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ショートショート 昭和のお浣腸物語3-1

作者: 勇気

昭和の中頃、子どもの頃の家庭医療、お浣腸の思い出について

内容描写に不愉快な部分もあるかと思いますので、ご容赦下さい

ショートショート 昭和のお浣腸物語3-1


いつの時代の子供たちも大切にされていたことは間違いないですが、この時代の子供たちはある意味、今風な人権は無かったのかなと思います。手本になる、親や長兄や姉、親類、先生や教師、駐在さんや消防団、周りにいる大人たちには良い意味で村社会の中で、社会のルールや善悪、その他いろいろなことを教わり、育った環境でした。それ故、祭りや子供会の行事、盆暮れの祭事に参加することで、鑑のごとくしてはいい事いけない事、土地のしきたりや習慣を倣いもしました。なので、その意に逆らうなんてことは全く考えも及ばず、部落に1人か2人いるいじめっ子でも、後で行われる制裁を恐れてか、事の良し悪しはよく分かって、時々起きる喧嘩こそありましたが、陰湿ないじめというものはなかったと記憶しています。ましては親には絶対に反抗はできなかったものです。戦後強くなったのはストッキング生地と女性という言葉通り、戦前なら父親のゲンコツが一番怖かったでしょうが、昭和の半ばになり景気に支えられ父親は外で遅くまで働くようになってからは、家の中心は母にあり、母親には絶対的な畏敬がありました。だから自分が嫌だなと思っても、母親がすると言ったら従わなければなりませんでした。お風呂と言ったら浴場に行って湯船に入らなくてはなりませんし、寝る時間と言われたら面白いテレビがあっても黙ってお布団に入らないといけません。そして、健康管理も。日々の体調管理もして、食欲や日々の行いから体調の良し悪しを見てくれています。私などは母親譲りで便通が遠いこともあり、お便の管理も良くされていましたので、うんちしてないね、お尻出してと言われれば、今では古いアニメでしか見られないような下履きが覗くくらい短いスカートを捲って、それを膝まで降ろさなくてはなりません。昨晩のことのように…



今は私の一番好きな季節かもしれません。だんだん暖かくなって、冬の枯れた灰色の世界が、健康的な若草の色に変わる。木々の色が燃える季節はもうそこです。でも三寒四温とはよく言ったもので、寒暖を繰り返しています。特に朝夕は雪をかぶる山から下りる風がとても冷たく感じます。毎年のことなので分かっているのですが、こんな時は体調も崩しやすくなります。私も昨晩からくしゃみと鼻水が出始め、夜寝る頃には咳とともに熱も出始めました。


いつのまにか朝になりました。明るくなったお部屋の中、自分のお股が上手く閉じられずにお布団でもぞもぞしていると、

「もとみちゃん?もとみ、起きた?」

お母さんの声がします。一晩中、看病してもらったようです。

「どう具合は?ちょっとお熱測るね」

我が家の体温測定は、測り方と違っています。勿論電子体温計などなく、体温計は水銀計です。違っているのは体温計のことではなく、体温を測る場所なのです。どこで測るかと言うと、お尻。体温計を肛門から入れて直腸で計測します。昭和の子の時分では直腸での検温というのはよくされていましたが、今の時代ではまずお目にかかりませんね。

「はい、おズボン脱ごうね」

そう言いながらすぐに、パジャマの下をズルっと脱がします。すると前身頃に『小児用』と書かれたパッチの付いた腰回りが膨らんだおむつカバーが、下履きの代わりに出てきました。

(これだわ。これが原因ね、お股が閉じられなかったのは)

そう思っている間にも股の付け根がパンパンになったおむつカバーで押さえられて、ガニ股になった自分に幻滅です。これは昨夜、避けられないとわかりながらも寝る前に魔法の万能薬であるお薬をお尻に頂いたからなのです。憤りながら排便した後に、お母さんに寝ている間に残便でお漏らししないように、おしめ布を充てがわれそれ抑えるために防水の効いたナイロンと天然ゴムでできたおしめカバーをしてもらったのを思い出しました。

