第二の危機到来!
「まあ、ここまでありがと。もう、剣取り返したからいいわ」
<おう、じゃあな。気をつけて>
「じゃあね」
ミナは周りを見渡してから上に出る。
「次は盾ね」
『盾のある場所なんて皆目検討もつきません』
ソフィーは首を横に振る。
「適当に探しとけば、見つかるでしょ」
ミナは歩き出す。後ろでソフィーがため息をついているのにきづきながら。
「暑い。坂、きつい・・・」
十数分後、ミナは剣を杖代わりに坂を登っていた。
『山ですから』
ヒュン
ソフィーはミナの横を通り抜けてミナの前に出る。
「なんで、平気・・」
『私、実体ないですから。ホログラムみたいなものですよ?』
「まぁ、そうじゃないと、飛べないもんね」
ザクッ
ヒュン
ザクッ
ヒュン
ミナは、剣をさしては抜き、少し遠くに剣をさして抜くの繰り返し。ソフィーはミナの前に出て、ミナが自分を過ぎたらまた前に出るの繰り返しだ。
「あ、あそこに、建物がある。一回あそこで、休もう?」
『あ、それがいいです!』
ミナが疲れまくっているのは、火を見るよりも明らかだった。
そのころ。
ピギャー!
「うっさい」
もうゴブリンにすっかりなれたカリクが、余所見しながら一閃。ゴブリンは黒い煙を出して消える。
「いやー。ミナちゃんどこやろなー?」
マルクに聞く。
「はぁ?お前分かるんじゃないのか?」
「細かいとこまでわかるわけないやろ」
あっさり。
(こんにゃろう)
「あーーー!!マルク!これ!」
カリクが指差すのは宝箱。
「あ?別に宝なんていらねえだろ。それよりミナをさがさねえと」
「ちゃう!中身!」
マルクは渋々中をのぞく。
「あ!これ、俺が作ったポーチ!」
「やっぱ、そうか。じゃあこのたてもミナちゃんのやな」
カリクが手に取る。
「これ、聖なる盾や。なかなか手にはいらんもんやのに」
スゲーと関心している。
「何がスゲーの?」
「この、カルミナのシンボルマーク!すごい細かいとこまで作られてるし、聖なる盾は自然回復してくれるんやで!」
マルクに迫って、言う。
「わかったから」
迫りくるカリクを押し戻す。
「まぁ、持って行くか。会ったときに渡せばいいし」
カリクがポーチと盾を持つ。
「もったな。行くぞ」
「え?そこは盾ぐらいは持つぞって言う所やろ」
「お前なら大丈夫だ!」
「いや、そんなさわやかな笑顔で言われても」
「あー。つーかーれーたー」
建物の中に入ったミナは地面に腰を下ろし、水筒を出す。
「水筒の水もうなくなっちゃったな。どこかで水が汲めるわけもなし」
入ってきた入り口から外を見て、ため息をつく。
『この建物って何なんでしょうかね?』
「知らなーい。神殿は山頂だし」
ミナは水筒をひっくり返して、振りまくっている。
『ミナさん。そんなことしても無いものは無いんです』
ミナのほうを見ずに言う。
「何故分かった」
変装がばれた泥棒のように聞く。
『なんとなく、です』
振り返って、にっこり笑う。
(なんとなくで分かるものなの?)
ミナたちはまだ、建物中で休むようだ。
外をユウが通ったが、ミナは気づいていなかったしユウも気づいていなかった。
「?ユウみたいな人が通った木がするけど・・・」
『気のせいですよ』
ソフィーが妙にあわてて言う。
「気のせいかー。ここ、敵も少ないし少し寝てもいい?」
『少しだけですよ』
「五分ぐらいしたら起こして」
ソフィーの返事を聞く前にミナは寝た。
『ミナさん!』
小声だが、必死な声だった。
「んー?どうしたの?ソフィー」
ソフィーが事情を説明しようとする前に、声がかかる。
「おはよう、お嬢さん」
ゾワッ
その、声を聞くだけで寒気が走る。声を聞くだけで誰か分かる。その声を聞くだけで傷ついた親友の姿がありありと目に浮かぶ。
ミナがそいつの名を口にする。
「ギラン」




