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第8章 ガサ入れ

GM「夜、いつも通り警備をしていると。深夜1時前ころ2人の人影を見ます。」


ユーリー「どういった感じの人?」


GM「冒険者です。そして塀の外にいる人はユーリーだよね。ユーリーの顔を見ると君の方に近づいてくるよ。」


ユーリー「一応身構えます。」


冒険者A「君がユーリーだね?」


ユーリー「あなたたちは?」


GM「『私はウイロ。そしてこっちがナイロと言います。』と、戦士風の男性冒険者、ウイロと名乗った人が答えるよ。


そしてナイロと呼ばれた方は、軽装でどちらかと言うと盗賊っぽい感じの男性冒険者ね。


その彼が『もうじきガサ入れを行う予定です。』と言うよ。」


ユーリー「わかりました。予定通りという事ですね?」


ウイロ「そうだ。」


ユーリー「あくまで、私たちは何も知らないという事でお願いしますよ。」


GM「『ああ、それは承知している。』そういうと、ウイロとナイロはそのまま夜の闇に消えていくよ。


で、運命の深夜1時。え~と、四方を囲んでいる塀をよじ登る2人がいる。」


ユーリー「それはさっきの2人でしょ?」


GM「そうだね。で、敷地内の人から見れば2人ほど敷地に侵入した人がいるね。」


ユーリー「じゃ、あのガサ入れが始まるって話を聞いたら、敷地の中に戻って巡回中の私設自警隊の気をそらそうとします。」


GM「いいよ。」


ユーリー「怪しい人が入ってきませんでしたか? とか、中間報告のような感じで、話しかけるよ。」


私設自警隊員「いや、そんな情報はないな。気を引き締めねばな。」


ユーリー「そういった話をしながら、気を逸らそうとするんだけど。」


GM「ただ、私設警備員は夜中5人いるからね。5人とも同じ場所に集合することはないと思うよ。」


ユーリー「うん、わかっています。だから、数人だけでもと思ってます。」


GM「倉庫の方から『侵入者だ!!』と言う声が聞こえる。」


ユーリー「あたかも、何事? と言った感じで一緒にいた私設自警隊の人と一緒に、倉庫に向かうけど。」


シャチホコ&メアリー「僕(私)も向います。」


GM「2人とも倉庫の方に向かうわけだね。そうすると、倉庫の周りには私設自警隊の人が集まっているね。


そして、倉庫の正面扉が開かれています。で、そこでウイロ……戦士風の冒険者ね。


が、一人で立っています。


『私はギルドの者だ! この中を改めさせてもらった!』と、大声で言うよ。


そうすると、私設自警隊の人もちょっとうろたえる。そして……。」


ユーリー「その中にキスィメン4世に報告しようとする人いる?」


GM「うん、いるよ。」


ユーリー「足止めするよ。」


シャチホコ「僕はそれに気付かなかった。」


メアリー「どうやって足止めを?」


ユーリー「戦闘をふっかける。そうすれば、相手も応戦してくるだろうから。」


メアリー「キスィメン4世さんには、まだバレていない?」


GM「キスィメン4世はまだこの場にはいないね。バレているかどうかはわからないよ。


でも、大声で叫んでいたからね。」


ユーリー「中身を改めさせてもらったってことは、もう容疑は確実なんだよ。


だから、容疑が確実になったキスィメン4世をギルドの人が捕まえる前にキスィメン4世が逃げると困るから、そのキスィメン4世に報告しに行こうとするものを足止めして、少しでも時間を稼いでいる。」


GM「そうすると、倉庫の中からもう一人、松明を掲げて出てくるよ。ナイロさんだね。


『これは一体どういう事か!!』と、言って『この屋敷の主人を呼んでもらおうか!!』と叫んでいるよ。」


ユーリー「あ、そうなんだ。自分たちが乗り込むんじゃなくて呼んで来いなんだ。」


GM「そうだよ。証拠品から目を離すわけにはいかないからね。」


ユーリー「じゃ、足止めする必要ないじゃん(苦笑)。私設自警隊の人と一緒にキスィメン4世を呼びに行きます。」


メアリー「では、私はいかにも演技がかった感じで、それはこっちのセリフです。と言います。」


シャチホコ「危険感知をする。」


GM「何に対して危険感知?」


シャチホコ「倉庫の中の、動物が逃げ出すかどうかの……。」


ユーリー「ギルドの人がいるからそんなヘマはしないでしょ。」


GM「キスィメン4世は、ウイロの大声で飛び起きたらしく、玄関先まで来ていたよ。


で、私設自警隊の人が簡単に報告をして、キスィメン4世が呼ばれていることを報告するよ。


すると、キスィメン4世は顔を真っ青にしながら『な、なんで……』と言う状態だ。


そしてユーリーに向かって『どういう事だ、これは?』と、逆ギレしているよ。」


ユーリー「先日、ギルドの方が見えたと聞きます。その時どんな話をなさっていたのですか? 


