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本と思い出に栞を  作者: piyo77
子どもから少女へ
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初めての招待

文化院での出来事から3か月くらい経ったころ。


お母さまが誘われたお茶会に参加の打診をされた。

「そろそろ、シアも貴族として近しくなる子たちと会ってみても良いのかなと思って…。」

「わかりました。」

「ガーデンティーパーティーだから、挨拶くらいまで一緒に来てくれたら良いのよ。」

「大丈夫よ。」

「もちろん天気や体調によって参加が当日まで絶対ではないことはお相手も重々理解していただいているから…。」

「管理に気を付けるわ。」


私が了承の言葉をどんなに伝えても、お母さまはそわそわしながら詳細や不参加が絶対ダメなわけではないことを話している。


開催者はリスティア公爵家。古くから公爵家として王家に使える歴史あるお家ね。

リスティア家のご令嬢ミシーナ様が8歳となり、伯爵家以上の6歳~10歳の令息令嬢の顔合わせのようなお茶会をするとのこと。

公爵家のお庭で夫人の集まりと傍らで子ども達の顔合わせ時間を作る。



お母さまが難点と考え不安を覚え、私の回答を信用しないのには理由がある。

私が少し強い日差しの元で過ごすのにも体力を奪われること。

体力がないためお茶会でどこまで滞在できるかわからないこと。

体調を崩すと治すのにも時間がかかってしまうこと。


私が大丈夫と言って、何度起き上がれなくなった朝を迎えたか、お母さまは心配でならないのよね。


「お母さま、確かに行かずに済むなら行きたくないわ。どういう人がいるかもわからないもの。でも、お母さまの顔に泥を塗りたくないから頑張るわ。少しでも気分が悪くなったら言うから…」

じっと私の顔を見て考え込むお母さまは多分、連れていきたい気持ちと家にいてほしい気持ちがないまぜになっているよう。


そこに入った助け船は、ベリオ兄さまだった。

「母上、こういっているし一度くらいシアを連れて行くのも良いんじゃないかな?良い経験になるだろうし…何より変な家の茶会より、友好的なリスティア家の方が何かと助けてくれるだろう?当日まで体調がわからないっていうのも理解があるみたいだしね。」


兄さまの言葉が一押しになって、お母さまは私を連れていく事を決めた。

いざ一緒に行けるとなると、楽しみにしてくれてお母さまの素敵な笑顔も見られた。

当日はベリオ兄さまの選んだドレスを着ていく事に決まったことで兄さまも嬉しそう。


あとは、私が滅多に家族以外と話したことがないということが問題にならなければ良いのだけれど。


読んでいただいてありがとうございます!


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