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幕間 華麗なるマリアの一日

本日2話目です。

私の名前はマリア・シークド。クロノエル家に仕えるメイドでございます。

今日はそんな私の一日について話そうと思います。


朝五時に起床し鏡の前で身だしなみを整えます。

鏡に写っているのは身長百六十センチで銀髪のセミショート、眠たげな目をした顔が写っています。

胸はそこそこあります。そう、そこそこあるのです。


六時になったら本日のクロノエル家のスケジュールを確認します。

本日ですがヴィンセント様は執務、リーシャ様は庭園でお茶会、リオン様は勉強のスケジュールになっていますね。


七時になるとクロノエル家の皆様が起きだしてきます。

私はそのタイミングに合わせて食堂へ向かいます。


「おうマリア、おはようさん」


食堂に入ると、ヴィンセント様が挨拶をしてきました。

ヴィンセント様は身長百七十五センチ、茶髪で勝気な瞳をした少しやんちゃなイケメンです。


「おはようございます、ヴィンセント様」

「おはよう、マリア」


リーシャ様も挨拶をしてくれます。

リーシャ様は身長百六十五センチ、流れるような金髪でおっとりとした美人さんです。

リオン様は間違いなくリーシャ様に似ています。


「おはようございます、リーシャ様」

「あうあ~」

「はい、エレナ様もおはようございます」


そこで周りを見回しますがリオン様がまだ来ていません。


「リオン様がまだお見えになっておりませんが、確認してきましょうか?」

「ん~そうだな、よろしく頼む」


許可が出たのでさっそくリオン様のお部屋に向かいます。

すぐに部屋までたどり着きノックをします。


「リオン様、マリアでございます」


しかし返事がありません、何かあってはいけないのですぐ部屋の中に入ります。


「入りますよ、リオン様」


部屋の中に入るとリオン様はベットでスヤスヤ眠っておられました。

その天使のような寝顔に少しキュンと来ましたが心を鬼にしてリオン様を起こします。


「起きてくださいリオン様」

「んん~」


リオン様を優しく揺すると少し声を上げながら寝返りを打ちました。

そのしぐさがまた可愛く見悶えしてしまいます。


「くっ!、可愛すぎます...!!」


それでも起こさなければいけないのでもう一度揺すり起こします。


「リオン様、朝ですよ?起きてください」

「んん~?あれ?マリア?おはよう?」

「はい、おはようございます」


やっとリオン様がお目覚めになりましたが少し寝ぼけているようです、可愛いです。

その後リオン様の身支度を手伝いながらなぜ寝坊したのかを聞く。


「リオン様、なぜ今日は起きられなかったのですか?」

「あ~、昨日おそくまで本をよんじゃって...」


バツが悪そうにしながら話してくれました。

机を見ると「詠唱に置ける効率的な魔力の運用方法」という本が置いてありました。

五歳が読む本では無いような気がしますが今更なので気にしないことにします。


「リオン様、リーシャ様からお叱りがあると思いますので私はあまり言いませんが。早く寝ないとダメですよ?」

「うっ、はい」


この素直な所はリオン様の美点ですね。

申し訳なさそうな顔もとても可愛いです。


リオン様と一緒に食堂へ向かいます。

食堂に入ると案の定お冠なリーシャ様が居ました。


「リオン、どうして起きれなかったのかしら?」

「うっ、きのう...おそくまで本をよんでいて...」

「本を読む時間は決めていたはずよね?」


リーシャ様は表情こそ笑顔ではありますが、迫力があります。

何となく背後にドラゴンが見えてきそうです。


「は、はい...」

「約束が守れないのであれば夜の時間は本無しにするわよ?」

「ご、ごめんなさい!!もうしないのでそれだけは!」

「もう、次は無いわよ?」

「はいっ!」


どうやらリーシャ様より許しが出たようです。

そのタイミングで料理が運ばれてきましたので私もリオン様の給仕を始めます。


「ありがとうマリア」

「いえ」


あぁ、食事をしているリオン様もとっても可愛いです。

食事が終わるとそれぞれの用事のために動き出します。


朝九時ごろに私はお茶会のセッティングをするために庭園へと足を運びます。

そしてリーシャ様が到着する前にさっと準備を終わらせます。