と、逆にこっちが聞くけど?」


GM「『な……、う……。』と言葉が出てこない。」


ユーリー「何かやましい事でもあるのですか? 


ギルドの人たちは倉庫で何かを見つけたようですが、と。


その件についての釈明を求めていますが。私には何のことかわかりません。


とりあえず一緒に来てもらえませんか?」


GM「じゃ、キスィメン4世は何も言い返せないまま、君たちと一緒に倉庫に向かうよ。そうするとさっき大声を張り上げていた戦士風の冒険者ウイロさんね。


彼が『あなたがこの屋敷の主人ですね?』と、キスィメン4世さんに向かって言うよ。


そういうとキスィメン4世は『……そうだ。』と、つぶやくように答えます。


さらにウイロさんが『いったいこれはどういう事だ?』と、問い詰めるよ。


ナイロさんが倉庫の中を松明で照らしています、そうするとそこには……」


ユーリー「巨大なイノシシさんが?(笑)」


GM「いや、イノシシじゃないよ。これを見た人は知名度判定をしてくれ。」


ユーリー「野外系の生物知識かな? 知識と知覚。」


メアリー「知識と知覚? 8D(笑)」


シャチホコ「(コロコロ)うわ、4、これに野外系技能を足して5。」


ユーリー「1です。」


メアリー「……2。」


GM「ってことは誰もわからない。おかしいな? 知名度高いのかな? 


そんなことないと思うんだけど。」


ユーリー「まぁ、七つ道具ないからね。確かに……。」


GM「見た感じは身長4mの巨大なクマ。見た目は。ただ違うのは頭に羊のような角がある。


腕は斧のように鋭く重そうだ。ちなみにクマの心臓は、気絶ポーションの材料として高く売れるよ(笑)。


見た感じはそんな感じ。


で、そのクマモドキは鉄製の檻の中で今まで寝てたんだけど、その騒ぎと松明の明かりでゆっくりと目を覚ますよ。」


シャチホコ「危険感知?」


GM「いや、危険感知するまでもない。クマモドキはゆっくりと起き上がるよ。」


シャチホコ「じゃ、剣を構える。」


GM「剣を構えるんだね? 了解。


で、キスィメン4世はサーっと血の気が引いていき、言葉を詰まらせている。」


シャチホコ「クマに向かっていく。」


ユーリー「ギルドの人はどうするの? そのままキスィメン4世をとらえるの?」


GM「『さぁ、これはどういう事か説明してもらおう。』


ウイロさんは、クマモドキが目覚めたことに気付いてないみたいだね。」


ユーリー「じゃ、声をかける。モンスターが起きました。と。」


GM「『何?』と言ってウイロさんが振り向くと、ガオーって言って暴れだすよ。クマモドキが。」


ユーリー「やっぱり。でも、檻に入っているんでしょ?」


GM「うん、丈夫そうな鉄の檻に入っているよ。」


シャチホコ「扉の目の前あたりで剣を構えている。」


GM「さて、今どういう状態になっているかちょっと整理してみよう。


え~と、まず、中の檻から倉庫の入り口までが3mとします。


で、その入り口にはウイロさんが立っています。そこからさらに3m離れたところで君たちが囲んで見ているという状態だ。


だから檻までは6mの距離という事になります。」


GM「こんな感じですね。シャチホコは剣を抜いて構えるんだったね? 


