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第10話「ま、まさか……」

「おっ待たせしました〜」



そんな明るい声と共に現れたのは、ゆうなよりも少し背の低い女の子だった。

それを見て呆然とする涼介。

何故ならー



「なぁ……充、俺の見間違いかな? ……この子見たことあるんだけどさ?」



そう、見覚えがあるのだ。

容姿端麗を具現化したかのような整った顔立ち、腰までかかる長い髪。そして極めつけはその色だ。

太陽の光を反射して眩しく輝く白色。そう、涼介の隣にいる充と同じ珍しい色なのだ。



「もしかして……もしかするのか?」


「あぁ、そのもしかしてだ。デートに参加する最後の一人の正体はお察しの通り……」



充は、その女の子の頭を撫でながら



「コイツ、妹のユイだ」



ニヤリと笑った。








ユイと呼ばれた少女は頭に乗せられていた充の手を払い除け、充の言葉に疑問をぶつけた。



「ねぇ、お兄ちゃん? さっきの言い方からして、私が来るの伝えてなかったの?」



そう詰め寄られた充は慌ててかぶりを振った。



「い、いやいや、オレはただ涼介達を驚かせたかっただけなんだ!汗」


「えぇ〜ホントかなぁ?」



「ふーん……まぁ、いいけど」と言って涼介に向き直った。

充の事は、そこまで気にしていないようだった。

それにしても、佐藤家の血筋は女性が強いのだろうか?



「お久しぶりです、涼介お兄ちゃん。お元気でした?」


「あぁ、元気だよ。確かに久しぶりだねユイちゃん、いつ以来かな?」


「ええと、一昨年の夏あたりだと思います」


「そっかーもうそんなになるのか……今は小学何年生なのかな?」



とユイは少し頬を膨らませた。

何か悪いことでも言ったのか……



「涼介お兄ちゃん……私、もう中学1年生ですけど?」


「えっ……」



あっ、そういう事ね……。

……いや、ホントに知らなかったんです許してください。










ゆうなが戻ってくるのを待つ間、涼介はユイがソワソワしている姿を目にした。キョロキョロと周りを見回している……他の誰かを探しているのだろうか?



「どうしたんだ、ユイちゃん?」


「その、ゆうな()()()はどちらに? 見当たりませんが……」



成程、どうやらゆうなを探しているらしい。

…………ん?今、お姉……



「様……?」



思わず涼介が口に出すと、それに気付いたユイは慌てて訂正した。



「あっ!? ゆうなお姉ちゃんです! ……それで、どこが知ってますか?」


「ゆうななら今トイレに行ってるぞ?」


「そう……なんですか……、はぁ……」



肩を落とし、露骨に落ち込むユイの姿を見て、涼介と充はふと昔を思い出していた。



「そういや……昔からユイちゃんはゆうなによく懐いていたなぁ」


「そうだな。そう言えばこのデートの誘いした時、アイツすっげー喜んでたからな」



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