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神楽の叫びは誰に届けたいのか。

作者:護多 煌弥
その日、俺は夏休みの最終日を迎えていた。
朝の十時前に起き、ポテチを三袋食べ、ラーメンを啜り、二度寝を経る。
するとあら不思議、いつの間にか夜の十九時になっていた。
無為な時間を過ごした気分でしかなく、胸にどこかぽっかりとした気持ちを抱えたままの俺は外に行く。意味もなくブラブラと歩くためだ。
住宅街を抜け、駅前を通り、いつの間にか入り組んだ路地裏に来た。
夜の帳が完全に降り、月明りが反射していなければ何も見えないままだっただろう。
俺は歩き続けた。意味はない。理由もない。はずだが、気持ちが悪い。
元々おかしかった自覚はあるが、ここまでだったか。
自分の心の内に呆れながら、女の子に絡んでいたチンピラを制圧する。
そして、後ろを振り返り俺を待っていたものは――。
それは始まりだ。朧御 悠陽にとって、その邂逅はまさしく偶然の産物。意味もなく歩き続けたことが光を見つけた。
第三者の意思に介在の余地はなく、本当に偶然の偶然、たまたまだったのだ。
だがしかしこのたまたまこそが、世界を取り巻く大きな歯車と対になる歯車の合致であることは、その時に知る者は世界にいなかった。
第1章 月光と共に
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