(プチプチプチ、ペリペリペリ)

ホックとマジックテープを外す音です。寝たまま、カバーを取られて、股布を十字に重ねられた布おしめが出てきます。そのおしめも取られて、腰にお座布団を入れられてそのまま下半身を上向きにされましたので、私の恥丘が目の前に現れました。お股に手をやりわずかでも隠そうとすると、母親の手が飛んできます。

「おしっこも、うんちも漏れてなわね。いい、じっとしているんですよ」

すぐに肛門に体温計を入れられました。

「いやーんー」

そんなことはお構え無しに、肛門部から直腸に向かって差し込まれます。

「ちょっと、もとみ、動かないの!割れたらどうするの!」

「いやー」

直腸体温計は普通の体温計よりも、簡単に折れないように配慮なのか太いようにも思えました。それを幼気な女児の肛門が、しっかりと咥えこんでいます。時間にして1分位でしょうか。しっかり咥え込んだ肛門が離しまじときゅっと窄まり、それが今度は先ほどとは逆向きに抜かれようとして、ガラスに沿って肌が盛り上がってます。

「はい、おしまい」

お母さんが体温計とにらめっこしています。

「37.2℃、ちょっとお熱あるわね」

そうお母さんが言い終わらないうちに、急にぶるっとなりもじもじしてしまいました。

「もとみちゃん、おしっこしたいね。自分でお便所行かれる?」

「もう漏れる」

「あらあら。困った子ね」

病気になりお母さんにお世話されるうちにちょっと甘えん坊になっていきます。

「念のためまたおむつするからお便所でおしっこしてらっしゃいな?」

まだもじもじしていると、

「ほら、早く行ってらっしゃいな」

「…歩けないから、おんぶ…」

「もうしょうがない子ね。おんぶできないからオマルでしましょうね」

昨晩、排便で使用したオマルを枕元に持って来ます。

「ほうら、おしっこしたいんでしょう?」

もう本当におしっこしたかったので、オマルを置いたとたん金隠しを前にして跨ります。


ひと通りおしっこをして、おしめをまた当ててもらうため、布団に寝ます。股を開かされて、陰核から肛門部に至る部分を濡れたガーゼで拭いてもらいながら、

「今日は学校お休みしましょう」

従妹たちと週末、はしゃぎすぎて調子を悪くしたもとみちゃんにお母さんがそう言いました。心の中でやった~と喝采をします。

「その代わり、お医者さんよ。女先生に往診してもらいましょうね」

と思ったら地獄です。だってね、あれされるんですもの。

「ねぇ、お母さん、お願い。小児科は止めて。お願い」

ここは小さな田舎町。お医者は2つ3つしかありません。その内1つは小さいときからのかかりつけ医の小児科で、往診もしてくれます。でも困ったことにこの病院では、子供に対しては胃腸の病気だけではなく、食欲不振や風邪、果ては疳の虫、引き付けでも、場合によっては下痢をしていても必ずと言っていいほどあのお薬を施術されます。要はこの当時の万能薬なのです。だからこの病院でなければ、あとは内科や胃腸科もある診療所があるくらいで、お母さんたちはそちらにお世話になっています。大人の行く病院ならあのお薬はされないと。その代わり往診がないので自分から出向く必要があります。

