表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/108

第105話:完遂アカネ、目覚めた雪人の中の……




 『セイなる夜(クリスマス)


 には、まだ少し。


 陽もまだ高い内ではあるが、アカネとユキちゃんはリビングのソファに再集合。


 練習(レッスン)、あるのみ。


 A・B・Cで言えば、まだBの段階ではあるが。


 Bの中にも、様々な段階が。


 その中で。


 アカネたちが、Bの六、七、八、と段階付けした内容を集中的に、練習(レッスン)


 六からの最終段階で、七になるか、八になるか。


 七ができるよう、練習中。


 これは、アカネに技術(テクニック)が要求されるが。


 もちろん、雪人の協力も必須で、タイミングを上手く合わせる必要が、ある。


「よぉし、今度こそわっ」


 と、意気込んでの午後第一弾。


 しかし、タイミングが合わず、失敗に終わる。


「むぅ……意外と難しい……」


「そ、そうだね……」


 第一弾の後、反省会。


 タイミングの合わせ方について、意見交換して。


 最終的には。


「合図の後、いち、にの、さん、()()()、ぐらいのタイミングがいいな」


「ん……そういう感じになるように心がけてみる……」


 と、認識あわせを済ませて。



 しかし、そればかり、と言う訳にも行かず。



 ひと通りの家事に宿題、買い出しも含めて済ませて、夕刻。


 午後の第二弾。


 本日で言うと、第三弾。



「でわ……いち、にの、さん、()()()、ね?」


「うん、わかった」


 ソファに座るユキの前にひざまずくアカネ。


「あれ? 雪人くん、穿き替えた?」

「う、うん……お風呂掃除の時に……」

「しかも、なんかすっごい可愛い……こんなの持ってたっけ?」

「あぁ……いやぁ……実は……通販で……」

「ぶっ……いつの間に……」


 けらけら、と、雰囲気は、穏やかに。


「その可愛いとこからコンニチワしてるけど、ね」

「うぅ……見ないで……」

「まぁ、暗くてよくは見えないけど」


 しかし、ヤっている事は、穏やかではなく。


 三度目の、正直?


 二度ある事は、三度ある?



 昨夜を含めると、すでに四度目、とも言えなくはないが。


 本日、三度目、第三弾は……


「アカネっ……いちっ、にぃっ、さんっ……」


 ユキちゃんの合図。手も使って、アカネの頭を、ぽん、ぽん、ぽん、と。


「んっ!」


 ぽんっ!


「はいっ!」


「んんっ!」


 アカネが、ユキちゃんの雪人の全てを。


 見事に受け止めきって、顔を上げて。


「んふっ」


 にっこりと。


「ぉお……アカネ」


 そして、さらに、見事に、雪人の全てを体内に取り込み切る、アカネ。


「んは……やったぁ、できたぁ」


「お、おぉ……」


「ちゃんとできたよ、雪人くんっ」


 目的を完遂したアカネが、ユキちゃんに飛びついて、抱き着いて。


 ユキちゃんも、アカネを抱きとめて。


「アカネ……アカネ……」


 自分の一部が、アカネの中に取り込まれ、アカネの一部となった、その状況に。


「アカネっ……アカネっ……アカネぇっ!」


 ユキちゃんの中に眠っていた、雪人が。


 雪人の中に眠っていた、もうひとりの雪人が。




 目覚める?





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