檻から3m以内にいるのはウイロとナイロだね。ユーリーはどうしている?」


ユーリー「キスィメン4世と一緒に、この人垣にいる状態ですよ。」


GM「で、それで動きは無しね? メアリーは?」


メアリー「ギルドの人に、魔法を使いますので逃げてください。と叫びます(笑)」


GM「トモリは、戦闘準備も何もしていない状態です。では、戦闘に入ります。みんなの基本LTは?」


ユーリー「メアリーとユーリーが1の金シャチが2。」


GM「じゃ、基本LTは0か。じゃ、カウント0で、


まずトモリの行動宣言か、……待機だな。待機しかないんだよないつも(苦笑)。


他に基本LT0の人はいない……と。では、カウント1、トモリは待機。


で、宣言だね、トモリはまた待機か。メアリーはどうする?」


メアリー「冷却……を使うかな。ギルドの人に魔法を使いますので、逃げてくださいって。」


ユーリー「ちょっと待って、範囲魔法でしょ? また巻き込む。」


メアリー「6m離れているんでしょ? あ、ギリギリ巻き込む。」



***予備知識***


魔法:冷却。直径6mの範囲魔法。空気中の水分を鋭い刃物のように凍らせダメージを与える魔法。


1点でもダメージを受けた者は、術者の(能力値【知識力】+【魔法Lv】D)s動きを封じる(対象にLTを加算させることができる)。


***予備知識終了***



GM「え~と、冷却って範囲魔法だったよね直径6mの。そうすると倉庫内は全部巻き込まれるよ。」


ユーリー「ちなみに魔法使おうとしたらこっち容赦しないからね。多分。」


シャチホコ「こっちも容赦しないから。」


ユーリー「だって止めに入れって言われているから、ギルドから。」


メアリー「今のところ当たるのはギルドの人……。」


GM「ギルドの人でも、ちゃんとこの世界で生きている人なんだよ。NPCとはいえ、君たちと同じこの世界で生きている人たちだっていう事を考えてね。使い捨ての駒じゃないんだから。」



