プロローグ
初めて書くので至らない所多すぎると思いますがよろしくお願いします。
『第2波来るぞ!構えろ!』
外に目をやると、奴らはすでに此方に向かっていた。
銃を構え、照準を合わせる、金属と木のひやりとした感覚が頬に伝わる
カチャッキンッ、ズダンッ
薬莢とボルトの擦れる金属音が響く、反動が体に響く
カチャッキンッ、ズダンッ
この操作を何度繰り返したことだろうか、何人の奴を殺しただろうか。
ズダンッ、カチャッキンッ、ズダンッ、カチャッキンッ
俺は何のために戦っているんだ?何のために奴らを殺しているんだ?
『第18号塹壕に敵部隊侵入!担当部隊は死守せよ!』
ズダンッ、カチャッキンッ、ガチャッガキン
この血生臭い塹壕でどれだけの時を過ごした?何人仲間が死んだ?
ズダンッ、カチャッキンッ、ズダンッ、カチャッキンッ
いや違う、だからなんだというのだ、俺は戦わねばならない、俺たちは戦わねばならない。家族を、友を、大切な人を守る、ただそのために
ズダンッ、カチャッキンッ、ズダンッ、カチャッキンッ、
ズダンッ、カチャッキンッ、ガチャッガキン
『敵の攻勢が止んだ!第1大隊は近辺の残党を掃討!第2第3大隊は突撃用意!』
「第5分隊、着剣」
腰から少し赤く染まった銃剣を抜き、着剣する、
『ピイィィィィィィィィィィィィ』
「突撃!」
塹壕から友軍が一斉に飛び出し、敵の塹壕に向かう。
待ち構えるのは圧倒的な敵の弾幕
ズダダダダダダダダダダダダダダ
ダァン、ダァン、ズッダァン
100m前進するために、10m前進するために、一歩進むためだけに、何人の人が死ぬのだろうか
そこら中で、叫び声や泣き叫ぶ声が聞こえる、もはやそれが友軍か敵軍かすらもわからない
グサッ、ドサッッ
敵兵の喉に銃剣を突き刺し、なんとか塹壕に飛び込む
しかし次の突撃の号令はまだ続いている、
あぁ、次の100m、10m、1mの為に何人死ななければならないのだろうか
しかし、それでも、何があっても、何人死のうと、俺たちは進まなければならない、戦わなければならない、殺し、殺されなければならない
これは、俺の、俺たちの戦いの物語だ。