表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
FILE(Y)  作者: 鎌堂成久
15/17

FILE2【逃げるヒヨコはただのバカ!】#5

「んっ――?」

 そっと布団をかけたと同じとき、少年はまぶたを上げた。

「起きた?」

 それを包容のある笑みで――それでも言葉は少なく、感情すらこもってはいないけれども――少年を見つめる。

「先ほどはすまない。気絶させてしまった……」

 申し訳なさそうに目を逸らす。

「いや、別にいいよ。あんな刺激のあるもん見たら感情が暴走して、何か一つ心の中の何かを壊してたと思うよ。君に気絶させられて傷つかずに済んだんだ。かえって俺のほうがお礼を言うよ。ありがと」

 お辞儀をして、顔を上げないまま、手を差し伸べる。

「なんだ、どうした?」

 千田は戸惑った。

(こんなときにすべきこと、とは……?)

 考えた挙句、素直に手を置いた。

 すると、修司が手を俯けたままの顔の下に持ってゆき――軽く、キスをした。

「――なっ!」

 あまりのことに千田は、千打ならぬうろたえ方をした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