「あんた、歩けないでしょうに!」

「歩ける!」

「フラフラでしょう。お母さん、おんぶやだからね」

「歩く!歩くから…」

下剤をかけられるのが嫌なので、それが避けられるなら何でもします。お母さんも根負けして、

「しょうがないわね、一寸待っていて…」

お母さんが電話をかけに行き、しばらくすると戻ってきました。

「今日は急患さんが多いので少し待つかもしれないけど、朝一番で見てくれるって」

またまた心の中でやったーって叫びました。でも、ちょっと現実は違うことになります。胃腸科もあるだけにこの診療所には機材も揃っています。その前処置があり、それを受ける専門の部屋があります。しかもベッドが複数あり、同時に何にもの人が施術を受ける設備が備わっているのです。今は朝の7時を回ったところ。あと1時間半もすると朝一番であのお薬を施術されるとは、この時はまだ気が付きませんでした。


電話で言われた通り、大分早くにお母さんに連れられて診療所に来ました。診察時間前に着いたのですが、診察室にはもうすでに先に診察を受けている人が1人いるようで、中待ちに入ります。昨晩より気分はだいぶ良くなりましたが、まだ熱があります。待ってる間も暑くなったのか、お股を開いて冷たい空気を取り込こもうとします。

「ほら、お股閉じて。おしめカバー、丸見えよ」

慌てて閉じますが、地肌に直に浴衣を着ていて、汗ではだけてもいます。

「もとみちゃん、もうちょっとだから頑張ろうね」

「うん」

するとすぐに、今からお下の検査をすると言わんばかりに、中学生でしょうか下半身は膨らんだ提灯ブルマ、上半身は丸襟ブラウスの制服を着たお姉さんが看護婦さんに連れられて、診察室を出て行きました。入れ違いにすぐに、名前が呼ばれます。

「次の方、中に入ってください」

帽子と襟に2本線のある母親より年配の看護婦さんに、診察室に入るように促されます。すぐに椅子に座らされて問診です。

「どうしました?」

引継があり容体は聞いていましたが、あらためて聞取りします。

「昨晩から、くしゃみと鼻水が出始め、夜寝る頃には咳とともに熱も出て」

「熱は何度でしたか?」

「昨晩より少し下がりましたが、今朝測りましたら37.2℃ありました」

「分かりました。では診てみましょう。上半身、脱いでくれるかな?」

看護婦さんに促されて、椅子から立ち上がります。今日はおしめにカバーもしているので普通の洋服では着ることができず、母親の用意した浴衣で来ました。看護婦さんが帯に手をかけると、はらりと体から浴衣が落ちます。胸がちょっと膨らみかけていますが、まだ幼児体形で、脱ぐことに恥じらいなどありません。でもおしめカバーを見られるのは恥ずかしいです。上半身全部をはだけました。それ以上脱がないように手で押さえると、看護婦さんが手を跳ねるように、浴衣を全部脱がせてしまいました。

「おや、貴女(あなた)もカバーですか?」

慌てて私は手で隠しますが、看護婦さんに抑えられてしまいました。それに小さな手ではカバー全部を覆えず、生ゴムを内張りに張ったおしめカバーが丸見えです。その看護婦さんが、

「さっきの女学生もカバーしてたのよ」

と教えてくれました。それで、提灯ブルマが膨れていたんですね。理由が分かりました。その間にも、お母さんが先生の問診に答えています。

「はい、昨晩、このままだ熱で引き付け起こされると困ると思い、下剤を掛けまして、寝る前でしたのでお漏らし防止で」

「そうでしたか。使ったのは下剤ですか?どんな?」

「軽便です」

「量は?」

「丁度、子供用を切らせていまして、大人用の大きいのを1つです」

「どうでした?お便は?」

「硬いのがポロポロと。まだ出切らないようで2回目かけようと思いましたが、夜も遅かったですし少し熱も下がりましたので。おしめは万一、お便を寝ている間に漏らしてはいけないと思いまして、そのまま診察に伺いました」

