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決着


「桜野学園は16点獲得したわ! あんた達にこの点数を越えることが出来るかしら?」


 柳さんが安っぽい挑発で俺達を煽る。俺は冷静にそれに答えた。


「まあ、見てな」


 俺は審査員に料理を提出する。

 俺達の料理唐揚げ定食を見た審査員は感想を述べる。


「……ふむ、率直に言えば普通……といったところだねぇ。先程の料理と比べるとインパクトが足りないな」


 審査員の評価はイマイチな反応だった。

 まあ、見た目はそこらのチェーン店の唐揚げ定食そのものだから大会で出すような物ではないだろうな。

 しかし、見た目などどうでもいい。

 この唐揚げの恐ろしいところは何と言っても味なのだ。


「では、早速頂こうか」


 審査員は唐揚げを口に運ぶ。

 カリッとする衣を噛み進むと、肉汁が大量に口の中に溢れ、鶏の旨味が広がっていく。


「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!! 美味いぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」


 あまりの美味さに審査員は椅子から転げ落ちてしまった。


「ねぇ、速水くんあの審査員やっぱりおか――」

「言うな」


「な、なんだねこの唐揚げは!! あまりにも美味すぎる!! 一体どうやってここまでの味を!!」

「それは……秘密です」


 俺も知らん。


「それよりも点数をお願いします」

「これは文句なしで追加点だ!! 30点だ!!」

「ええっ!?」


 30点という超高得点に柳さんは驚愕する。

 

 点数配分はこうだ。

 見た目1点、テーマ食材1点、そして味がなんと28点もあった。


「納得いきません!! こんなのって!!」


 柳さんは猛烈に反論する。

 そりゃ、こんなふざけた評価は俺でも納得出来ないだろう。

この唐揚げの美味さを知っていなければ。

 抗議の声をあげる柳さんに審査員は唐揚げを差し出す。


「君も食べてみたまえ、食べてみなければ分からない事もある」

「くっ……分かったわ。それじゃあいただきます……」


 柳さんは唐揚げをパクリと食べる。


「な、なっ! なによこれぇぇ!! こんなの反則よっ!! 美味すぎるよっ!!」

「どうだ? 納得したか?」

「こんなの勝てるわけないじゃない……あんた達一体なんなのよ……」


「というわけで、一回戦は海原学園の勝利です!おめでとうっ!!」


 こうして俺達は一回戦を無事突破した。



         ???視点


「ほう、桜野学園が負けたか。これは予想外だな。海原学園、手強い相手になりそうだ」


 一回戦の様子を見届けると謎の人物はその場を後にした。



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