***予備知識***


メアリーのプレーヤーと金のシャチホコのプレーヤーはTRPG初心者。


TVゲームは好きでよくやっているようですが、TVゲームの場合、魔法を使っても味方にダメージが行くなんて言う設定のゲームは少ないです。


そのため、TVゲームの延長で、このTRPGと言うゲームを始めた初心者は往々にしてNPCを血肉の通った人として認識するという事が希薄な傾向があります。


メアリーのプレーヤーも金のシャチホコのプレーヤーも例にもれず、主要キャラクター以外は単なる記号のようにしか感じていないみたいです。


***予備知識終了***



ユーリー「じゃ、同じ行動順だから先良い?」


GM「良いよ。」


ユーリー「じゃ、メアリーにキスィメン4世が逃げないようによろしく頼みますって言って、モンスターの方に移動します。


メアリーの耳元で、キスィメン4世が逃げないように頼みますと言ってモンスターの方に向かいます。」


GM「了解、え~と檻まで6mなので……全力移動なんだよね?」


ユーリー「敏捷が5なので全力移動は10m。」


GM「じゃ、1sで行けるね。で、基本LTが?」


ユーリー「1。」


GM「1? という事は2sで檻まで到着だね。じゃ宣言は移動、カウントは2sね。」


ユーリー「うん。」


メアリー「でも、私の魔法を使えば運が良ければ1撃で倒せるかもしれない……。」


ユーリー「それは分からないよ。」


GM「で、メアリーはそうやって言われたよ。」


ユーリー「さぁ、どう行動する。キスィメン4世が逃げないようにお願いね。と言われているけど。」


GM「ちなみに、通常の技ではないんだけど『移動攻撃』って言うルールがあるんだけれど、知ってる?」


ユーリー「知らない。」


GM「平たく言えば移動と攻撃を一緒に行うってことなんだけどね。」


ユーリー「命中率下がるんじゃないの?」


GM「うん、下がるよ。あの~移動1sに対して命中に-1のペナルティ。


その代りダメージに+1のボーナスが付く。」


ユーリー「あ、そうなんだ。」


GM「ただし、移動距離の関係もあるし、相手も止まっているとは限らないのでタイミングを合わせる必要があるのね。


例えば通常攻撃に3LTかかったとしよう。


そうすると、基本LTが1の場合、移動できるカウントは2s。


相手との距離が全力移動で2sかかる距離までなら、長い方の行動LTで移動攻撃ができる。


例えば全力移動で2sかかる距離だとして攻撃LTも移動LTも同じ3sだった場合、純粋な移動LTは2s。


つまり、命中に-2のペナルティがついてダメージに+2のボーナスが付くことになる。


もちろん、攻撃LTと移動LTが一緒じゃなくてもいいよ。


もっと移動に時間がかかる場合とか、もしくは攻撃LTの方が長いとか……、そんな場合は長い方のLTを使用します。


で、あくまでその命中とダメージのペナルティとボーナスは純粋な移動の時間で決まる。


応用で技と組み合わせて移動攻撃もできるよ。」


ユーリー「じゃ、移動攻撃で『突き』。」


GM「移動攻撃で『突き』か。」


ユーリー「移動で2sだったよね? で、突きで……突きの攻撃LT書いてないや(苦笑)」


GM「突きのLvいくつ?」


ユーリー「1。」


GM「1? じゃ、通常攻撃LTから突きのLv分、つまり1s減らせるよ。」


ユーリー「???」


GM「攻撃LTがいくつ?」


ユーリー「2。」


GM「攻撃LTが2sでしょ。突きを使うならそこから突きのLv分LTを減らせるよ。


だから突きの攻撃LTは1sだね。」


ユーリー「え? 減るの? 足すんじゃなくて。」


GM「減るよ。」



***予備知識***


武器攻撃の技『突き』、この技は最短距離で対象を貫くスピード重視の技。

この技は、通常の攻撃LTを技Lv分、LTを減算します。


その結果、攻撃LTがマイナスになった場合、攻撃LTは0として扱い、マイナス分の値は、命中値にボーナスとして足されます。


例えば、通常攻撃LTが2s。突きの技Lvが3の場合、突きの技攻撃LTは0。


命中値に+1のボーナスが加算されることになります。


これは、あまりの速さに相手が回避行動する暇を与えないという意味です。


***予備知識終了***



ユーリー「じゃ、技攻撃LTは1になるの?」


GM「そうだよ。で、技攻撃LTがマイナスになった場合、マイナス分の値は技命中値に加算されていくの。で、メアリーはどうするの? そうやって言われたら?」


メアリー「魔法で大ダメージ与えなくて大丈夫ですか?」


ユーリー「そう言われるのね、じゃ、魔法は使わないで。また巻き添えにしたいの? 


仲間を。と言って走り去るよ。って釘刺されたよ。とにかくキスィメン4世が逃げられては困ります。


と、走りながらだからそれくらいかな? 言えるのは。」


メアリー「じゃ、キスィメン4世さんの方に移動します。」


GM「キスィメン4世の方に移動するのね? ま、これは通常移動ですぐに移動できるよ。


これでカウント1の宣言は終了だね? 


じゃ次のカウントだ。先ず処理から、トモリは待機、ユーリーは移動中、メアリーも移動中。


私設自警隊の人はモンスターを見て逃げ出すよ。ウイロはモンスターの方に移動を開始する。ナイロも同じだね。


で、クマモドキは暴れるよ。(コロコロ)丈夫な檻だけど歪んでいるね。今回はまだ壊れていません。


じゃ、次宣言。クマモドキは檻を壊そうとして暴れます。で、ウイロ、ナイロは檻に到着。トモリは相変わらず待機か。で、ユーリーは攻撃になるね。メアリーは移動終了。シャチホコは?」


シャチホコ「全力移動で4m」


GM「敏捷いくつ? 2? じゃ、4mだね。4m行っても、檻までの距離が6mだから……。」


ユーリー「届かない。」


GM「いや、近接戦闘範囲が2mあるから大丈夫。それにシャチホコの持っている超重量剣の射程は4m。十分届くよ。移動攻撃できるよ。」


ユーリー「移動攻撃しなくて移動だけで終わりってことでも良いよ。」


シャチホコ「え……と……。」


GM「基本LTが2だね。で、移動で1sかかって、移動のLTは3sで接敵できることになる。」


ユーリー「で、攻撃LTが5だから、普通に攻撃しようとすると5sかかる。5?」


GM「移動攻撃するなら、攻撃モーションをしながら2s待って、移動することになるね。」


シャチホコ「なら、移動だけ。」


GM「近づくだけね。で、モンスターは暴れる。ウイロの方は接敵。ナイロの方は……接敵か。」


ユーリー「入口の方大丈夫、そんなに広くないよね?」


GM「入口広いよ。だって3mの高さまで積まれた藁の荷車が出入りできるんだよ。」


ユーリー「でも2人くらい横に並んだらいっぱいじゃない? 武器とか振り回すのを考えると。」


GM「檻は倉庫の中だからね。戦闘は入り口じゃなく倉庫の中で行われるから十分な広さがあるよ。


じゃ、次のカウントだね、カウント3の処理から始めよう。」


GM「カウント3ね。先ずトモリ……は待機中、次ユーリー到着したよ、移動攻撃だから攻撃ね。命中-1、ダメージ+1の突きだったね? どうぞ。」


ユーリー「はい、8Dに基本命中が2か。(コロコロ)え? ダイスの値は0。という事は2?」


GM「移動攻撃だから命中に-1だよ。」


ユーリー「じゃ、1だ。1なら避けるでしょ。」


GM「1? 1ってことは避けているか、固定値で……。でも、ファンブルの可能性があるからダイスは振る。」


ユーリー「避けているでしょ?」


GM「いや、ファンブルが出る可能性があるから(コロコロ)うん、避けているよ。」


ユーリー「やっぱり。」


GM「で、メアリー、キスィメンさんの傍に来たよ。キスィメンさんも逃げようとしているけど……。」


ユーリー「捕まえておいて~。幻聴が聞こえるよ(笑)」


メアリー「でも、どうやって? 縛るものもないし……。」


ユーリー「押さえつけておけばいいんじゃない?」


GM「まぁ、押さえつけておくとか腕をつかんでおくくらいでいいんじゃないかな? 