「そうですか。まだ残っていそうですか?」

「はい、多分そうかと」

「では、まずは診てみましょうね」


打診と聴診を受け、一通り診察が終わりました。その際におしめも取られてしまいましたので、今全裸で診察台に無毛の恥丘を晒して仰向けに伏せています。

「脈も普通ですし、ただの風邪ですね。お母様の処置が良かったので、大事にならなかったみたいですね。この後注射もして、念のため便も見たいので処置しましょう」

このままお尻にとても痛い注射を打たれました。先生がお尻の注射カ所を揉みながら、ベテランの看護婦さんに隣の部屋に案内するよう指示を出します。

「先生、どのくらいでしょうか?」

部屋を出る際に看護婦さんが、先生に尋ねます。

「50gで。11号使ってね」

「はい、分かりました」

お母さんはすぐに何のことかわかったようですが、私にはよく分からず、ただ何とはなしによからぬことが、起こりそうだということだけは分かります。

「処置って?」

と私は誰にともなく声を出し、そこから動こうとはしません。その間も、ベテラン看護婦さんは隣室に居る20歳にならないような学校出たばかりの准看さんを呼び、テキパキと指示を出しています。お尻に注射されて、隣の室で処置を受けるなどただ事ではありません。自分は絶対にあの処置だけはされないと、頭から決めてかかっていましたから余計です。

「さあこちらへ」

と先ほどの看護婦さんに呼ばれます。お母さんに引っ張り上げられました。母親はどうせこのあとまたお尻を晒すこともありと見越して、カバーとおしめを手に持ち、私には浴衣を簡単にはおらせて、一度廊下に出て処置室に向かいます。朝誰もいなかった待合室に2.3人、年配のご婦人、若いOL風の女性と、白いセーラーの制服を着た女子中学生がおり、お母さんが持ったカバーに視線が向けられているようで気が気じゃありません。何をされるんだろうとか、分かり切っているわよ、可哀そうにきっとお尻にお薬されるのねという無言の圧力と、室に入る瞬間まで背中に痛いくらいの視線を感じました。


お部屋の入り口には、【浣腸室】と書かれた札が扉の上に掲げられています。それを見た途端最後の抵抗として歩みを止めますが、母親に腕を掴まれ引っ張られるように戸を潜ります。こうなってはこれから何をされるのか、誰の目にも一目瞭然です。私の計算では、小児科ではこれをされるのでそれが嫌で、駄々をこねて迄、こちらの診療所にしたのですが、結局されるとはとんだ見当違いでした。普段、私などが駄々をこねたところで決して意を曲げないお母さんが、いつになく応じてくれたので素直に喜びましたが、どの病院に行ってもすることは変わらない、こういうことだったのですね。


部屋には、待合室の視線とともに母親の手で背中を押されるように入りました。ドアの前の通路を境に2つづつ左右にベッドがあり合計4つあります。一番奥に作業台の様なものがあり、殺菌済みのガラス浣腸器が大小10本ほどトレイに載り、その周りにはだいだい色の管や何に使うかわからない金属の医療器具が並べられています。それぞれのベッドはカーテンで区切るだけの簡易なもので、先客があったのか一つのベッドはカーテンが閉じられています。いずれにしてもカーテン1つで目線は防げても音や匂いは筒抜けです。先ほどの准看さんがこっちに来るようにて手招きしています。

「着ているものを脱いで、ここに寝てくれるかな」

着ているものと言えば、紐もしていない浴衣だけです。これを取ったら全裸になりますが、もうお母さんが横から手を伸ばしてはずしに掛かっています。脱がされながらこれから処置を受けるベッドを見ます。防水布代わりの飴色のゴム引きのシートがかぶせてありますが、ここだけ他のベッドと違い、ベッドの上に傾斜の付いた台が付いています。ここに寝させられると自然に肛門が上を向きます。あとでお母さんがこのことを聞いたらしく、試作の子供用の浣腸台との事でした。


浣腸台に寝ながら作業台を見ると、中くらいの大きさの浣腸器を3本、看護婦さんが手に取り、ビーカーの溶剤をピストン一杯に吸い上げました。それを今度はワゴンのトレイに置きます。

