクさん!?』
ソフィーがいきなり出てきた精霊に向かって言葉を返す。
「ハクさん?」
『ライディン砂漠の・・・』
『琥珀の精霊のハクや。よろしくな』
カリクと同じようなノリで自己紹介をするハク。
「琥珀を何処に持ってるの?」
「ポケットん中」
「ふーん。じゃあ向こう向いててね」
ソフィーから沐浴儀を受け取る。
「了解」
カリクは後ろをむく。
ほどなくして、カリクの耳に綺麗な唄が聞こえてきた。
「綺麗な唄やなぁ」
『違うぞ、これはカルミナ様の言葉だ』
「言葉?唄じゃなくて?」
ハクはカルミナの言葉に耳を傾けていた。
『カルミナ様のお言葉です。翻訳いたしますか?』
「いい。」
「《我が生まれ変わりよ、良くここまでたどり着いてくれました。さすれば清めの儀は後一回です。最期の地はライディン砂漠。そこであなたはこの世界の全てを知ることでしょう》私が今できるのはここまで」
『《清めの儀を終わらせれば、あなたはソフィーに導かれあの時に行くでしょう》』
「とりあえずライディン砂漠へ向かいましょう」
ミナは着替えてカリクに呼びかける。
「カリク。行きましょう。もう時間は残されていない」
「ん?分かった」
カリクはミナを見下ろし(ミナは同世代に比べ背が小さい)不思議に思った。
(こんな大人っぽかったっけ?)
「カリク、何してるの?いくよ」
「あ、今行く」
ミナの声は落ち着いていた。
「あ、ミナ!」
「マルク、カリク、早速ですが話があります」
声をかけたら他人行儀で返されたのでマルクは困った。
「なんだ?」
「これからの道はいっそう厳しいものです。そして今までで一番捕まってはいけない時。私には足手まといはいりません。たとえあなた達であろうとも、足手まといと感じればライディン砂漠では遠慮なくおいて行きますから覚悟していてください」
ミナはそこで言葉を切った。