キスィメン4世は、戦闘になったから逃げたいだけで、ギルドから逃げたいわけじゃないし……。」


メアリー「じゃ、腕を捕まえておきます。」


GM「シャチホコはまだ移動中、と。じゃ次宣言……じゃなかった、ウイロだね。」


ユーリー「あ、ユーリー宣言しなくてよかった次の行動?」


GM「先に全員の処理を済ませてから、宣言になるからね。もうちょっと待ってね。じゃ、ウイロの攻撃。」



***予備知識***


カウント内の処理の仕方。戦闘が始まったら基本LTのカウントで行動宣言を行いす。


次に行動宣言の処理はその行動にかかるLT後に処理を行うことになります。


で、今回ユーリーが言ったように行動を終えたら即宣言をしなくてよいのか?


という事ですが、カウント内の処理は、まず戦闘に参加しているすべてのキャラクターの行動処理を先に行います。


順番はPC、NPC、モンスターの順です。処理が終わったら今度は次の行動宣言を行います。


順番はモンスター、NPC、PCの順です。


最後に持続性の毒や持続性のダメージ、魔法などのダメージ処理を行い次のカウントに進みます。


処理の順番と宣言の順番が逆転しているのは、PCが有利に事を運ぶための措置です。


行動処理は早い方が良いですし、行動宣言は相手がどう行動するかを聞いたうえで行動を決めることができるからです。


また、宣言後に持続性のダメージ処理が行われるのは、例えば毒などのダメージがある場合、解毒処理が先に行われるため、解毒処理を行ったカウントでは毒のダメージを受けないという意味です。


***予備知識終了***



ユーリー「なるほどね。」


GM「じゃ、ウイロの攻撃コロコロお、すごい。あ、惜しいダイスの値は4だ。あと一個出ればクリティカルだったのに。」


ユーリー「残念でした。」


GM「じゃ、クマモドキの回避コロコロ避けられた。なかなか当たらないな。まぁこれだけLv差あるしなぁ。」


ユーリー「Lv差のある敵らしい。」


GM「次ナイロ(コロコロ)、でクマモドキの回避コロコロ外れ、と。


でクマモドキは檻を壊すんだったね。(コロコロ)うん。これで壊れた。」


ユーリー「檻が壊されましたよ。本格的に暴れるよ次から。」


メアリー「早く倒さないと……ヤバくないですか?」


シャチホコ「燃焼はやめろよ。」


GM「じゃ、次宣言ね。クマモドキは檻から出るよ。ウイロ、ナイロは変わらず攻撃、でトモリは魔法を使う。


前回使わなかった転倒を使う。で、メアリーはどうする? 


今キスィメン4世を捕まえているけど、本人はこの場から離れたがっているよ。」


メアリー「捕まえながら、誰かロープを持っていますか? って言う。」


ユーリー「持っているんだけどね。持っているんだけど今戦闘中(苦笑)。持ってなかったんかい!!」


メアリー「持ってないです。ロープまでは……。」


GM「トモリもロープまでは持っていないな(苦笑)」


シャチホコ「じゃ、ロープを投げ渡す。」


GM「シャチホコは今移動中。あ、でも手は使えるか。


でも、ロープってバックパックに入っているだろ? 


