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神社でお参り

ちょっと短いです。

神社へ足を進めようとしたが、良く考えたら場所が分からなかった。

さてどうしようかと悩んでいると、マリアが話しかけてくる。


「リオン様、神社までの道は私が把握してますのでご案内いたします」

「本当に?ありがとうマリア」


神社への道のりはマリアが調べていたらしく、マリアに先導されながら道を進んでいく。

マリアから話を聞くと、少し市場から離れた位置にあるらしい。


「どんな場所か気になるよね」

「はい。プロシオン王国の神殿とはかなり違うと聞いているので楽しみです」


前に本で読んだ知識だけど、どうやら神社の中には入れないらしい。

神社の前で神に祈ると本には書いてあった。そして祈る作法もまた違うという。


しばらく進むと、緑の多い場所に出て赤い門のような物が立っていた。

市場から少し歩いただけでこんな場所があるなんて驚きだ。

赤い門からは階段が伸びていて、なんともいえない雰囲気がある。


「凄いです、街中に森みたいな場所があるなんて」

「確かに、この赤い門も雰囲気が凄いよね」

「こちらは鳥居という建築物だそうです。そしてこの門から先が神社の敷地内になります」

「そうなんだ、それじゃあ行ってみようか」


みんなで鳥居をくぐり、階段を上っていく。ただ門をくぐっただけなのにまるで別の世界のような感じがした。

階段を上り切ると、大きな神社が目に入った。


「お~、凄いね」

「はい、凄いです」


実際に見てみると、確かに教会とは全然違う見た目をしていて、静かで精悍な雰囲気がある。


「ようこそいらっしゃいました。お参りですか?」


しばらく神社を眺めていると、白と赤の着物とは違う服を着た女性が話しかけてきた。

この神社で働いているシスターみたいな人なのかな?


「うん、そうなんだ。プロシオン王国から来たんだけど、この神社をお勧めされて見に来たんだ」

「そうですか、それは遠いところからよくいらっしゃいました。私はこの神社で働く巫女でございます」


やっぱりこの神社で働いている人だった。


「お参りの作法などはご存じでしょうか?」

「作法が違うんですか?」

「はい、観光に来た人たちはよく驚くのですが他国とは少し作法が異なります」


巫女さんから話を聞くと、二礼二手一礼と呼ばれる作法でお参りをするらしい。

プロシオン王国では胸の前で手を組んで祈るので確かにかなり違う。

作法を教えてもらった後、巫女さんに続いて神社の目の前まで足を進める。


「それでは今教えました作法でお願いします」


神社の目の前まで来たので教えて貰った作法で神に祈る。

僕は家族の健康を神に祈り、お参りを終えた。

お参りが終わるとアイリーンが話しかけてくる。


「リオンさんは何を神様に祈ったのですか?」

「僕?僕は家族の健康を祈ったよ。アイリーンは?」

「わ、わたしですか?そ、そうですね、私も家族の健康を祈りましたよ?」


どうやらアイリーンも家族の健康を神様にお願いしていたらしい。

他に皆が何を祈ったのかも聞いてみることにした。


「セラとベルは何を祈ったの?」

「私はご主人様の安全をお祈りしました」

「私はもっと美味しいものが食べられますようにってお願いしたよ~」


二人の性格が良く出ている祈りの内容だった。


「マリアは?」

「私はクロノエル家の安全をお祈りいたしました」

「そうなんだ、ありがとう」


無事にお参りが終わったので帰路に着くことにした。


「巫女さん、色々と教えてくれてありがとう」

「いえ、無事にお参りが出来たようで何よりです」


そのまま階段まで歩いていき、神社を出ようとしたところで巫女さんが僕に話しかけてきた。


「少しよろしいでしょうか?」

「ん?なに?」

「貴方の中に、神の気配を感じます」

「ん?僕の中に?」


巫女さんは突然僕の中に神様の気配があると話した。どういう事だろう?


「はい、ヤマツの神ではないですがとても強い気配を感じます」

「そ、そうなんだ。僕は何も感じないけど」

「そして、神の気配を持つものは大きな役割を持っていると言います。お気を付けを」


巫女さんはそう言い、神社の方へと帰ってしまった。

突然神の気配がするなど言われて驚いた。


「いったい何だったんだろうね?」

「そうですね、不思議な方でした」

「...」


アイリーンと不思議だねと話しているとき、マリアは難しい表情をしていた。何か考え事だろうか?


「(神の気配、ですか...。クロノエル家の成り立ちを考えるともしかすると...)」

「どうしたのマリア?」

「いえ、なんでもありません。次はどこへ参りましょうか?」

「そうだね~、アイリーンと摸擬戦の約束をしているから体を動かせる場所とかあるかな?」

「それでしたら、旅館の近くにありますので、一度着替えてから参りましょうか」

「あ、確かにそうだね」


難しい表情をしていたマリアだが、話しかけると直ぐにいつもの無表情に戻った。

やっぱりマリアにはこの無表情が似合っている。

そして今は着物を着ているので激しい動きなどは出来ないため一度着替える事になった。


「そういえばアイリーンはどのくらい魔法が使えるようになったの?」

「そうですね、身体強化の魔法や、聖槍、聖鎧などが使えるようになりましたね」


アイリーンに魔法の話を聞くと、色々な魔法が使えるようになっていた。流石五歳の時に魔法を使えていたアイリーンだ。


「凄いね、僕は魔法全然だから羨ましいよ」

「でもリオンさんの魔術も凄かったですよ?あの光る文字が踊る光景はとても幻想的でした」

「ありがとう」



そんな話をしながら歩いていると、旅館に到着して一旦別れた後着替えて再度合流する。

アイリーンもかなり動きやすそうな服装をしている。


「それでは広場へ参りましょう」


マリアの案内で広場へと足を進める。

広場に到着すると、中々に広い敷地で激しく動き回っても大丈夫そうだった。


「ここなら確かに摸擬戦が出来そうだね」

「はい、リオンさん。負けませんよ?」

「はは、僕も負けないよ?」


正直な所アイリーンとの摸擬戦はかなり楽しみにしていた。

僕と同じで徒手空拳を習っていて、魔法が得意な話を聞いていたのでかなり強いと思う。

早速僕とアイリーンは広場の一角で向き合い、摸擬戦の準備を始めた。

体の調子を確かめていく。


「審判は私が務めさせて頂きます」


マリアが審判をしてくれるらしい。ありがたい。

こうして僕とアイリーンの摸擬戦が始まる。



ストックが切れてしまったので明日から投稿が少し遅くなります。

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