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プロローグ

初めまして、水瀬唯と申します。

つたないところがありますがよろしくお願いします!

 広々とした中庭とまだ新しく綺麗な校舎が特徴的な都内にある高校・美城高校。

 その高校に俺、冬樹雪斗(ふゆきせつと)は通っている。

 今日から3年生になる俺は、もうすっかり慣れた満員電車に揺られ今日もいつも通り登校してきた。

 校門を通ると、綺麗な制服を着てキラキラの笑顔で歩いている人をちらほら見かける。美城高校は先日入学式が終わり、昨日も高校に来てはいるのだが式に参加したのと教室でもHRだけだ。今日からはオリエンテーションなどの授業があるので、1年生の高校生活は今日から始まるといえるだろう。

 俺にもあんな時代があったのかな。いや、無かったなとぼんやり思う。

 正直、俺はこれまであまり充実した学校生活を送れてこなかった。だから、高校生活最後のこの年ぐらいは少しでも充実した生活が送れたらいいなと思っていた。

 ちょっとした期待を背負って、新しいクラスが書かれている紙が張られているであろう下駄箱前に向かう。


 ◇   ◆   ◇


 下駄箱前に向かうと、たくさんの人が掲示板の前にいた。

 俺はとりあえず人が少なくなるまで待つ。前の人たちは自分のクラスを確認するとはけていき、割とすんなり前までこれた。

 掲示板の前に行くと、大きな紙にクラスの名簿が書かれていた。美城高校は各学年5クラスずつで編成されているので、3年生の1組から順番に見ていく。

 なかなか自分の名前が無いと思いながら見ていく。ようやく最後のほうに自分の名前があるのを確認した。

「5組か……」

 掲示板の一番端に張られている3年5組のクラス名簿に『冬樹雪斗』と書かれている。

 自分のクラスを確認して、人ごみを抜け靴を履きかえた。


 春の温かい日差しが差し込む廊下を歩き、5組の教室へと向かう。


 桜が舞散るこの季節。自分の人生の中で何かが変わるかもしれないと、何の根拠も無い淡い期待を抱いていた。


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