取り出すのに時間かかるよ。基本LT+4s。」


シャチホコ「ならやめる。」


メアリー「時間がかかっても出してくれると……。」


GM「メアリーはどうするの?」


メアリー「持っているなら出して(悲痛な叫び)」


ユーリー「私は部屋に荷物を置いてあると思うのね。」


GM「でもガサ入れのことは知っていたから装備は持ってきているんじゃない?」


ユーリー「ああ、そうか。しょうがない、じゃUターンするか。逃げられると困るもんこっちは。


情報横流ししたから。」


GM「じゃ、Uターンか、基本LTは1だったね? 移動に1sで、2sかかるよ。」


ユーリー「その間ガサガサとバックパックから取り出さないからね。荷物ごと渡すから。


荷物を放って走って戻るから。」


GM「バックパックごと渡すのね。で金のシャチホコは移動中、と。これで全員の宣言は終了だね。


じゃ次のカウント、カウント4だ。先ず処理から、トモリ、転倒だね。


(コロコロ)、クマモドキの回避は(コロコロ)。あ、転んだ。」


ユーリー「やった~、確かペナルティが付くんだよね?」


GM「うん、-3のペナルティだ。先ず起き上がる必要があるね。ユーリーは移動だね。


メアリーは待機?」


ユーリー「荷物が届くまでは待機だよね(笑)」


GM「で、金のシャチホコは移動中。ウイロは攻撃コロコロクマモドキは回避コロコロうん、外れた。


ナイロも攻撃コロコロクマモドキの回避コロコロ外れた。


じゃ、次は宣言か。クマモドキは起き上がろうとするよ。基本LTが1だから3s後だね。


ウイロ、ナイロは攻撃。トモリは……待機か。ユーリーは荷物を放り投げて再び移動だよね?」


ユーリー「はい。また戻っていきます(笑)」


GM「メアリーは荷物の中からロープを取り出すんだね?」


メアリー「はい、バックパックを漁っています。」


GM「で、金のシャチホコはやっと接敵だね。これで全員宣言終了だね? 