(せめてカーテンを閉めてくれないかな)

などと独り言ちていますと、

「用意できました」

と、今度は帽子と襟に1本線が入った少しベテランの看護婦さんに声をかけます。この時代の病院には配慮が全くありません。それが普段から教育の名のもとに、幼児の患者には、人権の欠片もないのです。せめてカーテンを閉めて欲しいと繰り返し思いながら、上半身を少し起こされたままベッドに仰向にされ股を開かされたまま、自分がこれからされる施術の用意を眺めて居ます。


すると前のベッドから声が漏れてきました。

「いやー」

カーテンが閉められているので声しかわかりませんが、若い女性のようです。先ほどの提灯ブルマを履いたお姉さんでしょうか?

「いやじゃないの。みんなしているんだから」

「ガラスのお浣腸いや~。せめて、せめて…」

「何を言っているの。病院ではみんなこれよ。あなたより小さい子もこれでされているんだから」

「うそ!」

「嘘じゃないわよ。ほら」

そう言うや前のベッドのカーテンが、ザーッと開きました。

(あっ!!)

突然、カーテンを開けられてしまったので唖然としたのですが、それよりももっと驚いたのは、お隣のひろくんのお姉さんだったことです。

「お隣の…」

お母さんも気が付いたようです。そのお姉さんは、上半身だけ先ほど見た丸襟のブラウスを着た状態で、子供用の浣腸台に足を大きく開かされた状態で載せられています。そして裸の下半身の中で丁寧に三つ折りされた白い靴下を履いたつま先がピーンと伸びてる辺りに、これから起こることの緊張感が伝わってきます。


「もとみちゃん、あのお姉さん、お浣腸怖いんだって。もとみちゃんは大丈夫よね。頑張ってお姉さんに見せてあげようね」

そう言うと、浣腸器具一式を載せたワゴンをカラカラと音を立てて、ベテラン看護師さんにより私が寝ている診察台にまで運んできました。どうやら私が先に施術されるようです。しかも公開で!直ぐに手慣れた手つきで直腸深く、ゴム管を入れられました。

「これだけだからね」

と言って、先ほど用意された内筒を引いた薬液が入ったガラス浣腸器を掲げて見せました。内心は私だって浣腸は嫌なのですが、隣のお姉さんに醜態は晒せませんし、お母さんと准看さんが足を抑えていますので逃げられません。そういう間に、看護婦さんが管に嘴管を差し込みます。

「管を腸の奥まで入れたから最初は鈍いかもしれないけど、便意がその分強くなるけど我慢よ」

と言うや内筒を押し込まれました。

「さぁお仕舞」

管ごと抜き取られ足を揃えてベッドに寝かされました。看護婦さんは、准看さんにオマルか我慢できなければ尿瓶を肛門部に直接充てて取ってあげてと指示をして、今度は向かいのお姉さんのベッドにワゴンを押して行きます。年上のお姉さんに配慮したのでしょうか、カーテンを閉められました。

(私の時は開け放しだったのに…)

なんて思っておりましたら、

「さぁ小さい子もしたのよ。見ていたでしょ」

「いやぁ」

「病院では誰でもしているんだから、貴方だけなんて許されないわよ!」

看護婦さんに怒られています。そうそう、この時代の看護婦さんはとても怖かったです。私が経験したエピソードで今でも鮮明に覚えていますが、ある時に、お母さんのお友達があかちゃんを産んだというので、産科に一緒にお見舞いに付いて行きったときのことです。お母さんとそのお友達は久しぶりに会ったので話が長く、すっかりすることもなく飽きた私は、お便所に行くついでに病院内の探検をしようと思いました。同じくお見舞いに飽きた同い年くらいの男の子と仲良く館内で追いかけっこをしていました。1階の受付から2階の病室に上がります。そこには部屋を囲うように回廊があり、館内を丁度一周出来ます。そこでドタバタ走っていたものですから、看護婦さんに捕まり母親許可の元、お浣腸を頂きました。今の時代では考えられないお仕置きとしての処置をされましたが、この話はまた機会がございましたらお話しますね。


