初めての占い
翌朝目が覚めた後、アイリーンと出かけるための支度を行う。
今日はどんな服を着ていこうか少し悩む、服の前で悩んでいるとベルが話しかけてきた。
「ご主人様服悩んでるの~?」
「うん、そうなんだ。どの服を着ていこうかと思ってね」
「ご主人様ならどれを着ても似合ってるから大丈夫だよ!」
ベルはどれを着ても似合うと言ってくれたが、やはり悩むものは悩む。
ちなみに今日の観光にはマリアとセラ、ベルが付いて来てくれる。
やっぱり子供だけで観光に行くのはダメなので大人のマリアが付いて来てくれるらしい。
マリアは実力的にも両親から信頼されてるから適任だと思う。
それからしばらくして、着物を着ていくことに決めて着替えているとちょうど良い時間になっていた。
「それじゃあ行ってきます!」
「気を付けるのよ~」
「いってらっしゃいませお兄様!」
旅館に残る母さんとエレナに挨拶をして旅館から出る。
僕が着物を着ているのでマリアやセラとベルも着物を着ている。
「リオン様、私は本日静かにしていますのでアイリーン様と是非お楽しみください」
「うん、ありがとうマリア」
どうやらマリアは静かに付いて来てくれるらしい。
旅館の外に出て隣の旅館を見ると、ちょうどアイリーンも出てくる所だった。
アイリーンの服装を見ると、どうやら着物を着ているらしい。遠目でも凄く似合っている。
もっと近くで見たいと思いアイリーンの方へ歩いていく。
「おはようアイリーン、着物着てきたんだね。凄く似合ってるよ、まるで荒野に咲いた一輪の華のようだ」
「お、おはようございますリオンさん。リオンさんの着物もとってもお似合いです」
「ありがとう。昨日は今日が楽しみ過ぎて直ぐに眠れなかったんだ」
久しぶりにアイリーンと再会し、今日は一緒に観光するという約束をしたので昨日は寝つきが少し悪かった。凄く楽しみだったからかな?
「そうなんですか?実は私も楽しみで少し寝るのが遅くなってしまったんです」
「一緒だね」
「はい、一緒ですね」
どうやらアイリーンも楽しみであまり寝付けなかったらしい。
アイリーンの目を見ていると僕の後ろに目線が行っていることに気が付いた。
多分セラやベルが気になるのだろう。手紙では二人のことを書いていたけど実際に会うのは初めてなので紹介する。
「アイリーンは初めましてだよね?この二人が手紙で話したセラとベルだよ」
「初めましてアイリーン様、セラと申します」
「初めまして、アイリーン・ライフィエルです。よろしくお願いしますね?(勘ですけどこの方、リオンさんに惚れているような気がします...)」
セラが自己紹介をし、アイリーンがそれに返したとき少し後ろに幻影が見えた気がしたけど気のせいだろうか?
その後ベルが自己紹介をする。
「初めましてアイリーン様、私はベルと申します。よろしくお願いします」
その自己紹介を聞いて僕は驚愕した。ベルが敬語を話すなんて...。
マリアの方を見ると、泣いていた。きっと今まで敬語を教えても一向に話そうとしなかったのに、ここにきてしっかりと敬語で自己紹介をしたことに感動したのだろう。
「む~、私が敬語を話すのはそんなにおかしい?」
そんな風に驚いて見ていたらベルが唇を尖らせて少し拗ねてしまった。
これはマズイ、ここでフォローしておかないと一生敬語を話さなくなってしまう。
「そんなことないよ!ベルの成長に少し驚いただけだよ。凄いねベル、感動したよ」
「そ、そうかな~。えらい?私えらい?」
「えらいえらい」
「えへへ~」
少し褒めるとベルの機嫌が回復してきたので、必殺のナデナデをするとさらに機嫌が良くなる。
よかった、何んとかなったかな?
「む~(リオンさん、ちょっとメイドと距離が近すぎませんか?)」
視線を感じてアイリーンの方を見ると何故か凄く不機嫌になっていた。
なんでだろう、僕が何かしたのだろうか?
「アイリーンどうしたの?」
「なんでもないです、それより出発しませんか?」
「う、うん。行こうか」
「まずは市場から参りましょう」
何か得体の知れない威圧感を感じて、つい頷いてしまう。
最初は市場に行くことになったので歩いて向かう。昨日馬車を使うか聞いたのだがせっかくだから歩きたいとアイリーンが言った為、今日は歩きで行くことになった。
「そういえば、今回はココちゃんは連れてきて無いの?」
「はい、流石に長旅になってしまうのでお留守番してもらってます」
「そっか、また会いたいな」
以前アイリーンに見せてもらったエメラルドバードのココは綺麗な緑色をした鳥で凄く可愛かったのを覚えている。
その後色々な話をしながら市場に向かう。到着するころにはアイリーンの機嫌は直っていた。
「着いたね、さてどこから回ろうか?」
「昨日、凄くお勧めのお店を見つけたんですよ!そこに行きませんか?」
「じゃあそこに行ってみようか」
アイリーンはお勧めのお店があるらしいのでそこに向かうことにした。
お勧めのお店に向かう途中に少し小腹が空いたので屋台で美味しそうな食べ物を買って食べる。
今回は焼きおにぎりっていう食べ物を買ってみた。
「おぉ、この焼きおにぎりってやつショウユの風味が凄く良いね」
「はい!とっても美味しいです!」
少し行儀が悪いが食べ歩きをしている。これも市場の醍醐味だよね?