じゃ次のカウント、カウント5だ。先ずは処理から、トモリは待機か。


で、ユーリーは荷物を放った。」


ユーリー「じゃ一言、冒険者たる者ロープくらい持ってなさいよ。


ベシって、バックパックを投げつける(笑)」


メアリー「ダメージ受けます?」


ユーリー「そんなんでダメージ行きません!」


GM「うん、ダメージはないよ。でメアリーは受け取った荷物を漁り始めるわけだね。


金のシャチホコは到着した。ウイロの攻撃コロコロ、クマモドキの回避コロコロ外れ。


ナイロの攻撃コロコロ。クマモドキの回避コロコロ外れた。クマモドキは起き上がり中だ。


では次、宣言だね。クマモドキは相変わらず起き上がり中。ウイロ、ナイロは攻撃。


トモリは待機。ユーリーはUターンでいいんだよね?」


ユーリー「はい、また戻ります。」


GM「了解。メアリーは荷物を漁る。で、お待たせ金のシャチホコはどうする?」


シャチホコ「薙ぎ払い!!」


GM「薙ぎ払い? え~LTいくつ?」


シャチホコ「攻撃LT8。」


GM「技攻撃LTの方だよ。」


シャチホコ「うん。8。」


ユーリー「本当だ、8だよ。」


GM「8? すごく高いな。」


メアリー「ものすごく時間かかる(苦笑)」


ユーリー「何この技の羅列。」


GM「うん、すごく技習得しているからね。金のシャチホコは薙ぎ払い、と……薙ぎ払う必要ないじゃん。


相手1体なんだから!! 味方まで巻き込むよ、薙ぎ払いをしたら。それでも薙ぎ払い?」


シャチホコ「うん(笑)」


ユーリー「やめて! だから、味方が犠牲になる……なんでそう犠牲者を出したがるかな?」


メアリー「私の場合は仕方なかったけど……金シャチさんの場合は防げるでしょ?」


ユーリー「突きがいいと思うよ。もしくは強打とか狙うとか、確実に当てに行くなら……。」


シャチホコ「ノーノ―(笑)」


GM「それでいいのね?」


シャチホコ「うん。8sもあれば良いっしょ。」


ユーリー「うわ~。」


メアリー「金シャチさんの場合……。」


GM「あの~、ちなみにね~。NPCって言ってもね。ちゃんとこの世界で生きている人間なんだよ。」


シャチホコ「分かってる。」


ユーリー「もうちょっと自覚しようよ。戦闘の仕方を。」


メアリー「私の場合は仕方なかった。防ぎようがなかったものですから……。


金シャチさんの場合選択肢があるでしょちゃんと。」


シャチホコ「でもさ~、まず当たるかどうか怪しいよ。全員に。」


メアリー「人数が多ければ多いほど、リスクが高くなるから……。」


シャチホコ「だって、ファンブル出そうな気がするもん。こういうの当たるから。


しかもあまり動かない方がいいから。」


GM「じゃ、次のカウント処理行くよ。カウント6ね。トモリは待機と。ユーリーは移動だね。


メアリーは荷物を漁っている。金のシャチホコは薙ぎ払いの攻撃準備。


ウイロの攻撃、今度こそ(コロコロ)あ、クリティカルじゃん。」


ユーリー「良いとこ持ってかれるんじゃないの? NPCに。」


GM「クマモドキの回避コロコロクリティカルは出ない。という事でダメージ判定コロコロで、これを足して合計12。12から8引くと?」


ユーリー「4。」


GM「じゃ、4点喰らった。お、すごい初ダメージ……あ、違うよ。


クリティカルだからその分も足さないと。これで一気に1ケタまで落ちた。」


一同「お~。」


GM「次ナイロの攻撃コロコロクマモドキの回避コロコロ避けられた。


で、クマモドキは起き上がろうとしている。だね? と言うわけで、次宣言の方。


クマモドキは次のカウントで起き上がります。


で、ウイロは攻撃、ナイロも攻撃、で、トモリは……どうしよっかな? 


もう一回転倒使うかな。ユーリーは到着するね。移動攻撃だったね?」


ユーリー「はい。」


GM「メアリーはどうする?」


メアリー「え? ロープを取り出しています。」


GM「ああ、そうだったね。金のシャチホコは薙ぎ払い準備中。これで全員の宣言終わったよね? 