しびれを切らせた看護婦さんの掛け声で、続けて応援の准看さんも2人ほどカーテンの中に入ります。強制的に抑えられたのでしょうか。

「足抑えていて、私がカテーテル入れるわ」

抑えられてもう抵抗できないと観念したのでしょうか、ウソのようおとなしくなりました。

「さぁ。何でもないでしょう。もう一本ね」

すでに1つ入れられて、続けてお替わりされているようです。

「はい終わり。ほら、何でもないでしょ」

お姉さんは私の2倍、2本入れられたのですね。それで何でもないわけありません。何でもあるのはこれからです。私も…

「そろそろかな?」

私担当の准看さんが言います。返事のかわりに首を横に振ります。

「鳥肌凄いよ。もとみ」

付き添いのお母さんがそう言いながら足を持ち上げ、肛門部を見ます。

「あら、お尻が富士山になっているわよ」

足を下ろされて、准看さんに、

「この()、我慢の限界になると肛門部が盛り上がるんです。もう限界と思いますので、充てて貰えますか」

准看さんは、はいと言うなり、お母さんが両足を持ち上げたタイミングで尿瓶を充てます。ようやく排便できると思った瞬間、向いのベッドからしっ責ともとれるやり取りが聞こえます。

「がまんできない」

「もっとがまんしなさい!」

と言うやり取りが聞こえ、最後に

「がまんできなーーいぃ」

という大きな声がしたかと思うと、

「ぶりびり、びりぶり」

という破裂音が聞こえました。先を越された排便の音にかぶせるように、私も遅れまいと肛門を緩めます。

「ばっす、ぶりぶりぶりりぃーー」

2つのベッドで同時に女児と女学生2人によって、薬剤による強制排泄がなされた瞬間です。



再度、診察室に呼ばれました。先生からは、

「便は問題なしです。春先は、寒暖の差があるので、まだまだ寒い日があるので、多少汗かいてもいいくらい厚着をしてください。あと3日静養すれば完治するでしょう。具合悪くなった再診してください。とりあえず薬局で3日分の頓服出すのでそれを受け取る様に。それではお大事になすって下さい」

看護婦さんが私の浴衣を着るのを手伝ってくれながら、

「女の子は特に下半身はタイツや毛糸のパンツを履くなりして、冷やさないことね」

と言うことを言われ、少々安心していましたら、最後に先生が振り返って、

「それとその間、朝夕の浣腸で排便させてください。こっちも処方箋、出しておきますから」

と案の定、指示を受けました。院内薬局でお薬を貰い、診療所を後にしました。

帰りのバスで、嫌なことが終わったので急に元気になります。

「お浣腸されたの、お隣のお姉さんだったね」

とお母さんに言います。

「そうね」

「私と同じお病気だったのかな?」

「病気に違いないけど、もとみちゃんとは違うわね。きっと便秘よ」

「便秘?便秘で病院?」

「そう便秘。お年頃の女の子はかかりやすいの。お隣のお姉さん、たくさん溜めちゃったのかな?もう1本されてかわいそうね」

「私1つで良かった」

「そのうちもう1本されるわよ。女の子にはお浣腸が一番効くから。それに看護婦さんの言うこと聞かないで、勝手に排便したりすると追加されるわよ。あなたも覚えておいた方がいいわよ。それはそうと今日から3日間、朝晩お浣腸だからね。だからよく我慢するのよ。じゃないとお隣のお姉さんの様に、もう1本だからね」

「はーい」

「それと、もとみちゃん、お隣さんに会った時、そんなこと言ってはだめよ」

これから浣腸だけど我慢しなければいけないことと、余計なおしゃべりすると追加よと諭されて、家路につくのでした。



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