「る」 ルール通り 2012年2月作
1月31日、月曜日
奈良に住む甥の嫁から電話を受けて
兄が一人で住む住吉の実家に行った
屈強な男4,5人に囲まれるように
兄の一人息子がいて
食卓には処方された薬袋が広げられている
男達は足にシャワーキャップの様な物を履いて
私に
あなたは誰? 名は何? 住所は? 兄弟は何人?
逢ったのはいつ?。
「12月15日から二泊三日で兄妹6人で旅行しました」と答える
兄の部屋には、布団の横に脱いだ物が置いてある
甥が
「父は車の中です。」と言う
表に出て、警察のバンの中を覗くと
ゴムシートのようなもので巻かれた物が床にある
これが81歳の兄だろう
日曜日グランドゴルフの仲間と新年会
疲れたと早めに帰ったらしい
夕方近所の人がうどんを持ってくると礼を言って受け取り
空の食器が流しにおいてある
5年前に妻に先立たれてから
朝に外灯が灯ったままだったら開けて欲しいと
鍵を預けていた人が
月曜日に2人で表戸を開けてくれた
壁の1月のカレンダーは
1~3日息子家族と温泉旅行
病院行きも含めて一杯書いてあり
30日グランドゴルフ新年会
31日平野駅前に5時
場所からして10年以上前に退職した
会社時代の人たちとの集まりのようだ
ルール通り孤独死として、カウントされただろう
けれどこんな終わり方をした兄に、カンパイ!




