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第2章 さて、パーティを組もう


GM「舞台はさっき言ったダイナゴヤ。


地面は石畳。建物は煉瓦造り。


街の外周は5mのほどの石垣が作られており、さらにその外側に堀が掘られています。


この街に入ろうとすると東西南北の4つの門からしか入ることはできません。


都市の中央にはダイナゴヤの象徴となるお城があります。


そのお城の屋根には大破壊で残った金のシャチホコが飾ってあります。」


シャチホコ「お~同じ名前だ(笑)」


GM「その城を囲むように円形に広場が広がっています。


その広場には日中市場が軒を連ねています。


広場から門にかけて大通りが走っていて、4つの区画に別れています。


北東地区は富裕層の地区、北西の地区は公共性の高い施設があります。


ギルドが経営している宿屋兼酒場、ミソカツ亭もここにあります。


南西地区は一転田畑が広がっています。


ここで都市の食料を作っています。


南東地区は一般の人たちの住む地区です。


この街は日本の大動脈に面しているため、旅人も多く立ち寄っています。


そのためこの街の若者で作る自警団により入出のチェックが行われています。


さらにこの街から北東に徒歩2日ほどのところに成熟した森があります。


森の名前はオースー。この森は成熟した森の為主がいると言われています。


そのため冒険者でもよほどのことがない限り近づきません。


そんな街です。まぁ、植物もモンスターだからね。


だから森の中に入るという事はモンスターの巣窟に入ることと同じことだから。」


ラン「森の中に入って、木を目印に歩くと迷うよ(笑)。木も歩くから。」


GM「いや、このゲームの植物は歩かないよ。」


ラン「え? 歩かないの?」


GM「このゲーム、木は歩かないよ。まぁ、そんな感じです。


で、君たちは新品の……一部中古もあるけど装備に身を包んでこの街にいます。


この街の出身者いるかな?」


ラン「間違いなく(シャチホコを指さし)ここそうでしょう。


だって金のシャチホコって呼ばれているんだもん。」


シャチホコ「違うよ。違うけど。以外にびっくりだけど(笑)」


GM「みんなはこの街にいてもらはないと困るんだけど、この街の出身者はいるかな?」


ラン「まぁ、この街の出身でいいよ。」


シャチホコ「いない。無理無理僕は。僕は散歩できた。散歩で来れるか?」


ラン「隣町から来たとか?」


シャチホコ「ううん、違うよ。遠いよ。」


GM「集落と集落の間は歩いて5日ぐらいかかる。


結構遠いと思うよ。では、みんなはどこにいるかな?」


シャチホコ「散歩で近くに来ている。」


ラン「地元だからな。盗賊ギルドみたいなところはあるの?」


GM「ギルドは1つにまとまっているよ。わかれていない。」


ラン「宿屋も兼ねているんだっけ?」


GM「うん、宿屋兼酒場も経営しているよ。」


ラン「じゃ、そこにいる。」


シャチホコ「今武器屋確認中。」



***予備知識***


このゲームの特徴の一つ、中古の武具を買うことができます。


中古の武器は新品の武器の4割引きと言う値段で販売しています。


もちろん新品と同じような性能ではなく、一部性能が落ちているものです。


ランのメインの武器であるヌンチャクは中古の品です。


***予備知識終了***



ラン「仕事を探しに来た、みたいな。生活費が底ついているんだよきっと(笑)」


GM「金のシャチホコは? 何しているの?」


シャチホコ「武器屋を見ているの。毎日の……毎日武器屋を見る習慣があるから(笑)。


どんな習慣やって。」


ラン「ウィンドウショッピングが日課なんだね。」


シャチホコ「うん。買わないけどね。」


ラン「メアリーはどこだ?」


メアリー「え~と、春日……。」


GM「あの~このダイナゴヤにいてほしい。」


ラン「ダイナゴヤに着いたばかりなのか……」


シャチホコ「着いてすぐ武器屋に行ったとか(笑)」