「あら?もう準備してくれたの?ありがとう」

「いえ」


私はスーパーメイドですのでこのくらい造作の無いことです。

それからリーシャ様と今日お出しする紅茶の選定をしながら過ごします。



十時ごろになりリオン様の勉強が始まります。

私が教師役をしているためリオン様と一緒の部屋で勉強を教えます。


「では本日もよろしくお願いします」

「お願いします先生!」


リオン様はこの時間だけ私のことを先生と呼んでくれます。

先生と呼ぶリオン様マジ可愛いです。


「それでは本日はクロノエル家の歴史について学んでいきましょう」

「はい!」


良い返事です。


「クロノエル家についてですが、プロシオン王国建国時に初代クロノエルが神クロノから加護を貰ったのが始まりとされています」

「ふむふむ」

「当時は戦乱の時代だったため、加護を受けた初代クロノエルは獅子奮迅の働きをし、領土を死守していたようです」

「初代様、すごいね」


私の話を聞きながらそんな感想をリオン様が言います。


「そして初代クロノエルですが、実の所あまりよくわかっていないのが現状です」

「え、そうなの?」

「はい、当時の文献は紛失してしまったらしく初代様が男なのか女なのか。いつ生まれいつ亡くなったのか。何も分かっていないのです」

「へ~、そうなんだ」


ほんとに何も分かっていないので実は初代様が生きていたなんてことも...ありえないですね。


「クロノエル家はそれ以降加護持ちは現れておりませんが、数多くの有能な人材を輩出しております」

「ふむふむ」


リオン様は素直に授業を聞いていただけるのでとてもお教えしがいがあります。

その後も勉強が続いて行きました。



十二時になると昼食の時間になります。

私は朝食と同じようにリオン様の後ろで控えます。

リオン様は今日習ったことを両親へ報告しています、自慢気に話すリオン様可愛いです。



十三時はリオン様と自室で休憩の時間になります。

お茶のセッティングを行い一緒に楽しみます。

最初はリオン様一人で飲んでいたのですが、リオン様の希望により一緒に飲むようになりました。


十四時になるとそのままリオン様の部屋で魔力操作の練習が始まります。


「むむむ~?」


日に日に魔力操作がお上手になっているので、そろそろ魔法を教えて貰える事じゃないでしょうか?

そのまま休憩を挟みつつ魔力操作の練習をしていきます、真剣なリオン様も可愛いです。


十七時になったのでリオン様とお散歩に出かけます。

庭園をリオン様と歩いていきます。

リオン様は以前アイリーン様と歩いてからより熱心に草花を眺めるようになりました。


「ねぇマリア、これはなんていう花?」

「これはバラの一種でヘルローズという種類ですよ」


そんな話をしながら時間は過ぎていきます。


十九時、夕食の時間です。

いつものようにリオン様の後ろで控えます。

リオン様は既に私の給仕が無くても平気ですが万が一のために控えて起きます。


二十時はリオン様の入浴の時間です。

リオン様と一緒に浴室へと入っていきます。

最近はリオン様は自分で体を洗いますが、洗い残しがある部分は私が磨きます。


「リオン様、ここに洗い残しがあるので洗いますね」

「は~い」

「ごしごしっと」


お風呂を出ると二十一時になっていますので、リオン様ご就寝の時間です。

部屋まで歩き、リオン様は布団に入ります。


「おやすみ、マリア」

「はい、おやすみなさいませリオン様」


本日はおはようからお休みまでリオン様と一緒でした、良き日です。

リオン様の就寝を見届けた後、自室へ戻ります。


夜二十二時、ここからは私の時間です。

メイド服から寝巻に着替え楽な格好になります、そして机に向かい日課になっている日記を書き始めます。


「今日はリオン様を起こしに行きました、可愛すぎて心臓が止まりそうでした」


リオン様が生まれてからというもの、日記にはリオン様の事ばかり書かれています。

しばらく日記をかいていると時間が二十三時を回ったためベットに入ります。


「明日も良い日になりますように」


そう願いながら眠りにつきました。


クロノエル家の容姿説明をしていなかったのでこんな形で入れてみました。

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