「ここが昨日見つけたお勧めのお店です」
「ここか~」
お店に到着し見てみると、そこは占いのお店だった。
僕はまだ一度も占いをやったことが無いので少し楽しみだ。
「失礼します」
「いらっしゃいませ、おや?昨日のお嬢様ではないですか」
お店の中に入ると、若い女性がカウンターに座っていた。どうやら店員さんは昨日アイリーンが来たのを覚えていたらしい。
内装は水晶やカードなど占いで使うものや、様々な石が置いてある、中々面白い。
「昨日はありがとうございました。今日はこの方を占ってほしくて尋ねました」
「それはありがとうございます。ではそちらのお客様?さっそく占いますか?」
「そうだね、よろしくお願いするよ」
「分かりました、何について占いますか?」
どうやら占いの種類を決めるらしい、店員さんの話を聞くと将来の事や恋愛の事、仕事の事を占ってくれるという話だ。
せっかくだから将来の事を聞いてみようかな?
「それじゃあ将来の事についてお願いします」
「わかりました、では...」
そういうと、店員さんは机に置いてあった枝に白い紙が付いたものを胸の前にだし祈りだした。
すると次第に店員さんの周辺に膨大な魔素が渦巻き始める。
「(凄い、こんなに沢山魔素が集まってきてる)」
それを眺めていると、魔素しか見えないけど魔素以外の力を感じる。
初めて体感する感じなので、この力の正体がなんなのかは分からない。
その力について考えながら少し待っていると、店員さんは魔素を纏い祈った状態で話し始めた。
「まず、近い将来特別な出会いをすることでしょう」
「え?」
「は?」
なんと僕は近いうちに何か特別な者と出会うらしい。特別な出会いってなんだろう?
それよりその言葉を聞いたアイリーンの方が怖い、何故か店員さんを凄く睨んでいる。
「あなたは壮絶な戦いを行います、そこでも特別な出会いがあるでしょう」
「そ、そう」
「は?」
どうやらまた特別な出会いがあるらしい、そしてさらにアイリーンが怖くなる。
なんか後ろに幻影が見える。母さんもそうだけど女性はみんな幻影を出せるのだろうか?
「遠く遠く、遥か遠くからやってきた者と出会います」
「なるほど、遠くからね」
「ふ~ん?」
凄く遠くからやってきた人と出会うらしい。外国の人かな?少しアイリーンの様子が落ち着いてきた。
「そして、悲しき者と出会うでしょう」
「んん?」
悲しき者ってなんだろう?これだけは少し分かりずらい。
「友と別れることがあるかもしれません、しかし絆は繋がっております。どうか間違えませんように」
「う~ん?」
これもよく分からない。友と別れるってなんだろう?しかも絆は繋がっている?
喧嘩するけど仲直りしてねって事かな?
その言葉を最後に、魔素が落ち着き始める。
「これにて将来の占いは終了となります。いかがでしたか?」
「ありがとう。そうだね、分かりずらいこともあったけど特別な出会いをすることは分かったよ」
「それは良かったです」
店員さんとそんな事を話してアイリーンの方を向くと、何故か唇を尖らせて難しい顔をしていた。
「どうしたのアイリーン?」
「いえ、なんでもありません...」
なんでもないと言うが、明らかになんでもある顔をしている。アイリーンには笑顔が似合うので機嫌を直してほしい。
「そういえばアイリーンは何について占ったの?」
「こちらのお嬢様はれんあ...」
「わー!わー!そ、そうです!私も将来について占ったのです!!」
店員さんが何か言おうとしていたけどアイリーンが突然大声を出したので聞こえなかった。
どうやらアイリーンも将来について占っていたらしい。
「そうなんだ、どうだった?」
「え?そ、そうですね。この先望みは叶う?みたいな感じでしたよ?」
何故か疑問形で答えているが、アイリーンには何か望みがあるらしくてそれが叶うと結果が出たようだ。
初めて占いを受けてみたけど凄く面白かった。
「店員さんありがとう」
「いえ、私はこれが仕事ですので」
店員さんと少し話したあと、お代を渡してお店を出る。
さて次はどこに行こうか?
「リオンさん、良かったらこの後神社に行ってみませんか?」
「あぁ、昨日ジンヤさんが言っていた神社か。いいね、行ってみようか」
この国の神を祭る神殿には興味があったので行ってみたいと思っていた。
神社へ向けてアイリーンと共に足を進める。
ワイルドハーツ買ったんですけど、めちゃくちゃ面白いです笑
少しバグはあるんですけど、かなり可能性を感じます。