メアリー「居酒屋にいる。」


ラン「居酒屋……居酒屋っていうと宿屋になるよ。たぶん、ギルドがある。」


GM「ミソカツ亭があるね。冒険者とか旅人が集まる場所だね。」


メアリー「じゃ、そこでお酒飲んでる。」


ラン「昼間っからお酒かい!! 昼間だよね今、どう考えても。」


GM「まぁ、昼間だね。」


メアリー「(苦笑)」


GM「君たちは一応顔は知っているという事にしておいてね。


で、知り合いって言う人いる?」


ラン「顔は知っているけど、まだパーティも組んでないってことね。」


GM「そうだね。


あ、ダイナゴヤ出身のランはここ1か月の間に2件深夜モンスターが街の中に現れたという事件を知っているね。


では、一人だけ違うシャチホコ。


武器屋のおじさんが『毎日毎日飽きんな』と言っているよ。」


シャチホコ「うん、武器好きだから。」


武器屋のおやじ「そんなに武器を見ていたってしょうがないだろう。


先ずは金もうけをしたらどうだ?」


シャチホコ「あ~、それもいいかもね。」


武器屋のおやじ「ギルドの経営しているミソカツ亭で仕事のあっせんをしているぜ。


お前みたいな新米もいるだろうから、一緒に冒険にでも行って一儲けしてきたらどうだ?」


シャチホコ「じゃ、そうしよう。ちょっと行ってくる。と言って飛んで行った(笑)」


GM「では、酒場の方です。酒場の方ではいろんな人たちがいるね。


にぎわっているよ。ところでランの方はどうする? 酒場の中で。」


ラン「金シャチと親しい仲でいいか?」


シャチホコ「ノーノ―。」


ラン「え~、からかってやろうと思ったのに。


じゃ、カウンターで軽く食事しながら、そろそろ生活やばいんで仕事回してくださいと頼んでいる。」


酒場のおやじ「そうか、そいつは良かった。ちょうどいい仕事があるんだがやってみる気はあるか?」


ラン「やばい仕事じゃないよね。」


酒場のおやじ「まぁ、やばいという事はないと思うが……。」


ラン「とりあえず話を聞きたいところだが、メンバーが俺1人なんだが……、俺でもできるか?」


酒場のおやじ「1人では無理だな。パーティでも組まなけりゃ危険だぞ。」


ラン「そうだよな。手ごろなパーティでもないかな? と言って周りを見渡してみる。」


GM「そうすると、同じように新品の装備に身を固めたのが、1人でお酒飲んでいるね。


それでちょうどその時、入り口から入ってきたこれも新品の装備に身を固めた新米冒険者らしき人が入ってくるね。しかも武器は超重量剣だ。」


ラン「う~ん、あの武器扱えるのかな~と思って見ながら……酒飲んでる方はどんな感じなの? 


見た目。かなりやばい雰囲気で飲んでいるとか? 


こう、フードかぶった怪しげなやつがちびちびちびちび飲んでいるとか? 


しかも羽生えているんでしょ?」


メアリー「見た目は結構……白い羽」


ラン「見た目は? 身長は? 髪は? 髪は長くてすぐ女だってわかる感じ?」


メアリー「髪は肩ぐらいまで……。」


ラン「肩ぐらいまで。身長もかなり高い?」


メアリー「身長はそんなに高くない。」


ラン「顔は童顔とかじゃないよね? それなりの年齢の顔立ちしている?」


メアリー「年相応……。」


ラン「じゃ、未成年が酒飲んでるという風には見えないのね。その二人だけなんだよね? 


冒険者らしき人は。他にも客いる?」


GM「うん、客はいる。昼時だしね。


ただ冒険者らしき人たちっていうのは、後はLvの高そうな人たちばかりで相手にされそうにない。


後、ランは最近この街の入出審査が厳しくなっているという事を知っているね。


あの、モンスター騒ぎの後ね。またギルドの冒険者も駆り出されているという事も聞いているね。」


ラン「それは怪しいやつじゃないんだ。」


GM「それから最近流れ着いた商人ファナシーっていうのがいるんだけど、ファナシーのお抱え冒険者として君たちの先輩冒険者パーティのフィソニコミと言う冒険者パーティがいるね。


まぁ、ファナシーが来てからだから1か月ぐらい前からかな? 


