元イヌモ族の村
「んでさぁ」
カリクたちが昔話をしている最中に、別の声が聞こえてきた。
<もういいよタケ。お前傷も治ってないのに・・・>
<大丈夫だ>
ピギャーーー!!
<<うわぁ!!>>
イヌモ族はゴブリンに追いかけられてこっちに来る。五月蝿かったのだろう、みなが目を覚ました。
「ん~、人の眠りを邪魔する奴にはお仕置きが必要かな?」
シュッ
ピギッ?
ゴブリンは何をされたのかと自分の体を見る。すると瞬く間に黒い煙を吐きだした。
ピギ?ピギッ ピギャーーーー
「人を困らせるのはやめましょうね」
剣をしまう。
<あ、ミナ>
「あ、カンにタケ。なにしてんの?」
<いや、それが俺らのところの大切な宝がゴブリンにとられてな、タケが取り返しにいったんだけど>
<五つあるうちの一つしか取り返せなかったんだ>
<ミナに渡さないとダメな物だから持って来たら・・・>
悔しそうに唇(?)を噛むカン。
「何もって来たの?」
<これなんだ>
持っていたのは神殿の鍵らしきものの一部。
「ふむふむ、後はゴブリンが持ってるのね?」
<だけど、今タケが取りに行ったから隠してるかもしれない>
「了解」
ミナはカリクたちに向き直ると言った。
「今から探しにいくわよ!!」
「「今からぁ!?」」
「そ、今から」
「まだ日も昇ってないぜ」
「そやで、日も昇ってないから見つかるもんも見つからんで」
カリクの言うとおりまだ夜明け前。まだあたりは暗い。
「じゃあ、いいころあいになったらおこして」
ミナはまた眠った。
「おれ、さっきのどうやってやったのかが知りたいな」
マルクはぼそっと呟いた。
「ミナちゃん、起きて」
「んぁ?」
カリクがミナをおこしたのは夜明け。さっきからあまり時間は経っていない。
「かぎ探しにいかなあかんやろ」
「・・・・・?」
ミナは頭に疑問符を浮かべる。
「鍵?何のこと?」
「さっきイヌモ族が持ってきた、これ」
「これ、鍵の一部じゃん」
カリクは頭を抱えた。あれは寝ぼけてした事なのか。
「!マルク、聞きたいことがあんねやろ」
「そうそう、ミナさっきゴブリンを一瞬でぶった切ったけどどうやったんだ?」
「ゴブリンを一瞬でぶった切ったぁ?何言ってんの?」
「ま、とりあえず鍵探さんと」
「そだね」
手早く火の始末をすると(さっきまで火をつけていた)近くを探索し始めた。
「ゴブリンが持ってる可能性が一番高いんよな」
「そうなの?」
「ゴブリンがたくさんいそうな場所はっと」
あたりを見回すが、虫一匹見つからない。
「ねえ、ゴブリンが居そうなとこ私知ってるよ」
「どこ?」
「元イヌモ族の村」
ガササッ
「ホンマや、ゴブリンがメッチャおる」
「でしょ、カンが言ってたの。自分達の住んでる所がゴブリンに取られたって」
「あ、見ろよ」
マルクが指差す。指差したその先には、自分達が持っているものとちょうど合いそうな部品を持ったゴブリンがいた。
「あいつだ」
「あ、向こうに行ってまうで」
「でもここで出たら俺達袋叩きだぜ」
「じゃあ、どうすんねん」
「私に考えがあるわ」
ミナはにやりと笑った。




