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何も考えないことは幸せなこと

作者: ちょり

音楽を聞かなくなって、本を読まなくなって、どこかにふらっと出かけなくなったら、何も苦しまなくなった。

昔は星の数くらいたくさんのことを考えていて、それをどうにか伝えようといろいろな手段を試していたけれど、今は都会の夜空のようにぼんやりと明るいもやがかかって何も考えることができない(お気づきかもしれないが、私は上手いことを言いたくて、洒落た例えを使いたがる癖がある)。色んなことを考えるのは大変で、時には考えなくて良いことまで考えてしまっていたけれど、確実に私を存在させてくれていた。けれどもどうしてか今は、家に帰るとバーチャルユーチューバーを見て脳みそを溶かしている。おそらく家にいる時まで頭を使いたくないのだ。私の頭は、取引先との駆け引きや、エクセルの小技で考えるスペースがいっぱいになってしまった。日に日に昔の私が消えていくのを感じる。自分がしていることを背後霊のように一歩後ろから眺めている感覚に陥ることが増えてきた。今の私は、毎日元気にブイルックアップでデータ収集をしている。

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