お抱え冒険者になったのは。で、その冒険者パーティはすごい羽振りがいいね。」


ラン「なるほど、それより仕事内容を見せてもらおうかな?」


酒場のおやじ「仕事内容かい? 仕事内容は護衛だな。う~んと……。」


ラン「いいよそれくらいで。護衛でしょ? 


パーティバランスが大事だなと言うのがわかるわけだ。


じゃ、とりあえず今入ってきたやつに聞いてみようか? 


入ってきたやつどこ座るの?」


シャチホコ「メアリーの隣。ちょっかい出してる。」


メアリー「寝てるよ。」


シャチホコ「うん、だからつついて起こし中。」


ラン「酒に酔って寝てるの? 


じゃ、今入ってきたやつがメアリーの隣に座るんだと。


そこへトコトコ歩いて行って隣に座るよ。おいお前……」


シャチホコ「な~に~?」


ラン「お前さ~、仕事しね~?」


シャチホコ「うんするする。今こいつ起こしている。(メアリーに向かって)つんつん。」


メアリー「つくだけじゃ起きないよ。」


ラン「ちょっとまて、仕事するって言ってこいつ(メアリーを指して)起こしてるって、知り合いかよ!!」


シャチホコ「お~い仕事あるってよ。つんつん。」


ラン「巻き込んだ(笑)。わざわざこいつ(メアリー)に声かけずにお前に声かけたのに。」


メアリー「つつくだけじゃ起きない。」


シャチホコ「じゃ、バコ、ぎゅ~(笑)」


ラン「知らないやつにそこまでする? 


ふつう。ちゃんと考えて行動しろよ。無作法物なのか?」


シャチホコ「うん、そうなの。」


ラン「とりあえず、お前その剣扱えるんだろうな?」


シャチホコ「扱えるよ。」


ラン「だったらこの護衛一緒にやらね?」


シャチホコ「うん。バコ(メアリーを殴る)」


メアリー「やめて。」


ラン「ただ、お前と俺だけじゃな~。


心もとないんだけど……さっきからそいつつついているけど仲間なのか?」


シャチホコ「ううん。ただ、1回見ただけの何にもない関係。」


メアリー「赤の他人」


ラン「赤の他人にそこまでするやつを俺は誘っているのか~って思いつつ、やっぱやめよっかな~って。


じゃこの話はなかったことにしてくれって言って席を立とうとするんだけど。」


酒場のおやじ「こんなところで騒ぎを起こしてほしくはないな。」


ラン「そうだよね。」


酒場のおやじ「お前たち新顔みたいだからパーティでも組んでみたらどうだ?」


ラン「いや~パーティ組もうと思ったんだけどな。


おやじ……たださこいつら知り合いでもないのにどつき合っているから、こんな無作法物と仕事できねぇよ。仲間として信頼できるかどうか怪しいぜ?」


酒場のおやじ「まぁ、そういわずに組んでみたらどうだ? 


