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闘病詩  作者: 速水貴帆
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その一「生きてる温度」

「生きてる温度」


あっちの世界は

雪がちらほら


こっちの世界は

真夏の太陽が射し込む暑さ

何がちがう?


温度がちがう

世界がちがう


生きてる世界がちがう



「この場所で」


この場所で

生きているのは

闘っているのは

わたしひとりじゃない


違う想いで闘っている

家族がいる

仕事帰りに寄ってくれる夫

疲労と戦いながら

弱音を吐かず

叱咤激励してくれる夫


この場所で

同じ想いで闘っている


ひとりじゃない

その事実は

なんて重く、大きいのだろう


初めて知った

この場所で


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