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妹爆誕

すみません、ちょっと短いです。

リオンが生まれてから4年が経過した。

この日クロノエル家では一つの命が新たに誕生する。


「おとうさま、ぶじうまれるかな?」

「あぁ、リーシャは強い人だ、きっと大丈夫さ」


リーシャの部屋の前でリオンとヴィンセントは無事に赤ちゃんが生まれてくることを祈る。


「お願いしますクロノ様、母子ともに無事で赤ちゃんが生まれてきますように...そして願わくば女の子でありますように...あと出来れば加護をください」

「おとうさん...」


信仰する神クロノに向けて胸の前で手を組み、数々のお願いを口にするヴィンセントを「一番最後のお願いいるのかな?」と飽きれた目で見るリオン。


「おぎゃー!おぎゃー!」

「おとうさん!!」

「あぁ!生まれたか!行くぞリオン!」


ヴィンセントが扉を開け放ち、リオンと共にリーシャの部屋へ入っていく。


「リーシャ!生まれたのか!」


部屋に入るとリーシャは赤ちゃんを抱き寄せマリアから回復魔法を掛けられている所だった。


「えぇ、元気な女の子ですよ」

「女の子か!ありがとうございますクロノ様!」


ヴィンセントは感激し神クロノへ感謝の祈りを捧げる。


「リオン、こっちへいらっしゃい」

「うん」


リーシャに呼ばれてリオンは近くに移動し赤ちゃんを見る。


「この子があなたの妹ですよ」

「いもうと?」

「そう、妹です。そしてあなたはお兄ちゃんになるんですよ」

「おにいちゃん...」


この子が僕の妹かと、リオンはギャン泣きする赤ちゃんを見る。


「私たちと一緒にこの子を育てましょうね、リオン」

「うん!それでこのこのなまえは?」

「おぉ、そうだった。名前を教えてなかったな」


祈りの姿勢をとき、ヴィンセントも会話に参加する。


「この子の名前は...エレナです。」

「えれな...」


クロノエル家の第二子はエレナと名づけられた。



エレナが生まれてから数日が経過した。


「おぎゃー!おぎゃー!」

「エレナはよく泣きますね~、よしよし」


エレナはリオンと違いよく泣く普通の子であった。


「エレナ様、おしめですかね?」

「お乳かもしれないわよ?」


お乳やおしめの時も泣くが、それ以外のタイミングで泣いたりもするエレナ。

二人はなぜ泣いてるのか分からず顔を見合わせる。

ただ、エレナには泣いている理由がちゃんとあった。


コンコンと扉がノックされる。


「おかあさん、りおんです」

「入っていいわよ~」

「しつれいします」


公爵家長男として礼儀作法の勉強も始まっているため部屋の入出でそれを試す。

リオンが入出してリーシャへ近づく。


「おかあさん、えれながなきやまないの?」

「うん、そうなの。どうしたのかしら...あら?」


リオンがエレナに近づくと先ほどまで泣いていたのが嘘のように泣き止む。

それを見て三人はおや?と首を傾げる。


「リオン様が近くに来たとたん泣き止みましたね」

「ええそうね~お兄ちゃんが分かるのかしら?」

「かわいいね、えれな」


リオンはリーシャに似てマイペースな性格に育ちつつあった。


それからも度々同じような事がおこる。

リオンがリーシャと一緒にエレナの面倒を見ているとき、少しお手洗いをしにリオンが退出した時。


「おぎゃ~!おぎゃ~!」

「あらあら、リオンが居なくて寂しいのね?大丈夫よ、すぐに帰ってきますからね~」


リオンが少しそばを離れるだけで泣き叫ぶエレナ。


「あれ?またないてるのえれな?」

「ほらエレナ?、リオンが帰ってきましたよ~」

「あう~」

「あ、なきやんだ」


また夜になり寝ようとした時、またエレナが泣き出した。


「あら、エレナどうしたの?あなた、悪いけどリオンを呼んできてくれる?」

「分かった、まだ起きてるかな?」


ヴィンセントは急いでリオンを連れてきた。


コンコン


「おかあさん、りおんです」

「どうぞ~」

「おぎゃ~!おg、きゃっきゃ!」


部屋にリオンが入出した瞬間にエレンは泣き止んだ。

それを見てリーシャはやっぱりかと頷く。


「う~ん、やっぱりリオンが近くにいるのが分かるのか?」

「そうね~、リオン今日は一緒に寝ましょ?」

「うん、わかった!」


リオンは久々に両親と寝れることに喜び、エレナと川の字に並び眠った。



エレナが生まれてから一ヵ月が経過した。

この日リオンは両親の部屋でエレナの面倒を見ていた。


「えれなはかわいいね~」

「あ~あ~!」


リオンがエレナのほっぺたをつつくとその指をエレナが掴まえて笑顔になる。


「いまもかわいいし、しょうらいはぜったいびじんさんになるね、えれな」


既に発言が四歳児ではないかつシスコンの気配が漂い始めるリオン。

しばらくエレナと遊んでいると、リーシャとヴィンセントがエレナの部屋にやってくる。


「リオン、ちょっといいか?」

「ん?どうしたのとうさん?」

「お前来月で五歳になるだろ?」


そう、リオンはもうすぐ五歳の誕生日を迎える。


「じゃあまほうをおしえてくれるの!?」

「あぁ、魔法も教えるがその前に一つ用事があってな」

「なに?」

「リオン、王都に行くぞ」

「おうと?」


この国の貴族の子供は五歳になると王都で開催するお披露目パーティーに出席する行事がある。


「おうとか~どんなところなの?」

「凄いぞ、城がめっちゃデカい」

「あなた...」


他にも言うことがあるだろうと飽きれた目でヴィンセントとを見るリーシャ。


「おしろ!」


しかしリオンにはそれが刺さったのかキラキラした目でヴィンセントを見つめる。


「当日は俺、リーシャ、リオン、エレナ、マリアが同じ馬車に乗って移動する。他にも騎士が護衛として同行する」

「せばすは?」

「セバスは馬車の御者だ、まぁ俺とリーシャ、マリアがいるから王都までの道のりは絶対に安全だ。馬車の中で魔法も少し教えてやろう」

「まほう!やったー!」


既に王都のことなど頭の片隅に追いやり、教えてもらえる魔法について考えるリオン。


「リオン様は本当に魔法がお好きですね」

「うん!はやくつかってみたい!」


三人ははしゃぐリオンを微笑ましく見つめる、マリアも無表情であるが見つめる。


「(あぁ、はしゃぐリオン様、なんてお可愛らしい)」

「えれな~、まほうがつかえるようになったらみせてあげるからね!」

「あ~う~?」


こうしてリオン初めてのお出かけが決定した。


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