一度組んでみてからでも遅くはないぞ。」


ラン「まぁ、しゃーないな。俺はこれ(依頼)を受ける気だが、お前たちは受けるのか?」


シャチホコ「うん、受けるよ。軽いノリ♪」


ラン「じゃ、そいつ起こしてやるか。おいお前……」


メアリー「……」


ラン「こいつそんなに酒飲んでいるのか? おやじ。」


酒場のおやじ「そんなには飲んでないと思うんだがな。」


ラン「起きねんだよ、酔ってて。」


GM「じゃ、お~いトモリ。起こしてやってくれ、と。


酒場のおやじがウェイトレスさんの方に言うと。


ウェイトレスさんはコップに水をついで、ばしゃっと(笑)」


ラン「それでその起き方として、う~ん(艶っぽく)と言う起き方なのか、何するんじゃと言う起き方なのか?」


メアリー「う~んと……間ぐらい?」


ラン「さっきウエイトレスさんトモリって呼ばれていたよね?」


GM「うん。」


ラン「トモリさん申し訳ないがタオルを一枚いただけないか?」


トモリ「どうぞ。と言って渡してくれる」


ラン「悪りいな、と言って(メアリーの)頭を拭くよ。ゴシゴシゴシゴシ拭きながら、悪りいけど少し話を聞いてくれないか?」


メアリー「……自分で拭く。」


ラン「あ~、悪りぃ悪りぃ。と言ってタオルを渡すよ。


護衛の仕事があるんだけどよ、俺一人じゃどうにもできそうにないんだ。かといって金は欲しいし。


お前一緒にやらねぇか?」


トモリ「私も一緒にやりましょうか? と、割って入るよ。」


ラン「お前……ウェイトレスじゃねえのか? 


おやじいいのかよ。ウェイトレスまで仕事やるって言ってるぜ。」


酒場のおやじ「まぁ、もともと冒険者でな。」


ラン「え~、こいつがか!!」


酒場のおやじ「持ち金がなくて今バイト中なんだ。」


ラン「まぁ、で、お前何ができるんだよ?」


トモリ「回復なら何とか。」


ラン「ぜひ入ってくれ!! 


どうせこのメンバー回復役いそうにねえしな、と。そうだろ? 


と言って髪を拭いている奴に向かってそういえば名前聞いてなかっよな。


お前どんなことができるんだ?」


メアリー「魔法の攻撃ができます。」


ラン「名前は?」


メアリー「メアリーです。」


ラン「俺はラン・ウェイク・イックリー。ランでいいよ。


こう見えても女だぜ。だからな、間違えんなよ。」


シャチホコ「クリって呼んでいい?」


ラン「どうでも好きなように呼んでくれ。


お前はその剣を持っているところを見ると戦士だろ? 


これでパーティバランスもいいんじゃないか? 


おやじ、じゃ悪いがこの4人で頼むわ。」


酒場のおやじ「うむ、わかった。」


メアリー「まだ、了解していないんですけど……」


ラン「え? なに? お前やるんじゃねえの?」


メアリー「……やります。」


ラン「ならいいじゃねーか。と言うわけで問題はなさそうだおやじ。」


酒場のおやじ「そうか、少し心もとないがいいだろう。」


ラン「心もとないってどういう意味だよ。メンバーが足りないってことか?」


酒場のおやじ「いや、そうじゃない。先行きがちと不安かな。」


ラン「それは俺も言いてえよ。」


酒場のおやじ「じゃ、依頼の話だ。お前たちキスィメン4世のことを知っているか?」


シャチホコ「知らない。」


GM「え~と、ランは知っているね。この街の富豪の一人だ。」


ラン「ああ、知っているぜ。例の富豪だろ?」


酒場のおやじ「そうだ、陶芸家で有名な奴だ。


依頼人はそのキスィメン4世だ。


依頼内容は荷物の護衛と屋敷の護衛という事だ。まぁ最近物騒だからな。


街中とはいえ安心できないんだろうよ。


期間は一週間で報酬は1500だそうだ。まぁ悪くない話だと思うぜ。」


ラン「まぁな。」


酒場のおやじ「詳しい話はそいつを持って、直接会いに行ってきな。


と言って依頼用紙を渡してくれる。」


ラン「ま、富豪の護衛となると商売の関係だろうな。俺はこの街出身だからな。


この街のことなら何でも聞いてくれ。と、とりあえずみんなに握手して回ろうかな。」


メアリー&トモリ「じゃ、よろしくお願いします。」


ラン「おう。」



***予備知識***


キスィメン4世。このダイナゴヤに住む有名な陶芸家の4代目。典型的な職人で有名。


その反面、キスィメン4世の妻は浪費家でも有名。


子供は娘が2人いて、キスィメン4世は溺愛しており、娘たちの頼み事は断れないというくらい、甘やかしている。


長女のミヤは12歳、次女のクアレは10歳、甘やかされているので手の付けようのないくらいわがままであることでも有名である。


***予備知識終了***




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