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第6話「かくかくしかじかで……」

どうやら、先程までの態度は悪ふざけだったようで、再び涼介が「説明させてくれ……」と言うと素直に「ん、了解」とカメラも止め、涼介とゆうなに手を貸してきた。


起き上がった後、男2人はキッチンの近くにある4人用の食卓の椅子に腰を下ろした。


ゆうなはお茶を入れてくると言ってキッチンへ向かっている。


充は涼介をまっすぐ見て、笑いながら言った。


「んじゃ、事情聴取するか(笑)」









*(EXTRA)








「……という時に、お前が入ってきたんだ」



あの時の状況を(キッチンからのゆうなにセリフの補足を受けながら)全て話した涼介は「納得してくれたか?」と充に視線を向けた。


「いやまぁ、別にオレは涼介がゆうなちゃんを襲ったとは考えてなかったんだけどな!」


「いや、お前思いっきり『もしもしポリスメン』しそうだったじゃねぇか!!」


「でも実際には通報してな〜い、しかも電話を開いてすらいな〜い、よってオレは無罪〜。はい論破〜、まだ言いたいことはありまっすかァ!?」


「ぐっ、言い方がいちいちウザイな……」


「相変わらずですね、充さん」


と、そこにお茶を持ったゆうながやってきた。


「はい、充さん」


「おっ、サンキュー♪」




「はい……兄さん♡」


「おっ、おう……?」


(なんか言葉にハートマークが見えるんだが……?)


それからゆうなは涼介の隣に腰を下ろした。


その様子を充はニヤニヤと見ていた。



*



「ってか、今更だけどゆうなちゃん久しぶりだね〜!」


お茶を配り終え、涼介の隣に腰を下ろしたゆうなを見てい充が急にそんなことを言い始めた。


「あっ、そう言えばそうですね! えっと、2年ぶりぐらいですかね?」


「そうそう! オレ、中学に入った後のゆうなちゃんを見たことないもん! それで、どうなの? 最近、彼氏とか出来た!?」


まるで獲物に襲いかかる獣のように身を机の上に乗り出して聞いてくる。

……どんだけ恋バナに飢えてんだよ、女子か。



「おい充、ゆうなが怖がってるだろ?」



少し引き気味だったゆうなを庇うように手を伸ばして牽制した。

すると充は口を尖らせて文句を言い始めた。


「なんだよ、お前は気にならないのかよ? このシスコン」


「野郎に罵倒されて喜ぶ趣味はねぇよ……あとシスコンって呼ぶなッ!」


「え? シスコンなんですか、兄さん?」


その言葉に反応して、ゆうながキラキラした目で涼介を見てきた。


「いや、そういう訳じゃ……」


「聞いてくれよゆうなちゃん、コイツ、スマホの壁紙ゆうなちゃんの小学6年生の時の写真なんだぜ? これでシスコンじゃないって言い張るんだぜ?(笑)」


「いやいや、普通にスマホの壁紙ぐらいにはするだろ? ほら、お前だって壁紙はさくらの写真じゃねぇか!」


「いや、さくらは犬だって。あっ……えっ、じゃあなに? キミはゆうなちゃんは犬、ペットと同等だって言うのか? うーわ、引くわ〜(笑)」


「そういう意味じゃねぇ!!」


「私はペット……兄さんの犬……あれ? なんだか興奮してきましたよ、兄さんっ♡」


「ゆうな、頼むからお前はそっち方向にだけは目覚めるなよ!?」


「今度、お散歩に連れていってくださいね?♡」


「ノォォォ!?」


「鬼畜兄……」


「充!! お前のせいだからな!?」


涼介の悲痛な叫びは誰にも聞き入られなかった。

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