じゃ、次のカウント、カウント7の処理……。」


ユーリー「え~と、薙ぎ払いするのはわかるの?」


GM「うん、わかるよ。」


ユーリー「じゃ、金シャチの所にまで走って行って、盾で受け止めるよ。」


GM「盾で受け止め?」


ユーリー「犠牲者出してもらっても困るもん。」


GM「でもね。盾受けやっても、自分が受け止めできるだけで薙ぎ払い自体は発動してしまうよ。」


ユーリー「発動する? じゃ被害出るんだ結局。その前に倒せと。結局は。」


GM「まぁ、そういう事だね(苦笑)。まぁアレがあると良かったんだけどね。


盾術の行動キャンセルさせるやつ。」


ユーリー「ああ、シールドアタックだっけ? 無理、あれタワーシールドでしょ?」


GM「タワーシールドだけだっけ? バックラーだけが使えないんじゃなかった?」


ユーリー「あ、本当だ、じゃシールドアタックとるべきだったんだ、この場合は。しょうがないないか……。」


GM「しょうがないね。」


ユーリー「モンスター攻撃ですね。一刻も早く倒さないとヤバいですね。これは。」


GM「じゃ、移動でいいんだね?」


ユーリー「移動ばっかりしていますね(苦笑)、移動攻撃だと当たらん可能性が高いですね。1でも大きいもんな。移動するだけ。」


GM「じゃ、カウント7の処理ね。先ずはトモリ、転倒コロコロまたなんか良い目が出ているんだけど……クリティカル?」


ユーリー「GMのダイス光ってないかい、今回。」


GM「またクリティカルだよ、クマモドキ回避……無理、クリティカルじゃない。


転倒。次ユーリーは接敵。メアリーは荷物を漁っている。


金のシャチホコは薙ぎ払いの体制にはいる。ウイロの攻撃。」


シャチホコ「僕おとりになっているのに8sの間。」


GM「おとりになってないって。(コロコロ)、クマモドキの回避コロコロ外れ。


(金のシャチホコに向かって)せっかくの武器なのに攻撃しないと意味ない。」


シャチホコ「(苦笑)。当てれる自信ない。」


GM「(コロコロ)お、当たった? 当たっているな。ナイロのダメージはっと(コロコロ)。


10点。10点から8引くと2か。2点のダメージっと。何でNPCががんばっているわけ?」


一同「知らないよ!!」


GM「え~っと、クマモドキは倒れたんだっけ。これで全員処理は終わったね。じゃ次行動宣言。


クマモドキは起き上がろうとするよ。ウイロは攻撃、ナイロは下がります。」


ユーリー「うん。」


GM「こいつ戦闘系じゃなかった。回復系だった(笑)」


ユーリー「じゃ何で前に出ているんですか!!」


GM「いや、一応盗賊だからね~(苦笑)。


トモリはまた待機か、で、メアリーは今ロープ取り出し中ね。ユーリーは攻撃だね?」


ユーリー「はい。」


シャチホコ「もう、ここら辺で薙ぎ払いしま~す、って言えば良いかな?」


GM「金のシャチホコは薙ぎ払い中だね。じゃ、次のカウント、カウント8。


先ず処理からね。トモリは待機。メアリーは取り出し中だからユーリー。」


ユーリー「一言いうよ、金シャチに。また味方を巻き添えにしたいの? 今すぐ止めなさい! と。」


GM「で、金のシャチホコはどうする?」


シャチホコ「う~ん、薙ぎ払いしま~す(笑)」


ユーリー「それでも強行するらしい。」


GM「OK。攻撃頂戴。」


ユーリー「はい。(コロコロ)ダメかな? 2です。」


GM「2ね。クマモドキの回避コロコロうん避けたよ。」


シャチホコ「あぶないので避けてくださ~言って(笑)」


ユーリー「ヒド。」


GM「次ウイロの攻撃コロコロ、でクマモドキの回避……。」


ユーリー「このメンバー味方から死者出したがる~(泣)」


GM「そうだね。」


シャチホコ「……て言うか、倉庫ってどれくらい広いの?」


GM「広いよ。9m×9m。」


シャチホコ「なら、真ん中だから3、3……。」


GM「だけど君の薙ぎ払いは射程4mだから……。自分を中心に4mの人をすべて薙ぎ払うんだよ。」


ユーリー「自分を中心点として4m円の円内の者全てを薙ぎ払うんだよ。」


メアリー「半径4m……。」


GM「だから当然、モンスターと接敵して戦っている人は巻き込まれるよ。」


シャチホコ「接敵していない人も? 4m圏内なら。」


ユーリー「4m圏内に入っている者は、みんな巻き込まれますよ。」


シャチホコ「という事は、メアリーもアウト?」


メアリー「私は離れているので……。」


シャチホコ「だって2m離れているんだよ、クマから。」


ユーリー「違う、6mあるんだよ。クマから。だからメアリーまで届かないって。円のちょうど外。」


シャチホコ「7m?」


ユーリー「だから、4m移動したんでしょ? 


それにメアリーは少し下がってキスィメン4世さんの所にいるから届かないよ。」


シャチホコ「あ~だからギリギリ……。今思えばキスィメン4世さんにもあたるのかな?」


ユーリー「当たりません。離れているから。」


GM「(コロコロ)、ウイロの攻撃は外れ。ナイロは下がる。クマモドキは起き上がろうとしています。」


ユーリー「その間にGMさん、コツコツコツコツ処理している(笑)」


シャチホコ「建物破壊される? まさか……。」


GM「これでこのカウント全員処理終わったね? 


じゃ、次は宣言だ。クマモドキは起き上がり。ウイロは攻撃、ナイロは待機。


トモリは……回復かな? 


そろそろヤバいんだよなHpが。回復、自分に。でメアリーはごそごそやっているんだよね。


で、ユーリーは攻撃?」


ユーリー「はい。」


GM「で、シャチホコはそのまま続行だね。じゃ、次のカウント、カウント9の処理をするね。


先ず、トモリの回復魔法コロコロ成功。これで全回復。


で、メアリーはロープを取り出した。え~、ユーリー。」


ユーリー「はい。じゃ、薙ぎ払いくるから巻き込まれたくない人逃げて! 


と。言うだけ言ってみる(コロコロ)1、2、3、4、5……クリティカル(笑)」


GM「クリティカル? ちょっと待ってよ。とりあえずいくつになる達成値。」


ユーリー「クリティカルに命中値を足して7。」


GM「了解。クリティカルか避けれる気がしない。(コロコロ)、はい、当たり。」


ユーリー「クリティカルってどうなるんだっけ? ダメージ。」


GM「この場合、ダメージを求めて、それにクリティカルの値を足す。」


ユーリー「5を足すってこと?」


GM「そうだね。」


ユーリー「5は、追加で足すの? 5と8で、13は確定。後はダイスの値。」


GM「13? 痛いな。」


ユーリー「13、14、15、16、17、18(笑)」


GM「18? 18から8を引くと10だよね? 10も残ってないんだよ。墜ちた。これは墜ちた。」


シャチホコ「ほら、剣使わなかった。」


ユーリー「よかった、薙ぎ払いが発動する前に倒せたよ。」


GM「ドシャっと、言う音とともに、クマモドキはその場に倒れました。」


ユーリー「じゃ、倒したところで、すぐ後ろを振り返って、メアリー、キスィメン4世さんは? と。」


GM「うん、隣にいるよ。」


一同(笑)


ユーリー「縛られながら?」


GM「まだ、縛られていない(苦笑)」


ユーリー「時間的にロープごそごそ? いつまで、やってんだよ(笑)」


メアリー「そうなの?」


GM「そうね。ちょうどこのカウントでロープを見つけたところだね(苦笑)。」





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